日本精工とは
日本精工株式会社(NSK)は、1916年に日本初のベアリング(軸受)メーカーとして創立された、歴史と実績を兼ね備えた精密機器メーカーです。創立から110年以上の長きにわたり、業界のリーディングカンパニーとして社会の発展に貢献してきました。2016年には創立100周年を迎え、その後も革新的な製品開発と事業展開を続けています。
本社は東京都品川区に位置し、グローバルな事業展開を行っています。2024年3月期の連結売上高は7,889億円で、従業員数は25,632名です。資本金は672億円で、国内50カ所以上、30カ国・地域以上に計200拠点以上を展開する国際的な企業です。
主力製品と事業領域
日本精工の製品ポートフォリオは多岐にわたります。主力製品であるベアリング(軸受)は、世界No.3のシェアを誇り、20万種類を超える製品で人々の暮らしを支えています。ベアリングは回転軸を支持し、摩擦を低減する重要な部品で、自動車から産業機械、家電製品まで幅広い分野で使用されています。
ベアリングに加えて、日本精工はボールねじで世界シェアNo.1を獲得しており、これは精密な直線運動を必要とする機械に欠かせない部品です。さらにリニアガイド、ステアリング、自動変速機(AT)用部品、メガトルクモーターなどのメカトロ製品も製造・販売しています。
2024年3月期の売上高構成は、自動車事業が51.8%、産業機械事業が43.7%、その他が4.5%となっており、自動車と産業機械の二つの事業柱が経営を支えています。
自動車事業における革新的な取り組み
自動車業界は急速な技術革新の時代を迎えており、日本精工はこの変化に積極的に対応しています。電動化と自動運転という二つの大きなトレンドに対応するため、新製品開発に注力しています。
電動化への対応として、日本精工は電食防止技術や高速回転対応製品、低フリクション製品のラインナップを拡充しています。特に注目されるのは、電動ブレーキブースター用ボールねじの開発です。この製品は自動ブレーキシステムの普及に貢献しており、電動油圧ブレーキシステム用ボールねじなど、将来に向けた新商品の開発も進められています。
燃費性能の向上も重要なテーマであり、日本精工の製品は自動車の軽量化と効率化に貢献しています。環境と安全を軸とした技術革新に対応することで、次世代の自動車産業における競争力を強化しています。
産業機械事業の成長戦略
産業機械事業では、市場環境の変化に対応した戦略的なアプローチが取られています。特に注力されているのが、インフラ関連と新分野の二つの領域です。
インフラ関連では、鉄道や風力発電などの産業でのシェア拡大を目指しています。例えば、鉄道車両の揺れを軽減させる部品である「動揺防止アクチュエータ」は、2018年に業界の優れた製品として表彰されるなど、実績を上げています。
新分野では、ロボットや医療などの成長が期待できる分野でのプレゼンス拡大を図っています。また、太陽光発電産業にも時代のニーズに合わせた製品を供給しており、再生可能エネルギー分野での貢献も進めています。
さらに注目すべきは、予知保全の分野での取り組みです。状態監視診断ソフトを開発することで、顧客の課題解決に貢献し、機械の故障を事前に防ぐサポートを行っています。
技術基盤と研究開発
日本精工の競争力の源泉は、確かな技術基盤にあります。同社はトライボロジー(摩擦・潤滑・摩耗に関する学問)、材料技術、解析技術、メカトロ技術というコアテクノロジーを中心に、様々な技術を融合させた新製品開発を行っています。
研究開発部門では、最先端技術を駆使して、顧客のニーズを先読みした製品開発が進められています。これらのコアテクノロジーの融合により、単なる部品メーカーではなく、顧客の課題解決パートナーとしての地位を確立しています。
NSKビジョン2026と中期経営計画
2016年の創立100周年を機に、日本精工は「NSKビジョン2026」を策定しました。このビジョンのキーメッセージは「あたらしい動きをつくる。」です。これは、世の中の潜在的なニーズをいち早く発掘し、暮らしや社会において新たな動きを生み出していくという姿勢を示しています。
目指すのはマーケットやお客様はもちろん、最終的なエンドユーザーにも認められる価値の創造です。2026年のその先も、社会から必要とされ、信頼され、選ばれ続ける企業を目指しています。
これを実現するため、FY22からFY26までの5ヵ年の中期経営計画2026(MTP2026)が推進されています。この計画では、「変わる 超える」への挑戦をテーマに、ポートフォリオ変革を進めています。具体的な目標として、営業利益率10%、ROE10%を掲げており、「新しい姿の1兆円企業」を目指しています。
2024年5月には、中期経営計画の進捗とFY26新目標が公表され、計画の着実な推進が確認されています。
グローバルネットワークと国際展開
日本精工は、生産、販売、研究・開発のグローバルネットワークを構築しています。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中国を機軸として、世界200拠点以上に事業を展開しており、さらなるグローバル・ビジネスの拡大に力を注いでいます。
このグローバルな展開により、世界中の産業を支える企業として、地域ごとのニーズに対応した製品開発と供給体制を実現しています。
企業文化と人材育成
日本精工は、創立から110年以上の歴史の中で、確かな企業文化を築いてきました。ベアリングのトップメーカーとしての誇りと、常に革新を求める姿勢が、組織全体に浸透しています。
従業員数25,632名(連結)の多くが、世界各地で日本精工の理念を実現するために働いています。多様な背景を持つ人材が集結し、グローバルな視点で課題解決に取り組む環境が整備されています。
社会への貢献と責任
日本精工は、単なる利益追求企業ではなく、社会への貢献を重視する企業です。環境問題への対応、安全技術の開発、再生可能エネルギー産業への支援など、様々な形で社会の課題解決に貢献しています。
特に、自動車の電動化や自動運転技術への対応を通じて、より安全で環境に優しい社会の実現に向けて、技術的なサポートを行っています。
今後の展望
日本精工は、2026年を一つの目安として、さらなる成長と変革を目指しています。自動車業界の急速な技術革新、産業機械分野での新しい需要、再生可能エネルギー産業の拡大など、様々な機会を捉えて、新製品開発と事業展開を加速させています。
「あたらしい動きをつくる。」というビジョンの下、日本精工は世界中の産業と人々の生活を支える企業として、その使命を果たし続けるでしょう。
まとめ
日本精工株式会社は、1916年の創立から110年以上にわたり、ベアリングをはじめとする精密機器の開発・製造・販売を通じて、世界の産業と社会に貢献してきた企業です。世界No.3のベアリングシェア、世界No.1のボールねじシェアを誇り、自動車事業と産業機械事業の二つの柱で経営を支えています。電動化、自動運転、再生可能エネルギーなど、時代の変化に対応した新製品開発に注力し、2026年を目指した中期経営計画を推進しています。グローバルネットワークを活かし、世界200拠点以上で事業を展開する日本精工は、「あたらしい動きをつくる。」というビジョンの下、社会から必要とされ、信頼され、選ばれ続ける企業を目指しています。
日本精工(NSK):電動化時代を支える精密技術と成長戦略をまとめました
日本精工株式会社は、110年以上の歴史を持つ日本を代表する精密機器メーカーです。ベアリングやボールねじなどの高機能製品で世界トップクラスのシェアを占め、自動車から産業機械、再生可能エネルギー産業まで、幅広い分野で社会を支えています。電動化や自動運転といった時代の変化に対応した新製品開発を進め、グローバルネットワークを活かして世界中で事業を展開しています。「あたらしい動きをつくる。」というビジョンの下、2026年を目指した中期経営計画を推進し、社会から必要とされ、信頼され、選ばれ続ける企業を目指しています。














