今回、信和株式会社の2023年12月期の第3四半期決算報告が発表されました。仮設資材や物流機器の製造・販売を手がける同社は、景気の先行き不透明な中、着実に業績を維持しています。注目すべきは、売上収益9,675百万円、営業利益694百万円と、前年同期比でそれぞれ20.2%減、50.0%減と減少しているものの、依然として安定した収益力を示しています。
企業情報
企業名: 信和株式会社
証券コード: 34470
決算期: 3月期
信和株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
信和株式会社の事業年度は4月1日から翌年3月31日までの1年間です。今回発表された決算は、2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期決算となります。
主な事業
信和株式会社は、仮設資材と物流機器の製造・販売を主な事業としています。建設現場や物流現場で使用される製品を提供しており、建設業や物流業界に幅広く製品を供給しています。特に、くさび緊結式足場や次世代足場など、技術力の高い製品を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益9,675百万円、営業利益694百万円となりました。前年同期比では売上収益が20.2%減、営業利益が50.0%減となっています。
利益面では、税引前四半期利益656百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益439百万円と、前年同期比でそれぞれ50.9%減、52.9%減となりました。
売上・利益の推移
売上収益は前年同期比で20.2%減となりましたが、仮設資材部門では10月以降の資材レンタルが高稼働で推移したほか、次世代足場の需要も堅調に推移していました。一方、物流機器部門では、各種産業における生産活動の活発化が見られたものの、需要変動に伴う自動車部品用パレットや液体搬送用バルクコンテナケージの受注量減少などにより、売上が減少しています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は20,871百万円となり、前連結会計年度末より423百万円減少しました。流動資産は7,583百万円、非流動資産は13,287百万円となっています。
負債の部
負債合計は5,532百万円となり、前連結会計年度末より210百万円減少しました。流動負債は3,078百万円、非流動負債は2,453百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は15,339百万円となり、前連結会計年度末より213百万円減少しました。親会社の所有者に帰属する持分は15,330百万円となっています。
ROAとROE
ROAは前期の3.2%から当期は3.1%と、わずかに低下しています。一方、ROEは前期の6.5%から当期は4.2%と、減少傾向にあります。これは、当期の利益率の悪化が影響しているものと考えられます。今後は、収益性の改善に向けた取り組みが重要となってきています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが1,529百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが396百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1,543百万円の支出となりました。これらの結果、現金及び現金同等物は1,654百万円となっています。
配当の支払額
2023年5月12日の取締役会において、1株当たり32円の期末配当を決議しました。また、2023年11月10日の取締役会において、1株当たり16円の中間配当を決議しました。この結果、当期の1株当たり配当金は48円となる見込みです。
今後の展望
今後については、国土強靭化政策に沿った新製品の拡販や、新たな業界における需要の開拓など、中長期的な成長に向けた取り組みが重要だと考えられます。一方で、建設資材の高騰や人手不足などの課題にも柔軟に対応していく必要があります。
編集部のまとめ
今回の決算では、売上収益や利益が減少傾向にあるものの、依然として安定した収益基盤を維持しています。今後は、新製品の拡販や新規需要の開拓などに注力し、中長期的な成長を目指していくことが重要だと考えられます。また、コストコントロールにも引き続き取り組む必要があるでしょう。
信和株式会社の決算日や配当についてまとめました。
信和株式会社の事業年度は4月1日から翌年3月31日までの1年間です。今回発表された決算は、2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期決算となっています。また、同社は1株当たり32円の期末配当と16円の中間配当を実施し、当期の配当金は合計で48円となる見込みです。今後も、株主還元に注力していくことが期待されます。