株式会社フィル・カンパニーは、オフィスビルや商業施設の未活用スペースを活用して「空中店舗フィル・パーク」事業を展開する企業です。今期の業績は前年同期比で売上高が減少したものの、売上総利益率は大幅に改善しました。事業の二本柱である「請負受注スキーム」と「開発販売スキーム」の両事業が好調に推移しています。株主還元面でも、堅実な利益成長を背景に5円の期末配当を実施する予定と発表しました。今後も新たな土地活用ソリューションの提供を通じて、地域に貢献しながら企業価値の向上を目指していきます。
企業情報
企業名: 株式会社フィル・カンパニー
証券コード: 32670
決算期: 2024年11月期
株式会社フィル・カンパニーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社フィル・カンパニーの決算日は11月30日です。第1四半期決算は2024年2月29日が第1四半期会計期間の末日となります。
主な事業
株式会社フィル・カンパニーは、「まちのスキマを「創造」で満たす」をパーパスに掲げ、土地オーナー・入居者・地域にとって、三方良しとなる企画である「空中店舗フィル・パーク」及びガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」を事業展開しています。土地オーナーに対する企画提案サービスや、不動産投資家向けの開発・販売サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高が606,083千円と前年同期比で17.3%減少しましたが、売上総利益は207,688千円と10.1%増加しました。売上総利益率は34.3%と大幅に改善しています。この背景には、利益率の高い新規受注案件の増加が寄与しています。
売上・利益の推移
過去3期の売上高は、2023年11月期が5,963,519千円、2024年11月期第1四半期が606,083千円となっています。利益面では、2023年11月期の経常利益が135,816千円、2024年11月期第1四半期の経常損失が96,589千円となっています。新規案件の増加により利益率が改善傾向にあるため、今後の業績回復が期待できます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は6,365,824千円と前期末から915,048千円増加しました。この増加の主な要因は、現金及び預金の増加192,112千円、開発用地の取得による仕掛販売用不動産の増加687,474千円などが挙げられます。
資産の部
資産の部では、流動資産が5,324,518千円、固定資産が1,041,305千円となっています。流動資産の主な内訳は、現金及び預金2,648,496千円、仕掛販売用不動産1,613,339千円などです。固定資産の内訳は有形固定資産502,786千円、無形固定資産133,122千円、投資その他の資産405,396千円となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が2,349,349千円、固定負債が1,385,902千円となっています。流動負債の主な内訳は、短期借入金857,500千円、前受金1,041,293千円などです。固定負債の主な内訳は、長期借入金973,213千円などです。
純資産の部
純資産の部は2,630,571千円と前期末から99,893千円減少しています。主な減少要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失71,409千円、配当金の支払27,026千円などです。
ROAとROE
ROAとROEについては、2023年11月期においてROA 2.49%、ROE 7.16%となっています。前期からROAは若干低下しているものの、ROEは堅調に推移しており、資本効率の改善が進んでいます。今後の事業拡大に伴い、両指標の向上が期待できます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況については、当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フロー計算書が作成されていないため、前期の数値をみると、営業キャッシュ・フローが△528,958千円、投資キャッシュ・フローが△950,019千円、財務キャッシュ・フローが1,455,655千円となっています。事業拡大に伴う投資が先行して、キャッシュ残高は徐々に減少傾向にあるものの、適切な資金調達により営業基盤の強化が図られています。
配当の支払額
株式会社フィル・カンパニーは、2024年1月12日開催の取締役会において、2023年11月期の期末配当を1株当たり5円と決議しました。この配当金総額は27,026千円となります。株主還元の強化にも努めています。
今後の展望
株式会社フィル・カンパニーは、「まちのスキマを「創造」で満たす」という企業理念のもと、都市部の未活用スペースを活用した新しい賃貸事業モデルの開発に注力しています。今後も空中店舗フィル・パークやプレミアムガレージハウスの受注拡大を目指し、地域と共生しながら企業価値の向上に努めていく方針です。売上高の回復と収益性の改善を通じて、株主還元の一層の強化にも取り組んでいきます。
編集部のまとめ
株式会社フィル・カンパニーは、都市部の未活用スペースを活用した新しい賃貸事業モデルの開発に注力しており、空中店舗フィル・パークやプレミアムガレージハウスの受注が好調に推移しています。当期の業績は前年同期比で減収となったものの、利益率は大幅に改善しており、今後の事業拡大による収益力の向上が期待できます。株主還元面でも、期末配当を1株当たり5円と安定的な配当を実施する予定です。今後も地域と共生しながら、企業価値の向上に努めていくことが期待されます。
株式会社フィル・カンパニーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社フィル・カンパニーの決算日は11月30日で、第1四半期決算は2024年2月29日が第1四半期会計期間の末日となります。また、同社は2023年11月期の期末配当を1株当たり5円と決定しています。事業拡大と収益力の向上により、今後も安定的な株主還元が期待できそうです。