株式会社ケー・エフ・シーの2023年12月期第3四半期の決算報告が公開されました。同社は建設資材の製造・販売と土木資材の製造・販売、さらに建設事業などを手掛ける老舗企業です。今回の決算では、売上高が前年同期比7.4%増と好調に推移し、利益面でも経常利益が5.3%減にとどまるなど、総じて健全な業績を示しています。
企業情報
企業名: 株式会社ケー・エフ・シー
証券コード: 34200
決算期: 3月期
株式会社ケー・エフ・シーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算期は3月期です。そのため、第3四半期決算は2023年12月31日時点の業績を反映しています。決算発表日は2024年2月14日となっています。
主な事業
株式会社ケー・エフ・シーは、建設資材の製造・販売と土木資材の製造・販売を主力事業としています。特に、同社の強みである「あと施工アンカー」や「ロックボルト」などの建設・土木用資材が好評を博しています。さらに、建設事業にも力を入れており、設計から施工まで一貫した事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は181億32百万円と前年同期比で7.4%増となりました。一方、経常利益は9億8百万円と前年同期比5.3%減となりました。利益率でみると、経常利益率は5.0%となっています。
売上・利益の推移
直近3年間の業績を見ると、売上高は堅調に推移しており、2023年3月期は226億27百万円を記録しています。利益面では、経常利益は2022年3月期に13億96百万円を計上し、その後2023年3月期には10億52百万円と減少しましたが、直近の第3四半期では9億8百万円と持ち直しの兆しが見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は289億12百万円と前期末比で10.4%増となりました。流動資産が増加した一方で、固定資産はほぼ横ばいでした。負債は90億45百万円と前期末比で36.3%増しており、純資産は198億66百万円と前期末比で1.6%増となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が45億10百万円と前期末比で40.7%増しています。一方で、有価証券が10億円と前期末比で64.2%減となっています。完成工事未収入金も37億49百万円と前期末比で58.3%増となっています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び工事未払金が65億57百万円と前期末比で47.8%増となりました。一方、未払法人税等は1億44百万円と前期末比で67.0%減となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が183億14百万円と前期末比で1.3%増となっています。また、その他有価証券評価差額金も6億21百万円と前期末比で13.0%増となりました。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期の4.0%から当期3.1%に低下しましたが、これはコストの増加によるものです。一方でROE(自己資本当期純利益率)は前期の5.4%から当期3.1%と減少したものの、依然として高水準を維持しています。これは同社の高い収益性と資本効率の良さを示しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは16億74百万円のプラスとなっています。一方で投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスで、有価証券の売却や有形固定資産の取得などにより11億68百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローも借入の返済などにより4億77百万円のマイナスとなっています。
配当の支払額
株主還元につきましては、2023年6月に1株当たり50円の期末配当を実施しました。前期の70円から減少したものの、配当性向は60.4%と依然として高水準を維持しています。今後も株主還元の充実に努める方針です。
今後の展望
今後の見通しについては、建設需要の底堅い推移が期待されるものの、建設技術者や技能労働者不足、建設資材の高騰などの課題も残されています。このような状況下、同社は自社製品の拡販や新製品の開発、生産性向上など、さまざまな取り組みを進めて収益力の向上を目指してまいります。
編集部のまとめ
株式会社ケー・エフ・シーの2023年12月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比7.4%増と好調に推移しました。利益面でも経常利益は前年同期比5.3%減と健全な水準を維持しています。資産や負債、純資産の状況も安定しており、ROAやROEなどの指標も良好な水準にあります。今後の課題として、建設技術者不足や建設資材高騰などへの対策が注目されますが、同社の経営基盤は強固であると評価できます。
株式会社ケー・エフ・シーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ケー・エフ・シーの決算期は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日時点の業績を反映しています。直近では2023年6月に1株当たり50円の期末配当を実施しており、依然として高水準の配当性向を維持しています。今後も株主還元の充実に努める方針とのことです。