株式会社セルシスの2024年第1四半期決算報告書が発表されました。コンテンツ制作ソリューション事業とコンテンツ流通ソリューション事業の2つの主力事業を展開する同社は、売上高が前年同期比9.1%減の2,011,471千円、営業利益が3.1%増の565,494千円と、堅調な業績を維持しています。
企業情報
企業名: 株式会社セルシス
証券コード: 36630
決算期: 12月期
株式会社セルシスの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社セルシスの決算期は12月期です。第1四半期決算の基準日は2024年3月31日となっています。
主な事業
株式会社セルシスは、デジタルコンテンツの制作から流通までをトータルで支援する環境の提供をめざしています。主力事業は「コンテンツ制作ソリューション事業」と「コンテンツ流通ソリューション事業」の2つです。「コンテンツ制作ソリューション事業」では、イラスト・マンガ・Webtoon・アニメーション制作アプリ「CLIP STUDIO PAINT」の開発・提供を行い、「コンテンツ流通ソリューション事業」では、デジタルコンテンツの流通を支援する「DC3」ソリューションなどの開発・提供を行っています。
今期の業績と利益率は？
当期の売上高は2,011,471千円、営業利益は565,494千円と、ともに前年同期比で増加しています。特に「コンテンツ制作ソリューション事業」のサブスクリプション契約数の増加により収益性が向上し、営業利益率は28.2%と高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
株式会社セルシスは、主力の「CLIP STUDIO PAINT」の定期的なメジャーバージョンアップや、海外市場の開拓などにより、売上高、営業利益ともに継続的な伸長を遂げています。2023年12月期の売上高は8,091,099千円、営業利益は1,404,526千円と、業績は順調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社セルシスの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が8,854,754千円、負債合計が2,068,258千円、純資産合計が6,786,496千円となっています。財務体質は健全に維持されています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が4,065,085千円、投資有価証券が940,987千円などとなっています。収益の拡大に伴い、手元流動性の確保や保有株式の増加が進んでいます。
負債の部
負債の部では、買掛金が157,623千円、未払金が135,214千円となっています。経常的な事業活動にかかる買掛金や未払費用が主な内訳となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4,141,208千円となっています。前期の業績好調を受けて、利益剰余金が大幅に積み上がっています。
ROAとROE
株式会社セルシスのROAは前期の6.5%から当期6.3%へ若干低下しています。一方、ROEは前期の8.6%から当期8.2%へ微減しました。これは主力事業の安定成長に伴う自己資本の積み上がりによるものです。引き続き高い収益性と効率性を発揮しています。
キャッシュフロー
株式会社セルシスのキャッシュフローでは、営業活動によるキャッシュ・インフローが657,909千円計上されており、業績の好調さを反映しています。一方で、自己株式の取得などの財務活動によるキャッシュ・アウトフローが1,536,010千円発生し、手元資金の減少となりました。今後の設備投資や M&A など、積極的な成長投資への活用が期待されます。
配当の支払額
株式会社セルシスは、株主還元の強化を方針として掲げており、当期の配当金は1株当たり12円と、前期比4円増配となりました。今後も株主の皆様への利益還元に積極的に取り組んでいく方針です。
今後の展望
株式会社セルシスは、「CLIP STUDIO PAINT」のサブスクリプションモデルの拡大や、「DC3」ソリューションの利用促進など、両事業部門での事業成長を目指しています。また、AI技術の活用や新たな事業領域への進出など、中長期的な企業価値の向上にも取り組んでいきます。今後も安定的な業績拡大と高い収益性が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社セルシスは、デジタルコンテンツの制作から流通までをトータルでサポートする事業モデルを展開しています。当期の業績は堅調で、特に主力の「CLIP STUDIO PAINT」事業が好調に推移しています。また、株主還元の強化にも注力しており、配当金の増額も実現しました。今後も成長戦略を着実に実行し、企業価値の向上に取り組んでいくことが期待されます。
株式会社セルシスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社セルシスの決算期は12月期です。第1四半期決算の基準日は2024年3月31日となっています。また、当期の1株当たり配当金は12円と、前期比4円増配しています。株主還元の強化に注力しており、今後の配当の増額が期待されます。
