株式会社ウイルプラスホールディングスの2023年7月1日から2024年3月31日までの第3四半期決算報告をお届けします。
同社は輸入車販売を中心に事業を展開する企業で、厳しい経済環境の中でも販売台数を伸ばし、着実な業績を残しています。
企業情報
企業名: 株式会社ウイルプラスホールディングス
証券コード: E32181
決算期: 6月
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算期は6月末で、第3四半期は2024年3月31日までの3か月間となります。四半期報告書は年4回提出されており、今回は第3四半期の決算内容を確認することができます。
主な事業
株式会社ウイルプラスホールディングスは輸入車販売事業を展開しています。輸入車の新車販売、中古車販売、アフターサービスなど、幅広い事業を手がけています。
近年は電気自動車(EV)ブランドの「BYD」の取り扱いを開始するなど、環境対応車の販売にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は349億9,216万円と、前年同期比で12.1%増加しました。
一方、売上総利益率は19.0%と前年同期比1.2ポイント減少しています。これは、新車販売台数の伸び悩みによる販売奨励金の減少や、人件費・減価償却費の増加により販売費及び一般管理費が増加したためです。
売上・利益の推移
第3四半期の経常利益は10億2,570万円と前年同期比で33.5%減少しましたが、第2四半期までの減益幅が大きかったことから、第3四半期は減益幅が小さくなっています。
また、第3四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益は6億6,971万円と、前年同期比33.3%減少しました。
四半期連結貸借対照表について
同社の総資産は262億3,965万円と、前連結会計年度末から25億9,464万円増加しています。流動資産は173億6,438万円、固定資産は88億7,526万円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が59億1,177万円と大幅に増加しました。また、商品が85億9,761万円と前期末から3億5,435万円減少しています。
一方で、有形固定資産が79億4,978万円と前期末から9億1,086万円増加しています。これは主に新規店舗の取得などによるものです。
負債の部
負債の部では、流動負債が103億7,061万円と前期末から8億3,668万円増加しました。これは主に、買掛金が20億3,081万円、1年内返済予定の長期借入金が13億9,912万円と増加したためです。
また、固定負債が58億1,821万円と前期末から14億5,342万円増加しています。これは主に長期借入金の増加によるものです。
純資産の部
純資産の部では、純資産額が100億5,081万円と前期末から3億446万円増加しています。これは、株式給付ESOP信託の導入による資本金及び資本剰余金の増加や、当期純利益の計上によるものです。
自己資本比率は、前期末の41.2%から38.2%に低下しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は現時点では確認できませんが、第2四半期までの実績から年間5%前後の水準と考えられます。
また、ROE(自己資本利益率)も第2四半期までの実績から年間10%前後の水準と見込まれます。競合他社と比べるとやや低い水準にあるものの、着実な収益力を維持していると評価できます。
キャッシュフロー
同社の営業活動によるキャッシュ・フローは、当第3四半期累計期間で17億6,238万円のプラスとなっています。これは、税金等調整前四半期純利益の計上や、仕入債務の増加などによるものです。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得などにより11億4,556万円のマイナスとなっています。
配当の支払額
同社は第2四半期末と期末の年2回、配当を実施しています。
当第3四半期では、2023年12月31日を基準日として、1株当たり16円の中間配当を実施しました。
通期での配当予想は未定ですが、過去の実績から1株当たり40円前後が見込まれます。
今後の展望
株式会社ウイルプラスホールディングスは、M&Aによる事業拡大を積極的に推進しています。
2024年5月には、Stellantisジャパン販売株式会社の100%子会社化を決定しています。これにより、同社のブランド展開力がさらに強化されるとともに、東京エリアにおける販売基盤の拡大も期待できます。
また、環境配慮型車両の販売強化にも取り組んでおり、今後の成長に期待がかかっています。
編集部のまとめ
株式会社ウイルプラスホールディングスは、輸入車販売を中心とする事業で着実に業績を伸ばしています。
第3四半期の連結売上高は前年同期比12.1%増加と堅調な推移となりました。ただし、利益面では人件費や減価償却費の増加により減益となっています。
今後は、新規ブランドの取り扱い拡大やEV車販売の強化、M&Aによる事業基盤の拡大など、さまざまな施策に期待が高まっています。引き続き、同社の業績動向に注目していきたいと思います。
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算期は6月末で、第3四半期は2024年3月31日までの3か月間となります。
また、年2回の配当を行っており、当期の中間配当は1株当たり16円でした。通期の配当予想は未定ですが、過去実績から1株当たり40円前後が見込まれます。