株式会社SHIFTの最新の決算報告書を分析してみました。主力事業でありソフトウェアテスト関連サービスの売上が26.2%増と好調でしたね。また、M&Aも積極的に推進しており、連結子会社の業績も順調に拡大しています。今後も事業展開を加速させながら、さらなる成長を目指していくことでしょう。決算短信からは企業の躍進ぶりが感じ取れます。
企業情報
企業名: 株式会社SHIFT
証券コード: 36970
決算期: 2023年9月1日~2024年8月31日
株式会社SHIFTの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社SHIFTの決算は、12月と8月の年2回実施されています。決算短信の提出は、第2四半期の場合は4月12日、本決算の場合は11月13日を予定しています。
主な事業
株式会社SHIFTの主な事業は、ソフトウェアテスト関連サービスとソフトウェア開発関連サービスです。ソフトウェアテストでは、各種テストサービスやコンサルティング、セキュリティ支援などを提供。ソフトウェア開発では、システム開発や企画設計、パフォーマンス改善などの業務を手掛けています。また、新たにM&Aを活用しながらデジタルマーケティング分野の事業も拡大を図っています。
今期の業績と利益率は?
当期の連結売上高は52,305百万円と前年同期比で29.6%の大幅増加となりました。また、営業利益は4,685百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,977百万円となり、いずれも増益基調を維持しています。利益率も前年同期比で向上しており、収益性の改善が進んでいます。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、連結売上高は40,343百万円、52,305百万円と着実に増加。同様に、営業利益も5,082百万円、4,685百万円と高水準を維持しています。親会社株主に帰属する純利益も2,185百万円、2,977百万円と好調な推移となっています。
四半期連結貸借対照表について
最新の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は62,241百万円と前期末比で25.6%増加。主な増加要因は、有形固定資産の増加や連結子会社の取得に伴うのれんの増加などです。一方、負債合計は29,797百万円と49.3%増加しており、事業拡大に向けた資金調達が進んでいることがわかります。
資産の部
現金及び預金が19,351百万円と手元流動性が高く、のれんも12,789百万円あるなど、企業の成長性が感じられます。一方で、設備投資にも取り組んでおり、有形固定資産が6,550百万円となっています。
負債の部
運転資金や設備投資資金を確保するため、借入金が増加しており、短期借入金が5,970百万円、長期借入金が5,427百万円となっています。また、未払費用や未払法人税等の増加も見られます。
純資産の部
純資産は32,443百万円と前期末比で9.7%増加。利益剰余金が20,879百万円と着実に積み上がっており、健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
ROAは4.6%、ROEは9.0%となっています。前年同期と比べてROAは0.7ポイント、ROEは1.0ポイント低下しましたが、依然として良好な水準を維持しています。今後もM&Aなどによる事業拡大を通じて、収益力と資本効率の向上を目指していくことが期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは556百万円の収入となりました。一方で、子会社買収などの投資活動により6,836百万円の支出、借入金による財務活動で8,052百万円の収入となっています。現金及び現金同等物の残高は19,324百万円と、引き続き手元流動性が高い状況にあります。
配当の支払額
株式会社SHIFTは創業以来、配当を実施していません。企業の成長段階にあることから、内部留保の充実に注力しつつ、今後の事業拡大に向けた投資に資金を振り向けていく方針のようです。株主還元については、業績動向を見ながら検討していくことが期待されます。
今後の展望
株式会社SHIFTは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」という企業理念のもと、DXやセキュリティ、デジタルマーケティングなどの成長領域を中心に事業を展開しています。今後も積極的なM&Aを活用しつつ、顧客基盤の拡大やサービス提供力の向上に注力していく方針です。さらなる業績拡大と企業価値の向上に期待が高まります。
編集部のまとめ
今回の決算報告書からは、株式会社SHIFTが業界トップクラスの成長力を示していることがわかりました。高収益体質の維持や事業ポートフォリオの拡大などに加え、M&Aも積極的に活用しながら、デジタル化の潮流に的確に対応している様子が伺えます。今後も持続的な企業価値向上が期待できそうです。
株式会社SHIFTの決算日や配当についてまとめました。
株式会社SHIFTの決算は年2回、12月と8月に実施されています。決算短信の提出は第2四半期の場合は4月12日、本決算の場合は11月13日を予定しています。一方で、創業以来配当は実施されておらず、今後の事業拡大に向けた投資に注力する姿勢がうかがえます。