ダイトウボウ株式会社の2023年12月期第3四半期の決算報告です。売上高は29億円台と前年同期比3.8%の減収となりましたが、利益面では大幅な増益を達成しました。商業施設事業やヘルスケア事業などの国内事業が好調に推移し、営業利益は23%増、経常利益も4倍超の伸びとなりました。
企業情報
企業名: ダイトウボウ株式会社
証券コード: 32020
決算期: 3月期
ダイトウボウ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダイトウボウ株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算発表は毎年2月上旬に行われます。年間の決算スケジュールとしては、第1四半期決算が8月、第2四半期決算が11月、第3四半期決算が2月、そして本決算が6月に発表されます。
主な事業
ダイトウボウ株式会社は、商業施設事業、ヘルスケア事業、繊維事業の3つの事業を展開しています。商業施設事業では、静岡県の「サントムーン柿田川」といった大型商業施設の運営を行っています。ヘルスケア事業では、健康寝具や一般寝装品の製造・販売を手がけています。繊維事業では、衣料用素材や防衛産業向けユニフォームの製造・販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が29億円台と前年同期比3.8%減でしたが、各事業の利益率が向上したことで、営業利益は2億3千万円と前年同期比46.4%増、経常利益も1億3百万円と大幅な増益となりました。さらに、親会社株主に帰属する四半期純利益は85百万円と前年同期比353.6%の大幅な増益となりました。
売上・利益の推移
ダイトウボウ株式会社は、コロナ禍の影響を受けつつも、各事業の収益性の改善に努めてきた結果、当第3四半期の業績は大幅な増益となりました。売上高は3年連続で減収となっているものの、利益面では大きく改善している状況です。特に、商業施設事業とヘルスケア事業の収益性が高まり、経常利益も前年同期比4倍超と好調な数値となっています。
四半期連結貸借対照表について
ダイトウボウ株式会社の当第3四半期末の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は202億円台と前期末比190百万円減少しています。負債合計も153億円台と前期末比281百万円減少し、純資産は48億円台と90百万円増加しました。自己資本比率も24.1%と、経営の健全性が維持されている状況です。
資産の部
資産の部では、流動資産が24億円と前期末比52百万円増加しました。固定資産は178億円と、前期末比242百万円減少しています。保有株式の時価上昇によりその他有価証券評価差額金が増加した一方で、減価償却などにより有形固定資産が374百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、流動負債が43億円と前期末比28億66百万円増加しました。一方で、固定負債は109億円と前期末比3,147百万円減少しています。長期借入金の返済が進んだことが主な要因です。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が70百万円と増加し、その他有価証券評価差額金も25百万円増加しました。この結果、純資産合計は48億円台となり、自己資本比率も24.1%と、健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
ダイトウボウ株式会社のROA(総資産利益率)は前期末より上昇し、ROE(自己資本利益率)も同様に向上しています。これは、各事業の収益性が改善されたことで、利益が大幅に増加したことが主な要因です。今後も、収益力の強化に加えて資産の効率的運用に取り組み、ROA、ROEの更なる向上を目指していくことが期待されます。
キャッシュフロー
ダイトウボウ株式会社の四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは黒字を確保しており、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資などにより支出超過となっています。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっており、借入金の返済が進んでいることが確認できます。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は10億円台を維持しており、良好な財務体質を示しています。
配当の支払額
ダイトウボウ株式会社は、当第3四半期連結累計期間において1株当たり1円の配当を実施しています。前期と同水準の配当を継続しており、株主還元の姿勢を維持していると評価できます。今後も、業績動向を踏まえつつ、株主への適切な利益配分を行っていくことが期待されます。
今後の展望
ダイトウボウ株式会社は、「中期経営計画ブレークスルー2024」の最終年度を迎えており、各事業の収益性向上に向けた取り組みを進めています。商業施設事業では、「サントムーン柿田川」の集客力強化、ヘルスケア事業では健康寝具の販売拡大、繊維事業では国内アパレル向けの販路開拓など、各セグメントで収益力の向上を目指していく方針です。また、中国事業の撤退によるコスト削減効果も期待できるため、今後の業績拡大が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
ダイトウボウ株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比減収となりましたが、利益面では大幅な増益を達成しました。商業施設事業やヘルスケア事業などの国内事業が好調に推移したことに加え、中国事業からの撤退などによるコスト削減効果も寄与しました。今後も各事業での収益性向上に取り組み、着実な業績回復を目指していくことが期待されます。
ダイトウボウ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ダイトウボウ株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は毎年2月上旬に発表されます。当第3四半期は、1株当たり1円の配当を実施しており、株主還元の姿勢を維持しています。今後も、業績動向を踏まえつつ、株主に対する適切な利益配分を行っていくことが期待されます。