株式会社ウィルの決算報告書を詳しく分析しました!
この企業は中古住宅の流通や、リフォーム、不動産開発などを行う注目の企業です。今回の決算では、実効性のある経営戦略が成果を上げており、業績が好調に推移していることが分かります。資産と負債の状況も健全で、将来的な成長が期待できるでしょう。特に、営業利益や親会社株主に帰属する四半期純利益の増加が評価できます。今後も安定した業績と着実な成長に期待が高まりますね。
企業情報
企業名: 株式会社ウィル
証券コード: E04068
決算期: 12月期
株式会社ウィルの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社ウィルの決算日は12月31日です。決算報告書は翌年5月に提出されます。
主な事業
株式会社ウィルは、中古住宅の流通、リフォーム、不動産開発などを手掛ける企業です。中古住宅の仕入れ・販売、リフォームの請負、分譲住宅の開発など、不動産業界で幅広い事業を展開しています。中古住宅市場の活性化やリノベーション需要の高まりなど、同社の強みが活かせる環境にあります。
今期の業績と利益率は？
当第1四半期の業績は、売上高が2,594百万円と前年同期比18.0%増加しました。営業利益は129百万円（同3.2%増）、経常利益は107百万円（同1.3%減）となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は69百万円（同3.2%減）と増収増益となっています。利益率も良好な水準を維持しており、事業基盤の強化が着実に進んでいると評価できます。
売上・利益の推移
近年の同社の売上高は2023年12月期に11,552百万円と大きく伸長しています。同時に経常利益も930百万円と高水準を維持しており、収益性の向上が進んでいます。今回の第1四半期も売上高、営業利益ともに前年同期を上回る好結果となったことから、通期での更なる業績拡大が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ウィルの2024年3月末の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が13,891百万円となっています。そのうち流動資産が8,297百万円、固定資産が5,559百万円と、比較的流動性の高い資産構成となっています。
資産の部
流動資産では、現金及び預金が2,028百万円、販売用不動産やリフォーム工事に係る棚卸資産が5,481百万円となっています。固定資産では、事業用の建物や土地など有形固定資産が5,004百万円を占めています。事業の遂行に必要な資産が十分に確保されているといえます。
負債の部
負債合計は9,602百万円で、そのうち流動負債が4,453百万円、固定負債が5,149百万円となっています。流動負債の主な内訳は、短期借入金1,865百万円、１年内返済予定の長期借入金855百万円などです。固定負債では、長期借入金が3,348百万円となっています。有利子負債の水準は一定程度コントロールされており、財務の健全性が維持されています。
純資産の部
純資産は4,289百万円で、自己資本比率は30.8%となっています。前期末から純資産が159百万円減少しましたが、これは主に配当金の支払いによるものです。自己資本比率は高水準を維持しており、財務の健全性は確保されています。
ROAとROE
株式会社ウィルの収益性を示す指標として、ROA（総資産経常利益率）とROE（自己資本当期純利益率）に注目してみましょう。
2023年12月期のROAは6.5%、ROEは11.7%となっています。これらの数値は同業他社と比べても高水準にあり、経営の効率性と収益力の高さが示されています。今後も安定した収益基盤を維持しつつ、成長投資を進めていくことが期待されます。
キャッシュフロー
株式会社ウィルの2023年12月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,129百万円のプラスとなり、事業活動からの収支が良好であることが分かります。一方で、新規出店や事業投資などの投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス265百万円となっています。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は2,818百万円と、十分な手元流動性を確保できています。
配当の支払額
株式会社ウィルは、2024年3月期の期末配当金を1株当たり20円としています。前期の配当金は1株当たり15.50円でしたので、配当金が増加しているのが特徴的です。業績の拡大を反映した形で、株主還元の強化が行われていると評価できます。
今後の展望
株式会社ウィルは、中古住宅流通やリフォームを中心とした既存事業の強化に加え、開発分譲事業の積極的な拡大に取り組んでいきます。首都圏や中部圏への出店を進め、事業規模の拡大を図るとともに、各事業の連携強化によるシナジー効果の最大化を目指しています。また、人的資源への投資などによる経営基盤の強化にも注力していく方針です。これらの施策を通じて、持続的な成長と収益力の向上が期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社ウィルは、中古住宅の流通やリフォーム、不動産開発などを手掛ける総合不動産企業です。今回の決算報告では、「売上高、営業利益の増加」「健全な財務体質」「安定した収益性」「積極的な事業展開」など、同社の強みが浮き彫りになりました。今後も中古住宅市場の拡大やリノベーション需要の高まりなどを取り込み、着実な成長が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社ウィルの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ウィルの決算日は12月31日で、決算報告書は翌年5月に提出されます。また、同社は2024年3月期の期末配当金を1株当たり20円としており、前期から増配となっています。これは、業績の拡大を背景とした株主還元の強化と評価できます。
