ハウスコム株式会社の決算報告書について分析しました。売上と利益が前年同期比で減少したものの、安定した財務体質を維持しています。不動産仲介事業を中心に、様々なサービスを展開しているハウスコム。将来的な成長に向けて、新規事業の展開や業務効率化に取り組んでいます。
企業情報
企業名: ハウスコム株式会社
証券コード: 32750
決算期: 3月期
ハウスコム株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ハウスコム株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算の報告書が提出されているので、年4回の決算発表を行っていることがわかります。
主な事業
ハウスコム株式会社は、不動産賃貸仲介事業を中心に、関連サービスの提供も行っています。不動産仲介のほか、仲介業務に付随する原状回復工事やリフォーム工事、鍵交換・サニタリー工事などの施工関連事業も手掛けています。また、新たに関西圏でのフランチャイズ事業に進出するなど、事業の多角化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、営業収益9,094百万円、営業損失400百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失389百万円となりました。前年同期比で営業収益は7.5%減、営業損失と純損失も拡大しています。利益面では苦戦したものの、安定した財務体質を維持しています。
売上・利益の推移
ハウスコムの売上は、不動産仲介業の特性から第4四半期に集中する傾向があります。2023年3月期第3四半期は通常シーズンでないため、収益が低調となりました。一方で、店舗の効率化などコスト削減にも取り組んでおり、収支改善に努めています。
四半期連結貸借対照表について
ハウスコムの財務体質は健全に維持されています。総資産は前期末から約1,946百万円減少し、純資産も約523百万円減少しましたが、自己資本比率は67.8%と高い水準を保っています。
資産の部
流動資産は前期末比で919百万円減少し、固定資産も1,026百万円減少しています。これは営業保証金の還付などによるものです。
負債の部
流動負債は前期末比で1,475百万円減少し、固定負債は51百万円増加しました。短期借入金の返済などにより財務体質が改善されています。
純資産の部
純資産は6,495百万円となり、自己資本比率が67.8%と引き続き高水準を維持しています。 利益剰余金の減少により、前期末比で522百万円減少しましたが、健全な財務状況を保っています。
ROAとROE
ハウスコムのROAとROEについて詳細な情報は開示されていませんが、安定した財務体質からROAやROEも一定水準を維持できているものと考えられます。今後の成長に向けて、収益力の改善とあわせて、これらの指標も注目していく必要があるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの詳細は開示されていませんが、総資産が減少していることから経営活動によるキャッシュ・フローがプラスに推移していると考えられます。今後の成長に向けた設備投資や M&A など、投資活動によるキャッシュ・フローにも注目が必要です。
配当の支払額
ハウスコムは、株主への安定配当に努めています。今期は第2四半期末と第3四半期末の2回、1株当たり8円の配当を実施しており、株主還元にも注力しています。
今後の展望
ハウスコムは、不動産仲介事業の効率化とともに、新たな収益源の育成にも取り組んでいます。関西圏でのフランチャイズ事業の展開や、施工関連事業の内製化など、多角化による事業基盤の強化が期待されます。また、人材採用の多様化による生産性向上にも取り組んでおり、将来の成長に向けて着実に基盤を固めています。
編集部のまとめ
ハウスコム株式会社は不動産仲介事業を中心に堅調に成長してきましたが、直近の四半期は売上と利益が減少しています。一方で、強固な財務基盤を維持しており、新事業の展開や業務効率化など、中長期的な成長に向けた布石を打っています。今後の事業展開と収益回復に期待が高まります。
ハウスコム株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ハウスコム株式会社の決算日は3月31日で、年4回の決算発表を行っています。株主還元では、1株当たり8円の配当を実施するなど、安定配当に努めています。今後も不動産仲介事業の強化とともに、新規事業の展開で収益の改善が期待されます。