株式会社イーグランドの最新の四半期決算が発表されました。住宅業界の動向にも注目されるこの会社は、不動産事業を中心に事業展開しています。この四半期の業績をみていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社イーグランド
証券コード: 32940
決算期: 3月期
株式会社イーグランドの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社イーグランドの決算は、3月期です。3月期の決算は例年4月頃に発表され、四半期決算は6月、9月、12月に公表されています。
主な事業
株式会社イーグランドは、中古住宅の再生事業を主軸に事業を展開しています。具体的には、中古物件を購入し、リフォームやリノベーションを施して付加価値をつけ、それらを販売する事業です。その他にも、不動産の賃貸管理や仲介など、不動産関連事業を手がけています。
今期の業績と利益率は?
当四半期の売上高は189億9,586万円となり、前年同期比で7.5%減少しました。一方で、営業利益は12億4,666万円で、前年同期比44.9%減少しています。利益率は前年同期の16.2%から16.2%と、ほぼ横ばいとなりました。住宅需要の高かった前期に比べると、価格上昇による販売価格の高止まりや仕入価格の上昇などの影響が出ています。
売上・利益の推移
直近の3期の売上高と利益の推移をみると、売上高は20,527百万円、18,995百万円と減少傾向にあります。一方で、経常利益は2,123百万円、1,087百万円と大幅に減少しています。前年同期に比べ、利益率の低下が目立ちます。仕入価格の上昇や販売価格の高止まりなどが影響しているようですね。
四半期連結貸借対照表について
株式会社イーグランドの直近の四半期連結貸借対照表を確認してみましょう。
資産の部
総資産は279億5百万円で、前期末に比べ4.8%増加しています。流動資産は243億3,989万円とほぼ横ばいですが、固定資産が35億6,511万円と大幅に増加しています。これは主に有形固定資産の増加によるものです。
負債の部
負債合計は173億3,539万円で、前期末から1.3%増加しています。流動負債は91億1,084万円、固定負債は82億2,454万円となっています。
純資産の部
純資産は105億6,961万円と、前期末から2.6%増加しています。自己資本比率は37.7%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の8.1%から4.1%に、ROE(自己資本利益率)も前年同期の14.6%から7.1%に大幅に低下しています。これは、先述した通り、販売価格の高止まりと仕入価格の上昇により収益性が悪化したためです。今後は、コスト管理の強化や販売力の向上など、収益改善に取り組む必要があるでしょう。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況については四半期報告書には記載がありませんが、前期の状況を確認すると、営業活動によるキャッシュフローは8,216百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローは1,116百万円の支出、財務活動によるキャッシュフローは4,774百万円の支出となっています。事業活動による収支は良好で、設備投資や借入金返済などにも問題なく対応できていると考えられます。
配当の支払額
株式会社イーグランドは、年間配当金を79円としています。当第3四半期決算では、中間配当として1株当たり40円を実施しています。株主還元にも力を入れている企業だと言えるでしょう。
今後の展望
株式会社イーグランドは、中古住宅再生事業を中心に事業を展開してきましたが、今後も引き続き同事業に注力していく方針です。人口減少局面での住宅需要の変化に対応するため、中古物件のリノベーションによる付加価値向上に注力し、収益性の向上を図っていくとしています。また、賃貸事業の強化などにも取り組んでいく予定です。
編集部のまとめ
株式会社イーグランドの決算は、住宅需要の高かった前年同期と比べると減収減益になりました。販売価格の高止まりと仕入価格の上昇で利益率が低下しているようです。今後は、コスト管理とともに販売力の向上に取り組んでいく必要がありそうです。一方で、配当については安定的に実施しており、株主還元の面では好評価できるでしょう。引き続き同社の動向に注目していきたいと思います。
株式会社イーグランドの決算日や配当についてまとめました。
株式会社イーグランドの決算は3月期で、四半期決算は6月、9月、12月に発表されています。また、同社は年間配当金79円を実施しており、株主還元にも力を入れている企業と言えます。今後の収益改善に期待したいところです。