株式会社ドリコムの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。ゲーム事業を中心に引き続き好調に推移しており、業績は堅調に推移しています。決算の内容をわかりやすく解説していきますので、ドリコムの株主の方や投資検討中の方は是非チェックしてみてください。
企業情報
企業名: 株式会社ドリコム
証券コード: 37930
決算期: 2024年3月期
株式会社ドリコムの決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社ドリコムは、4月1日から3月31日までの期間を事業年度としています。第3四半期決算の発表は2024年2月8日に行われました。
主な事業
株式会社ドリコムは、「with entertainment」を企業理念に掲げ、人々の期待を超えるエンターテインメントサービスを提供しています。主力事業はゲーム事業で、他社IPゲームやオリジナルゲームの開発・運営を行っています。また、メディア事業では小説やコミックスなどのコンテンツ制作や新規サービスの開発にも注力しています。
今期の業績と利益率は？
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高7,637,627千円、営業利益789,399千円と前年同期比で減収減益となりました。利益率は約10.3%と前年同期に比べて低下しています。新規タイトルの立ち上げに伴うコスト増などにより、利益率が低下しています。
売上・利益の推移
ドリコムの売上高は近年8,000～10,000百万円台で推移しています。一方、利益面では2021年3月期に2,100百万円の経常利益を計上するなど好調でしたが、ここ2期は700～800百万円台まで減少しています。新規事業への投資などにより、利益率は徐々に低下してきているのが現状です。
四半期連結貸借対照表について
ドリコムの2023年12月末時点の総資産は13,487,827千円で、前期末比で1,261,429千円増加しました。現金及び預金の減少があった一方で、売掛金やソフトウェア仮勘定が増加したことが主な要因です。
資産の部
資産の部では、流動資産が8,008,196千円と全体の59.4%を占めています。主な内訳は現金及び預金5,485,429千円、売掛金1,742,618千円です。一方、固定資産は5,479,630千円で、ソフトウェアやソフトウェア仮勘定が主な内容となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が4,238,527千円、固定負債が3,595,644千円となっています。流動負債の主なものは短期借入金、未払金などで、固定負債の主なものは長期借入金です。
純資産の部
純資産は5,653,655千円で、自己資本比率は41.5%となっています。資本金と資本剰余金が増加したことなどが主な理由です。
ROAとROE
ドリコムのROA(総資産経常利益率)は5.4%、ROE(自己資本当期純利益率)は1.7%となっています。前年同期と比べるとROAは減少しているものの、依然として5%台を維持しており、資産効率は良好と言えます。一方でROEは1.7%と低い水準にあり、株主資本の効率性向上が課題となっています。
キャッシュフロー
ドリコムの営業キャッシュフローは426,559千円の収入、投資キャッシュフローは1,016,922千円の支出、財務キャッシュフローは30,676千円の収入となっています。投資の増加により資金の流出が大きくなっている状況です。
配当の支払額
ドリコムは2023年3月期に1株当たり5円の期末配当を実施しました。2024年3月期につきましても、同水準の1株当たり5円の配当を見込んでいます。株主還元に注力していく方針です。
今後の展望
ドリコムは、ゲーム事業においてさらなる収益力の向上を目指すとともに、メディア事業の強化にも注力していきます。Web3領域や新サービス開発にも取り組み、エンターテインメント企業としての成長を目指していきます。中長期的にはIPを軸とした総合エンターテインメント企業への変革を目指しており、今後の動向に期待が高まっています。
編集部のまとめ
ドリコムの決算は、ゲーム事業を中心に引き続き好調な業績を維持しているものの、新規事業への積極的投資により利益率は低下しています。一方で、現金も5,485百万円と手元資金も十分にあり、今後の事業展開にも期待が高まります。配当も1株5円と株主還元にも力を入れており、ドリコムの持続的な成長が期待できる決算内容となっています。
株式会社ドリコムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ドリコムの決算は3月31日決算で、第3四半期決算は2024年2月8日に発表されました。配当は1株当たり5円の安定配当を続けており、株主還元に力を入れています。今後は新規事業の収益化に期待が集まっており、ドリコムの今後の事業展開にも注目が集まっています。
