株式会社三ツ知の決算報告書を見てみましょう。自動車部品製造を主力事業とする同社は、前年同期に比べて7.4%増収と好調な業績を収めました。販管費の削減などに取り組んだ結果、営業利益は大幅増となり、経常利益も2.5倍以上に伸長しています。グローバル展開を進める同社の今後の成長に期待がかかります。
企業情報
企業名: 株式会社三ツ知
証券コード: 34390
決算期: 2023年6月
株式会社三ツ知の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社三ツ知は、年1回決算を行っており、決算期末は6月30日です。四半期ごとにも決算報告を行っており、今回の決算は2023年7月1日~12月31日の第2四半期の業績となります。
主な事業
株式会社三ツ知は、自動車部品の製造・販売を主な事業としています。自動車メーカーを中心に国内外の顧客に、精密金属加工技術を活かした高品質な製品を提供しています。米国やタイにも生産拠点を展開し、グローバルに事業を展開しています。また、自動車以外にも建機や医療機器など、幅広い分野への製品供給にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
今期の決算では、売上高は67億93百万円と前年同期比で7.4%増加しました。また、営業利益は2億20百万円と大幅に改善し、経常利益も2億47百万円と4.4倍以上に拡大しています。この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益も1億61百万円となり、前年同期の損失から大幅な黒字転換を果たしました。
売上・利益の推移
同社の売上高は、前期実績の125億55百万円から今期第2四半期までで67億93百万円と、順調に増加しています。営業利益も前期実績の1億41百万円から今期第2四半期では2億20百万円と大きく改善しました。このように直近の業績は良好で、売上高、営業利益ともに前年同期比でプラスに転じています。
四半期連結貸借対照表について
同社の総資産は前期末の168億83百万円から168億48百万円と微減しましたが、依然として高水準を維持しています。資産の内訳では、流動資産が106億51百万円、固定資産が61億96百万円となっています。一方、負債は前期末の74億52百万円から71億81百万円に減少し、純資産は96億67百万円と、前期末の92億30百万円から増加しています。
資産の部
同社の資産の特徴は、現金及び預金が39億39百万円と潤沢な手元流動性を確保していることです。また、棚卸資産が29億83百万円と在庫水準も適正に管理されています。有形固定資産では、「機械装置及び運搬具」が21億43百万円、「土地」が15億77百万円となっており、生産設備や基盤が安定的に確保されています。
負債の部
同社の負債の特徴は、有利子負債が前期末の29億56百万円から今期末の26億68百万円に減少していることです。また、仕入債務も前期末の21億16百万円から今期末の22億35百万円と、ほぼ横ばいで推移しています。これにより、財務体質の改善が進んでいると言えます。
純資産の部
同社の純資産は前期末の92億30百万円から今期末の96億67百万円に増加しています。この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益1億61百万円の計上と、為替換算調整勘定の増加によるものです。この結果、自己資本比率も57.4%と前期末の55.3%から上昇しており、財務基盤の強化が進んでいます。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は前期実績の0.8%から当期第2四半期では1.4%に改善しました。また、ROE(自己資本利益率)も前期の△0.3%から当期第2四半期では1.7%と、収益性の向上が見られます。これは、増収に加えて販管費の効率化などにより、営業利益が大幅に改善したことが主な要因です。今後もさらなる収益性の向上が期待されます。
キャッシュフロー
同社の営業キャッシュフローは前年同期の3億75百万円から当期第2四半期は5億26百万円と40.1%増加しています。一方、投資キャッシュフローは前年同期の1億19百万円の支出から当期第2四半期は1億6百万円の支出と減少し、財務キャッシュフローも前年同期の2億43百万円の支出から当期第2四半期は5億23百万円の支出と増加しました。これらの結果、現金及び現金同等物は39億39百万円となり、前期末から10百万円の増加となりました。
配当の支払額
株式会社三ツ知は、株主還元の一環として年2回の配当を行っています。今期第2四半期では配当は実施されていませんが、通期では1株当たり19円の配当を予定しています。株主への利益還元に努めながら、内部留保の確保による財務体質の強化も進めていく方針のようです。
今後の展望
株式会社三ツ知は、自動車部品事業を中心にグローバルに事業を展開しており、今後も成長が期待できる企業です。中期的には、生産性向上による収益力の強化に注力するとともに、新製品の開発や新市場への進出にも取り組んでいく方針です。また、財務面でも有利子負債の削減や自己資本の拡充を図り、より強固な経営基盤の構築を目指しています。引き続き、同社の事業展開と財務体質の改善に注目していきましょう。
編集部のまとめ
株式会社三ツ知は、自動車部品製造を主力事業とする企業です。今期第2四半期の業績は、増収増益と好調な推移となりました。特に、営業利益が大幅に改善したことが注目されます。また、財務体質の強化にも取り組んでおり、自己資本比率の上昇や有利子負債の削減など、健全な経営基盤の構築が進んでいます。今後も、同社の事業拡大と収益力の向上に期待が高まりそうです。
株式会社三ツ知の決算日や配当についてまとめました。
株式会社三ツ知の決算期は6月30日で、年1回の決算を行っています。また、同社は年2回の配当を実施しており、通期の1株当たり配当金は19円を予定しています。株主還元と内部留保のバランスを取りながら、持続的な成長を目指す方針のようです。