共和レザー株式会社の最新決算報告書を見てみると、事業は堅調に推移していることがわかります。車両用、住宅・住設用、ファッション・生活資材用の各分野においてグローバルに展開し、売上高や利益が前年同期を大きく上回りました。生産性の向上や新製品の投入など、さまざまな施策が奏功した結果といえるでしょう。今後もこの勢いを維持し、さらなる成長を遂げられるよう期待しましょう。
企業情報
企業名: 共和レザー株式会社
証券コード: 35530
決算期: 3月期
共和レザー株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
共和レザー株式会社の決算日は3月31日です。決算期は4月1日から翌年3月31日までの1年間となります。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の各四半期末に行われます。
主な事業
共和レザー株式会社は、自動車内装材やシート、住宅・店舗用の建材、バッグやアパレル向けの各種合成表皮材の製造・販売を行っている企業です。車両用、住宅・住設用、ファッション・生活資材用の3分野を主力事業としており、国内外の大手メーカーや小売店に製品を供給しています。環境対応製品の開発にも力を入れ、サステナブルな製品づくりにも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は388億72百万円と前年同期比で14.8%の大幅増加となりました。経常利益も23億31百万円と、前年同期の2倍以上の水準まで上昇しています。自動車関連の受注が回復傾向にあるほか、新製品の投入などが寄与したことで収益性も大幅に改善されました。
売上・利益の推移
共和レザー株式会社の売上高は、過去3年間で45,792百万円から38,872百万円へと増加傾向にあります。一方で、経常利益は591百万円から2,331百万円と大きく伸長しており、収益性の向上が顕著になっています。主力の車両用事業が好調に推移していることに加え、新製品開発や生産性の改善などが功を奏したと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
共和レザー株式会社の直近の四半期連結貸借対照表を見てみると、資産合計が584億23百万円と前期末に比べ10%以上増加しています。この要因としては、売上拡大に伴う受取手形及び売掛金の増加や現金及び預金の積み増しなどが挙げられます。一方、負債合計は221億15百万円で、支払手形及び買掛金の増加などにより前期末から20%以上の増加となりました。
資産の部
資産の部では、流動資産が348億47百万円と前期末比18%増加しています。これは主に現金及び預金の増加によるものです。固定資産は235億75百万円と堅調に推移しており、建設仮勘定の増加が目立ちます。
負債の部
負債の部では、流動負債が195億60百万円と前期末比23%増加しています。支払手形及び買掛金、電子記録債務の増加が主な要因です。固定負債は25億54百万円と、前期末から2%の増加にとどまっています。
純資産の部
純資産の部は、363億8百万円となり、前期末から5%の増加となりました。利益剰余金の積み上がりが主な要因です。自己資本比率は60.0%と安定的な水準を維持しています。
ROAとROE
共和レザー株式会社のROA(総資産利益率)は直近3年間で1.3%から5.1%へと大幅に改善しています。これは経常利益の増加に加え、総資産の効率的な運用により収益性が高まっていることを示しています。一方でROE(自己資本利益率)は1.0%から5.4%へと上昇しており、株主価値の向上にもつながっていると言えるでしょう。
キャッシュフロー
キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは28億円の増加となりました。これは売上の拡大や収益性の改善を反映したものです。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローは12億円の減少となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いなどで9億円の減少となりました。全体としては41億円の増加となり、手元流動性の向上につながっています。
配当の支払額
共和レザー株式会社は、株主への利益還元を重視しており、毎期安定的な配当を行っています。当期の中間配当金は1株当たり14円で、期末配当金も同水準が見込まれます。配当性向は40%前後と、株主にとって魅力的な水準を維持しているといえるでしょう。
今後の展望
今後の事業環境については、半導体不足の影響が緩和傾向にあることから、自動車関連の受注は堅調に推移すると期待されます。一方で、原材料価格の上昇などのリスク要因もあり、経営環境は予断を許さない状況が続くと見られます。そのため、生産性の向上や新製品の投入、さらなるコスト削減に注力し、収益力の強化を図っていく方針です。また、ESG経営の推進や事業領域の拡大にも取り組み、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
共和レザー株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高、経常利益ともに前年同期を大きく上回る好業績となりました。主力の車両用事業が回復傾向にある中、新製品の投入や生産性の向上などが奏功し、収益性が大幅に改善されています。今後も自動車市場の回復が見込まれることから、さらなる業績拡大が期待されます。株主還元面でも安定配当を維持しており、投資家にとっても魅力的な銘柄といえるでしょう。
共和レザー株式会社の決算日や配当についてまとめました。
共和レザー株式会社の決算日は3月31日で、決算期は4月1日から翌年3月31日までの1年間となります。配当については、中間配当が1株当たり14円、期末配当も同水準が見込まれ、配当性向は40%前後と株主還元も適切に行われています。財務体質も健全で、今後の事業展開にも期待が持てる企業です。