住江織物株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されましたので、その内容を分析していきたいと思います。売上高は前年同期比12.1%増の771億円と順調に推移し、経常利益は前年同期比592.2%増の24億円と大幅な増益となりました。
企業情報
企業名: 住江織物株式会社
証券コード: E00574
決算期: 6月1日~5月31日
住江織物株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
住江織物株式会社の決算期は、6月1日から5月31日までの1年間となっています。第3四半期決算は2023年12月1日から2024年2月29日までの期間となります。
主な事業
住江織物株式会社は、インテリア事業、自動車・車両内装事業、機能資材事業を主な事業としています。インテリア事業では、業務用カーペットやカーテン、家庭用カーペットなどを手がけており、自動車・車両内装事業では、自動車やバス、鉄道の内装材を提供しています。また、機能資材事業では、ホットカーペットなどの繊維系暖房商材を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績では、売上高が771億79百万円と前年同期比12.1%増加しました。また、営業利益は21億87百万円、経常利益は24億96百万円と大幅に増益となりました。主力の自動車・車両内装事業が好調だったことが業績を押し上げた要因です。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見てみると、売上高は前年同期比12.1%増加の771億円となり、順調に拡大しています。利益面では、経常利益が前年同期比592.2%増の24億円と大幅な増益となりました。自動車事業の回復や原材料価格の適正な転嫁などが奏功した結果といえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は929億81百万円と前期末比48億30百万円増加しました。有形固定資産の増加などが主な要因です。一方、負債合計は558億42百万円と前期末比18億4百万円増加しています。
資産の部
流動資産では、現金及び預金が77億50百万円、受取手形・売掛金が159億22百万円となっています。固定資産では、有形固定資産が313億65百万円と前期末から13億88百万円増加しました。
負債の部
流動負債では、支払手形・買掛金が120億57百万円、短期借入金が104億10百万円となっています。固定負債では、長期借入金が93億87百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は371億39百万円と前期末比30億25百万円増加しました。利益剰余金が118億99百万円と着実に積み上がっています。
ROAとROE
ROAは前期末の4.4%から3.2%に低下しましたが、これは資産が増加したものの利益の伸びが資産の伸びを下回ったためです。一方、ROEは前期末の9.5%から10.7%に上昇しており、自己資本利益率は改善傾向にあります。利益の増加により、株主資本効率も高まっていると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前期までの推移を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローはプラスが続いていることから、安定的な収益基盤が維持できていると評価できます。一方で、設備投資などにより投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスが続いており、今後の投資動向に注目が必要です。
配当の支払額
当社は年2回の期末配当と中間配当を行っています。直近では、2023年8月30日開催の定時株主総会で1株当たり20円の期末配当が決議されました。また、2024年1月12日の取締役会決議では、1株当たり35円の中間配当を実施することが決定されました。1株当たりの年間配当は55円となる見込みです。
今後の展望
今後の業績見通しについては、自動車関連事業の好調な推移や新製品の販売拡大などにより、売上高は増加基調を維持できるものと期待されます。一方で、原材料価格高騰の影響など、先行きは不透明な部分もあり、引き続き注意が必要です。経営効率化の推進や新規事業の立ち上げなど、中長期的な成長に向けた取り組みにも期待が高まっています。
編集部のまとめ
住江織物株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、自動車事業の好調などを背景に、売上高と利益が大幅に増加しました。収益性の改善も進み、ROEの上昇など、財務の健全性も向上してきています。今後も新製品開発や事業の効率化など、中長期的な成長につながる取り組みに注目が集まるでしょう。この決算は住江織物株式会社の健闘が感じられる内容であり、今後の更なる飛躍に期待が高まります。
住江織物株式会社の決算日や配当についてまとめました。
住江織物株式会社の決算期は、6月1日から5月31日までの1年間です。第3四半期決算は2023年12月1日から2024年2月29日までの期間となります。また、同社は年2回の配当(期末配当と中間配当)を行っており、直近では1株当たり55円の年間配当が予想されています。今後の業績に期待がかかっています。