株式会社エニグモの2024年度第1四半期決算が発表されました。コロナ禍の影響が続く中、経費管理や収益性の向上など、着実な成長を続けている企業です。今期もインターネットを通じた多様な専門性を生かすCustomer to Customer(C2C)サービス「BUYMA」を中心に堅調な業績を上げています。BUYMA以外の新規事業の立ち上げにも力を入れており、中期的な成長につなげていく意欲が感じられます。
企業情報
企業名: 株式会社エニグモ
証券コード: E26703
決算期: 2月期
株式会社エニグモの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社エニグモの決算は2月決算となっており、第1四半期決算は4月30日が基準日となります。2024年6月14日に第1四半期報告書を提出しています。
主な事業
株式会社エニグモは、インターネットを通じて法人・個人の垣根を壊し、誰もが多様な専門性を生かすことで新しい価値を創造する”Specialty” Marketplace「BUYMA」を中心に事業を展開しています。BUYMAを通じて、世界中のファッションアイテムを個人レベルで展開・販売できるプラットフォームを提供しており、国内外の個人買取販売者と消費者を結び付けています。また、旅行事業「BUYMA TRAVEL」や不動産売買プラットフォームなど、新規事業への取り組みも進めています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期累計期間の業績は、売上高1,324,440千円、営業利益145,594千円、経常利益143,436千円、四半期純利益99,310千円となりました。コロナ禍の影響が続く中でも、BUYMAの安心・安全なサービスの提供や新規事業の立ち上げなどに努め、一定の収益を確保できています。営業利益率は11.0%となっており、堅調な収益性を維持しています。
売上・利益の推移
株式会社エニグモは、2023年2月期では売上高21,605百万円、経常利益1,840百万円と、着実に売上、利益を伸ばしています。ただし、2024年2月期第1四半期では、コロナ禍の影響や為替の変動などから、売上高が前年同期比16.8%減、経常利益も37.5%減となりました。しかし、中長期的な成長戦略を着実に実行し、新たな収益の柱を生み出すことで、今後の業績回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社エニグモの2024年4月30日時点の四半期連結貸借対照表を確認すると、資産合計は12,665,834千円となっています。負債合計は2,425,145千円、純資産は10,240,688千円となっており、健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金10,149,404千円と手元資金が厚く、投資有価証券1,323,419千円など、安定した財務基盤を備えています。
負債の部
負債の部では、未払金295,928千円、預り金1,962,390千円などが主な内訳となっています。デットに頼らず自己資金で事業を運営できる体質となっています。
純資産の部
純資産の部では、資本金381,903千円、利益剰余金10,889,326千円と、大きな内部留保を持っています。自己資本比率は80.5%と非常に高く、財務の健全性が高いことがわかります。
ROAとROE
株式会社エニグモのROA(総資産利益率)は0.8%、ROE(自己資本利益率)は1.0%となっています。前年同期と比べ低下しており、コロナ禍の影響や為替変動による業績悪化が見られます。しかし、中長期的な成長戦略を着実に実行し、新規事業の育成など、収益性の改善に取り組んでいくことが重要です。
キャッシュフロー
株式会社エニグモのキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが240,600千円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは70,722千円のマイナスで、主に有価証券の取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは396,726千円のマイナスで、配当金の支払いによるものです。全体としてはキャッシュ・ポジションは良好であり、今後の事業展開に活用できる水準を確保しています。
配当の支払額
株式会社エニグモは、2024年4月25日開催の定時株主総会において、1株当たり10円の期末配当を決議しました。前期と同額の配当を実施しており、安定配当を継続しています。株主還元に対する姿勢は堅実であると評価できます。
今後の展望
株式会社エニグモは、BUYMAを中心にした既存事業の強化に加え、旅行事業やプロパティテック事業など、新たな収益の柱を構築することで、中期的な成長を目指しています。足元では為替変動の影響などがあるものの、安心・安全なサービスの提供や顧客体験の向上に取り組むことで、中長期的な業績回復と企業価値の向上が期待できると考えられます。
編集部のまとめ
株式会社エニグモは、インターネットを通じた”Specialty”Marketplace「BUYMA」を核に、旅行事業や不動産事業など、新たな収益の柱を構築しながら着実な成長を遂げている企業です。足元では為替変動の影響があるものの、中長期的な成長戦略を着実に推進しており、今後の業績回復が期待できます。同社の決算は年2回の2月決算となっており、第1四半期決算は4月30日が基準日です。株主還元についても、安定配当を継続するなど、投資家の期待に応える経営を行っています。
株式会社エニグモの決算日や配当についてまとめました。
株式会社エニグモは2月決算で、第1四半期決算は4月30日が基準日です。2024年4月25日開催の定時株主総会において、1株10円の期末配当が決議されました。安定配当を継続しており、株主還元に対する姿勢も堅実だと言えます。
今後は、コロナ禍の影響やインフレ・為替変動などのリスク要因に注意を払いつつ、既存事業の強化と新規事業の育成による中長期的な成長が期待されます。