株式会社フェリシモの2023年11月期の第3四半期決算が公表されました。売上高は前年同期比8.5%減の21,870百万円となりましたが、経営の長期的な視点で「顧客基盤の拡大」や「第2の収益の柱の育成」などに注力しており、今後の事業展開に大きな期待がかかっています。
企業情報
企業名: 株式会社フェリシモ
証券コード: E03467
決算期: 2月末日
株式会社フェリシモの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社フェリシモの決算日は2月末日です。第3四半期の決算期間は2023年9月1日から2023年11月30日までとなっています。
主な事業
株式会社フェリシモは通信販売事業を中心に事業を展開しています。服飾・服飾雑貨や生活関連品の企画・製造・販売を行っており、定期的な商品提案を特徴とするリピート購買の高い事業モデルを構築しています。また、新規事業分野では「FELISSIMO PARTNERS」事業を通じて、パートナー企業の商品も販売するなど、事業領域の拡大にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が21,870百万円と前年同期比8.5%減となりました。一方で、営業損失は764百万円となり、前年同期の営業利益357百万円から大幅な減益となりました。商品開発や顧客開発などへの先行投資を行っている影響が見られます。
売上・利益の推移
最近3年間の業績をみると、2022年2月期(前期)は売上高32,160百万円、経常利益818百万円と好調でしたが、2023年2月期は売上高32,160百万円、経常損失530百万円と大きな落ち込みとなりました。この背景には、外出機会の増加や物価高の影響などが考えられます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は29,798百万円となり、前期末から1,745百万円減少しました。また、負債合計は10,661百万円で前期末から999百万円減少、純資産は19,136百万円と前期末から745百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が9,252百万円と前期末から2,843百万円減少しましたが、投資有価証券が1,922百万円、長期預金が1,000百万円と増加しています。
負債の部
負債の部では、電子記録債務が2,106百万円、支払信託が1,357百万円と前期末から減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が15,260百万円と前期末から764百万円減少しています。これは、親会社株主に帰属する四半期純損失657百万円と配当金106百万円の計上によるものです。
ROAとROE
ROAは前期の5.9%から当第3四半期では-2.2%と大幅に低下しています。これは、経常損失の計上により収益性が悪化したことが主な要因です。一方でROEは前期の4.3%から当第3四半期では-3.4%と低下しており、自己資本の効率的な活用が課題となっています。今後の収益力の回復が望まれます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス726百万円となっています。これは、税金等調整前四半期純損失の計上や売上債権の増加などが影響しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス1,069百万円となり、有価証券や預金の取得などにより資金が流出しています。
配当の支払額
株式会社フェリシモは、1株当たり15円の配当を実施しています。前期(2022年2月期)の年間配当金は30円でしたが、当期は減配となっています。業績の回復と安定的な配当の実施が今後の課題といえます。
今後の展望
株式会社フェリシモは、経営理念である「しあわせ社会学の確立と実践」のもと、長期的な視点で「顧客基盤の拡大」、「顧客との継続的な関係育成」、「第2の収益の柱の育成」に注力しています。今後はWebシステム基盤の整備や新商品開発、新たなマーケティング活動などに積極的に取り組み、収益力の回復と持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社フェリシモの2023年11月期第3四半期決算は、外部環境の変化の影響を受け、売上高や利益が減少しました。しかし、経営理念を掲げ、長期的な視点で事業基盤の強化に取り組んでおり、今後の収益力回復に期待が高まっています。デジタル化の推進や新商品開発などにも注力し、持続的な成長を目指す同社の動向に注目が集まります。
株式会社フェリシモの決算日や配当についてまとめました。
株式会社フェリシモの決算日は2月末日で、第3四半期の決算期間は2023年9月1日から2023年11月30日までです。また、1株当たり配当金は15円で、前期から減配となっています。業績の回復と安定的な配当の実施が今後の課題となっています。