みなさん、株式会社クラレの最新の決算内容をお届けします。同社は主に化学製品などを製造販売しているグローバル企業で、自動車や建材、飲料用途など幅広い分野で事業を展開しています。今期の業績を見ていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社クラレ
証券コード: 34050
決算期: 12月期
株式会社クラレの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社クラレの決算日は12月31日です。決算短信の提出は翌年の5月14日に行われ、株主総会は例年3月下旬に開催されます。
主な事業
株式会社クラレはビニルアセテート、イソプレン、機能材料、繊維などの化学製品を中心に事業を展開しています。ポバール樹脂やメタアクリル、耐熱性ポリアミド樹脂など、幅広い分野で高機能製品を供給しています。国内外の生産拠点と販売網を活かし、グローバルに事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
株式会社クラレの今期(2024年1-3月期)の業績は、売上高1,921億円、営業利益288億円となりました。前年同期比で売上高は+3.9%、営業利益は+35.0%と大幅な増収増益となっています。営業利益率は15.0%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
株式会社クラレの過去3期の売上高と営業利益の推移を見ると、売上高は1,850億円→1,920億円と堅調に推移しており、営業利益も200億円→288億円と大きく増加しています。ビニルアセテート事業や機能材料事業を中心に、全社的に販売が好調に推移した結果といえます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社クラレの2024年3月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1兆2,930億円と前期末から約390億円増加しています。主な増加要因は棚卸資産の増加です。一方、負債は5,125億円と前期末から約60億円減少しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,310億円、棚卸資産が584億円となっています。また、有形固定資産や投資有価証券なども増加しています。
負債の部
負債の部では、仕入債務が530億円、有利子負債が1,780億円となっています。前期末から有利子負債が約150億円減少しており、財務体質の改善が進んでいます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4,395億円、為替換算調整勘定が1,647億円となっています。自己資本比率は59.0%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
株式会社クラレのROA(総資産利益率)は前期末の5.5%から当期1-3月期には5.6%に上昇しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期末の11.4%から当期1-3月期には11.6%に改善しました。収益性と資本効率が高水準で推移しており、事業基盤の強さが伺えます。
キャッシュフロー
株式会社クラレの営業キャッシュフローは当期1-3月期に281億円の収入超過となりました。一方で、投資キャッシュフローは約140億円の支出超過となっています。財務キャッシュフローについては、有利子負債の返済等により119億円の支出超過となっています。全体としては、現金及び預金が78億円減少しました。
配当の支払額
株式会社クラレの年間配当金は1株当たり40円以上を目標としています。当期1-3月期の配当については、1株当たり25円の配当を実施しています。株主還元の充実に注力しています。
今後の展望
株式会社クラレは、需要が堅調なポバール樹脂やメタアクリル、EVOH樹脂などの製造拡大に注力しています。また、シンガポールでのEVOH樹脂の新プラント建設を発表するなど、事業拡大に向けた投資も積極的に行っています。今後も高機能製品の開発と販路拡大により、持続的な成長を目指していくと考えられます。
編集部のまとめ
株式会社クラレは、化学製品の分野で高機能・高付加価値製品を強みとする企業です。直近の決算では、売上高・営業利益ともに大幅な増収増益を達成しており、収益性も高水準を維持しています。また、財務体質の改善も進んでおり、今後の事業拡大に向けた投資余力も確保できていると評価できます。株主還元も充実しているため、同社の株式は長期的な投資対象として魅力的だと言えるでしょう。
株式会社クラレの決算日や配当についてまとめました。
株式会社クラレの決算日は12月31日で、決算短信は翌年の5月14日に提出されます。年間配当金は1株当たり40円以上を目標としており、当期1-3月期は1株当たり25円の配当を実施しています。同社は化学製品の分野で高収益を維持しており、今後の成長が期待できる企業です。