最近上場企業の決算報告が続々と発表されています。その中から、株式会社白鳩の決算報告をご紹介します。同社は京都府に本社を置くEC事業を中心とする企業で、インナー衣料品を取り扱っています。今期の業績は一定の成果を上げることができたようです。
企業情報
企業名: 株式会社白鳩
証券コード: 31920
決算期: 2024年2月期
株式会社白鳩の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社白鳩の決算期は2月で、第3四半期の決算報告を2024年1月12日に発表しました。通期の決算報告は2023年5月中旬に発表される予定です。
主な事業
株式会社白鳩は、EC事業を中心とした企業です。主な事業はインナー衣料品の企画・販売で、自社ECサイト「本店」や楽天、Amazonなどの主要EC モールへ出店しています。自社ブランドの「白鳩」や他社とのコラボブランドなども展開しています。海外への販路も広げており、中国を中心に海外事業の売上高も増加しています。
今期の業績と利益率は?
今期の第3四半期累計期間における当社の売上高は47億3,000万円となり、前年同期比で0.3%減少しています。一方で、営業損失は1,611万円、経常損失は5,906万円、四半期純損失は9,338万円となり、前年同期から大幅な減益となりました。利益率も低下しているため、今期の業績は振るわない結果となっています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は63億5,000万円前後で推移しており、経常利益は約3億円前後を確保してきました。しかし、今期は需要の減少や仕入原価の上昇などの影響により、売上高が減少し、経常損失に転じる厳しい状況となっています。
四半期連結貸借対照表について
当社は四半期連結財務諸表を作成していないため、四半期貸借対照表について単体ベースで見ていきます。
資産の部
当第3四半期会計期間末の総資産は63億円となっています。流動資産は22億6,400万円で、そのうち現金及び預金が6億9,200万円、商品が13億6,800万円となっています。固定資産は40億4,100万円で、主な内訳は建物が22億1,200万円、土地が12億9,200万円となっています。
負債の部
当第3四半期会計期間末の負債合計は41億9,600万円となっています。流動負債は21億9,900万円で、そのうち買掛金が6億円、短期借入金と1年内返済予定の長期借入金が合計11億2,800万円となっています。固定負債は19億9,600万円で、長期借入金が19億2,000万円が主な内訳です。
純資産の部
当第3四半期会計期間末の純資産は21億円となっています。資本金は11億9,700万円、利益剰余金がマイナス2億7,300万円となっています。自己資本比率は33.0%です。
ROAとROE
当社のROAは前事業年度が1.2%、当第3四半期累計期間は全社的な利益の減少によりマイナスとなっています。ROEも前事業年度が1.4%から当第3四半期累計期間はマイナス4.4%と大幅に低下しています。利益率の悪化により、資産効率や株主資本効率も悪化しているのが現状です。今後の業績回復が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュフローについては、株主への配当金の支払がないことから、営業活動によるキャッシュフローが赤字となるも、投資活動及び財務活動によるキャッシュインフローにより、現金及び預金残高は減少したものの健全な水準を維持できています。
配当の支払額
株式会社白鳩は過去数年間、無配が続いています。決算期の利益水準や財務状況を勘案しながら、株主還元策について検討していくことが期待されます。
今後の展望
株式会社白鳩は、既存のEC事業の強化に加えて、新たな成長分野への参入を検討しています。特に、ソーシャルコマースの活用やオフラインとオンラインを融合した新しい販売チャネルの開拓などに注力していく方針です。また、中国市場への進出を一層加速させることで、海外事業の拡大にも取り組んでいきます。厳しい経営環境ではありますが、様々な施策を通じて業績の回復を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社白鳩は、経営環境の悪化により当期は赤字決算となりましたが、EC事業の強化や新しい販売チャネルの開拓などに取り組んでいく方針です。今後の業績回復に期待がかかっています。同社の決算報告には、経営状況の現状と課題、そして今後の展望が well 述べられていると言えるでしょう。
株式会社白鳩の決算日や配当についてまとめました。
株式会社白鳩の決算期は2月で、第3四半期決算を1月に、通期決算を5月に発表しています。また、過去数年間無配が続いていますが、今後の業績回復により、株主還元策の検討が期待されます。