株式会社サイトリ細胞研究所は、再生医療分野のパイオニアとして注目されている企業です。同社は、細胞治療やバイオ医療機器の開発を手掛けており、4月から12月までの第3四半期での業績を発表しました。
企業情報
企業名: 株式会社サイトリ細胞研究所
証券コード: 05443
決算期: 3月期
株式会社サイトリ細胞研究所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社サイトリ細胞研究所の決算日は3月31日で、第3四半期の決算報告書を2024年2月9日に発表しました。
主な事業
株式会社サイトリ細胞研究所は、再生医療分野を中心に事業を展開しています。同社は、細胞治療の研究開発やバイオ医療機器の製造・販売などを行っており、特に「セルーション遠心分離器」や「セルセラピーキット」などの医療機器の販売に注力しています。また、ホテル事業にも参入しており、多角的な事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結売上高は1,411百万円と前年同期比14.5%減となりました。一方で、営業損失は494百万円と前年同期の515百万円から改善されました。売上は減少したものの、経費の削減により営業損失は縮小傾向にあります。
売上・利益の推移
直近3年間の業績を見ると、売上高は2,144百万円、経常損失は862百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,059百万円と推移しています。同社は依然として赤字が続いていますが、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、ホテル事業の回復などにより、徐々に業績が改善されてきています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社サイトリ細胞研究所の当第3四半期連結貸借対照表では、総資産が13,739百万円、負債合計が11,634百万円、純資産が2,104百万円となっています。資産は前期末比352百万円減少していますが、負債は199百万円増加しています。自己資本比率は13.7%と前期末の17.3%から低下しています。
資産の部
当第3四半期末の資産合計は13,739百万円で、前期末比352百万円減少しています。流動資産は1,208百万円、固定資産は12,530百万円となっています。主な内訳は、現金及び預金が715百万円、有形固定資産が11,587百万円となっています。
負債の部
当第3四半期末の負債合計は11,634百万円で、前期末比199百万円増加しています。流動負債は2,231百万円、固定負債は9,403百万円となっています。主な内訳は、借入金が7,761百万円となっています。
純資産の部
当第3四半期末の純資産合計は2,104百万円で、前期末比552百万円減少しています。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失552百万円を計上したことによるものです。
ROAとROE
株式会社サイトリ細胞研究所のROAは算出できませんが、ROEは△26.3%となっています。この低水準のROEは、継続的な赤字計上による利益剰余金の減少や自己資本の減少が影響しているものと考えられます。同社は再生医療分野での成長に期待がかかっていますが、収益性の向上に向けたさらなる取り組みが必要と言えるでしょう。
キャッシュフロー
同社の当第3四半期のキャッシュ・フローについては開示されていませんが、前年同期では営業キャッシュ・フローがマイナスの107百万円、投資キャッシュ・フローがマイナスの176百万円、財務キャッシュ・フローがプラスの217百万円となっています。営業活動および投資活動でキャッシュアウトが生じているものの、財務活動によるキャッシュインフローにより、一定の資金的余裕は確保できているものと推察されます。
配当の支払額
株式会社サイトリ細胞研究所は、過去3年間連続して赤字決算を計上しており、配当の支払いは行っていません。今後は収益力の向上と安定した経営基盤の構築が課題となっており、配当の実施に至っていないのが現状です。
今後の展望
株式会社サイトリ細胞研究所は、医療機器の販売から細胞治療サービスへの事業シフトを進めており、収益性の向上に取り組んでいます。また、保有する不動産の売却などで資金を確保し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況からの脱却を目指しています。新型コロナウイルス感染症の影響が和らぐなか、再生医療分野での事業展開に期待が高まっています。
編集部のまとめ
株式会社サイトリ細胞研究所は、再生医療分野での研究開発や医療機器の製造・販売に注力している企業です。足元では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、業績は苦戦が続いているものの、事業の収益性改善に向けた取り組みを進めています。また、保有する不動産の売却によって財務基盤の強化も図っており、今後の事業展開に期待が寄せられています。
株式会社サイトリ細胞研究所の決算日や配当についてまとめました。
同社の決算日は3月31日で、第3四半期決算を2024年2月9日に発表しました。また、過去3年間は連続して赤字決算となっており、配当の支払いは行われていません。今後は安定的な収益力の確保と、財務体質の強化が課題となっていますが、再生医療分野での事業展開に注目が集まっています。