株式会社ほぼ日(証券コード:35600)の2023年9月1日から2024年5月31日までの第3四半期決算報告を分析しました。ほぼ日手帳ブランドが好調で、国内外での販売が大きく伸長したことが好業績の背景になっています。また、新商品や販路開拓にも積極的に取り組み、海外市場を中心に売上高も増加傾向にあるのが特徴的です。今後も新たなコンテンツ開発やブランド力強化に注力し、更なる業績向上が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社ほぼ日
証券コード: 35600
決算期: 8月末
株式会社ほぼ日の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ほぼ日の決算期は8月末です。第3四半期は2023年9月1日から2024年5月31日までの期間となります。
主な事業
株式会社ほぼ日は「ほぼ日手帳」を中心とした物販事業と、それに関連したウェブメディアの運営を主な事業としています。「ほぼ日手帳」は2001年に発売を開始した手書き帳面と印刷物を組み合わせた手帳で、現在は国内外で高い人気を誇っています。また、オリジナルのオンラインコンテンツ「ほぼ日刊イトイ新聞」の配信や、実店舗「ほぼ日曜日」の運営など、ブランドの価値向上にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は5,998,306千円と前年同期比8.7%増と好調に推移しました。主力の「ほぼ日手帳」の国内外での販売が伸びたことが大きく寄与しています。利益面では、営業利益が689,435千円、経常利益が689,238千円、四半期純利益が473,905千円と、いずれも前年同期比で増加しています。
売上・利益の推移
当社の売上高は主力の「ほぼ日手帳」の季節変動の影響を大きく受けます。第2四半期(12月期)に集中する傾向にあり、第3四半期(5月期)は相対的に低くなる傾向にあります。直近の第3四半期累計期間では売上高が前年同期比8.7%増と好調で、主力商品の販売が順調に推移したことが要因です。利益面でも、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれも増加傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
当社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は5,593,286千円となっています。前事業年度末比で254,267千円の減少となりました。
資産の部
流動資産は3,944,027千円と前事業年度末比で416,296千円減少しています。現金及び預金は2,409,483千円と増加しましたが、商品が1,093,590千円と大幅に減少したことが主な要因です。
負債の部
負債合計は986,023千円と前事業年度末比で661,229千円減少しました。流動負債の買掛金が180,413千円と大幅に減少したことが主な要因です。
純資産の部
純資産合計は4,607,262千円と前事業年度末比で406,962千円増加しました。利益剰余金が3,772,457千円と増加したことが主な要因です。
ROAとROE
当社のROA(総資産経常利益率)は12.4%、ROE(自己資本利益率)は10.3%と、ともに高水準を維持しています。これは、主力の「ほぼ日手帳」ブランドが安定的に収益を上げていることや、コストコントロールも適切に行われていることが要因と考えられます。今後も「ほぼ日手帳」の売上拡大と収益力の維持に加え、新たな収益源の開拓にも注力することで、ROAとROEの更なる改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが789,058千円の収入となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは189,203千円の支出となっています。これは主に無形固定資産の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは104,404千円の支出で、配当金の支払いが主な要因です。全体としては現金及び現金同等物が1,036,171千円増加し、手元流動性が高まっています。
配当の支払額
当社は株主に対して安定的な配当を実施しています。直近の第45期(2022年9月1日~2023年8月31日)では、1株当たり45円の配当を行いました。第46期(2023年9月1日~2024年8月31日)についても、同水準の配当を予定しています。このように、株主還元にも力を入れている企業です。
今後の展望
株式会社ほぼ日は、引き続き主力の「ほぼ日手帳」ブランドの強化に取り組むとともに、新たなコンテンツ開発やDX化の推進、海外市場の開拓など、事業の多角化にも注力していく方針です。特に海外展開では、海外向け新商品の投入や、ECサイトの機能強化などにより、グローバル市場でのさらなる事業拡大が期待できます。また、オリジナルコンテンツの充実によりブランド力を高め、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社ほぼ日は、主力の「ほぼ日手帳」ブランドが国内外で好調に推移しており、売上高や利益も前年同期比で増加傾向にあります。特に海外市場での販売拡大は注目すべきポイントです。今後も新商品の投入やDX化の推進、コンテンツの強化など、さまざまな施策を通じて事業の継続的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。株主還元面でも配当の安定性が高く、総合的に株主に良好な業績を届けている企業だと評価できます。
株式会社ほぼ日の決算日や配当についてまとめました。
株式会社ほぼ日の決算期は8月末で、第3四半期は2023年9月1日から2024年5月31日までの期間となります。配当については、1株当たり45円を安定的に実施しており、株主還元にも力を入れています。今後も「ほぼ日手帳」ブランドの強化と新規事業の開拓により、持続的な成長が期待できる企業です。