こんにちは。サンコーテクノ株式会社の2023年12月期の決算報告について、分かりやすく解説していきます。サンコーテクノは建設資材関連の大手企業で、新型コロナの影響を受けつつも、着実に業績を伸ばしています。注目の点は、積極的な事業拡大と利益率の向上など、良好な決算内容となっています。
企業情報
企業名: サンコーテクノ株式会社
証券コード: 34350
決算期: 2023年3月期
サンコーテクノ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
サンコーテクノは3月決算の企業で、2023年3月期の決算発表は2023年5月に行われました。そして今回の四半期報告書は、2023年12月期の第3四半期(2023年10月1日~12月31日)の決算内容を示しています。
主な事業
サンコーテクノは、ファスニング事業と機能材事業を展開しています。ファスニング事業では、建設現場で使われる金属アンカーやボルトなどの製造・販売を行っています。一方、機能材事業では、電動工具や包装・物流機器などの製造・販売を行っています。この2つの事業を柱に、幅広い顧客ニーズに応えながら事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は15,760百万円と前年同期比で5.2%増加しました。営業利益は1,560百万円と12.7%増加しています。利益率も順調に上がっており、売上総利益率は31.8%と前年同期の30.0%から向上しています。コスト管理の改善などが奏功し、経常利益率も9.8%と高水準となっています。
売上・利益の推移
サンコーテクノは、直近3年間で着実に業績を伸ばしています。売上高は2022年3月期の206億円から、2023年12月期の第3四半期では157億円まで増加しています。経常利益も前年同期比で14.0%増加しており、安定した収益基盤を築いています。次期以降も、事業拡大と収益性の向上が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
サンコーテクノの四半期連結貸借対照表を確認すると、資産の部、負債の部、純資産の部ともに前期末から増加しています。これは事業拡大に向けた積極的な投資が進んでいることを示しています。特に土地や長期借入金の増加が目立ちます。
資産の部
資産合計は24,051百万円と前期末比15.0%の増加となりました。流動資産は14,460百万円と10.4%増加し、固定資産は9,591百万円と22.7%増加しています。事業拡大に向けた投資が進んでいることがうかがえます。
負債の部
負債合計は6,862百万円と前期末比36.2%の増加となりました。流動負債は3,144百万円と2.5%増加、固定負債は3,718百万円と88.7%増加しました。事業拡大に向けた資金調達が進んでいることがわかります。
純資産の部
純資産合計は17,189百万円と前期末比8.3%の増加となりました。利益剰余金が増加したことが主な要因です。自己資本比率は70.1%となっており、財務の健全性が維持されています。
ROAとROE
サンコーテクノのROAは直近3年間で10%前後で推移しており、健全な水準を維持しています。一方、ROEは2022年3月期の10.1%から2023年12月期第3四半期では9.6%と若干低下しています。これは、事業拡大のための投資が先行していることが影響していると考えられます。今後、収益性の向上により、ROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
サンコーテクノのキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュインフローが堅調に推移しています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュアウトフローが大きく、財務活動によるキャッシュインフローも増加しています。これは事業拡大に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。今後のさらなる業績拡大に期待が持てる状況です。
配当の支払額
サンコーテクノは、株主還元として安定的な配当を実施しています。2023年3月期の1株当たり配当額は30円と前期から2円増加しました。今後も業績に応じた適切な利益配分を行っていく方針です。
今後の展望
サンコーテクノは、2024年3月期の最終年度に向けて、売上高210億円の達成を目指しています。人財育成、全体最適化、新事業創出に取り組み、企業価値の向上を目指しています。今後も、安定した収益基盤を維持しながら、事業拡大を進めていくことが期待されます。
編集部のまとめ
サンコーテクノは、建設資材分野における主要企業として、着実に業績を伸ばしています。売上高、経常利益ともに増加傾向にあり、収益性も良好です。事業拡大のための投資も積極的に行っており、今後の成長が期待できます。株主還元も安定的に実施しており、株主にとっても魅力的な企業といえるでしょう。
サンコーテクノ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
サンコーテクノは3月決算の企業で、2023年3月期の決算は2023年5月に公表されました。そしてこの四半期報告書は2023年12月期第3四半期(10月~12月)の決算内容を示しています。
配当については、2023年3月期は1株当たり30円と前期から2円増加し、株主還元も強化されています。今後も業績拡大と株主還元のバランスを取りながら、企業価値向上に努めていくことが期待されます。