株式会社アスコットの2023年12月期第1四半期の決算報告が発表されました。同社は不動産開発事業、戦略国際事業、不動産投資事業などを手掛ける企業で、今回の決算では経常損失と純損失の計上となりました。しかし、同業他社の動向を見ると先行き明るい材料も見られるため、今後の業績に期待が寄せられています。
企業情報
企業名: 株式会社アスコット
証券コード: E21391
決算期: 2023年12月期
株式会社アスコットの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アスコットの決算日は9月30日です。第1四半期の決算は2023年12月31日となっています。
主な事業
株式会社アスコットは、不動産開発事業、戦略国際事業、不動産投資事業、不動産ファンド事業、九州開発事業などを展開しています。不動産開発を中心としつつ、国際事業や投資、ファンド運用など、多角的な事業展開を行っています。またグループ会社を通じて全国各地での不動産開発にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第1四半期の連結業績は、売上高が3,517百万円と前年同期から1.0%減少しました。また、経常損失は108百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は78百万円となり、前年同期から大幅な減益となりました。利益率も低下していて、営業利益率は5.1%、経常利益率はマイナスとなっています。
売上・利益の推移
過去3期の売上高の推移をみると、2022年9月期は19,273百万円、2023年9月期は前期比10.3%増の21,273百万円となり、堅調に推移してきました。しかし、2023年12月期第1四半期では前年同期比1.0%減となり、利益面でも経常損失に転落しています。今後の回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第1四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が73,583百万円と前連結会計年度末から5,764百万円増加しています。これは主に販売用不動産や仕掛販売用不動産が増加したことによるものです。一方、負債は48,523百万円と6,063百万円増加しており、これは主に短期借入金や長期借入金の増加によるものです。純資産は25,060百万円と前連結会計年度末から299百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、販売用不動産が27,610百万円、仕掛販売用不動産が31,380百万円と、開発事業の用地取得や工事進捗に伴う増加が主な要因となっています。また、現金及び預金は5,818百万円と前期末から2,414百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が8,177百万円、長期借入金が29,432百万円と、それぞれ前期末から3,202百万円、2,415百万円増加しています。これは開発事業の用地取得や工事資金の借り入れによるものです。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が3,654百万円と前期末から507百万円減少しており、自己株式が0百万円と前期末から214百万円減少しています。これは主に四半期純損失の計上と自己株式の処分によるものです。
ROAとROE
ROAは前期の5.3%から当第1四半期では-0.5%に低下し、ROEも前期の17.5%から-1.2%に悪化しています。これは主に純損失の計上が影響しているためです。今後の業績回復に期待が寄せられています。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュフローは569百万円の減少となり、投資活動によるキャッシュフローは79百万円の減少、財務活動によるキャッシュフローは235百万円の増加となっています。全体としては2,414百万円の減少となり、手元流動性が低下しています。
配当の支払額
2023年12月期の期末配当金は1株当たり3円の配当を行う予定です。これは前期と同水準の配当額となっています。株主還元については安定的な水準を維持している模様です。
今後の展望
株式会社アスコットは、不動産開発事業を中核に据えつつ、国際事業や投資、ファンド運用など、多岐にわたる事業を展開しています。今期第1四半期は経常損失と純損失の計上となりましたが、同業他社の好調な傾向を鑑みれば、今後の業績回復が期待されます。特に不動産開発事業については、旺盛な住宅需要を背景に、引き続き好調に推移することが予想されています。
編集部のまとめ
株式会社アスコットの2023年12月期第1四半期決算は、経常損失と純損失の計上となりました。しかし、同業他社の動向を見ると、特に不動産開発事業については今後の回復が期待されています。また、配当水準についても安定的に推移しているなど、プラスの材料も見られます。今後の業績推移に注目が集まります。
株式会社アスコットの決算日や配当についてまとめました。
株式会社アスコットの決算日は9月30日で、第1四半期の決算は2023年12月31日に行われました。配当金は1株当たり3円を計画しており、前期と同水準の安定的な水準を維持しています。