株式会社ラックの決算内容を分析してご紹介します。この会社は、ITセキュリティ対策やシステム開発など、幅広いサービスを提供している注目の企業です。
企業情報
企業名: 株式会社ラック
証券コード: 38570
決算期: 2023年3月期
株式会社ラックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ラックの決算日は3月31日です。 決算時期は6月下旬に開催される定時株主総会で決算報告が行われます。
主な事業
株式会社ラックは、セキュリティソリューションサービス事業(SSS事業)とシステムインテグレーションサービス事業(SIS事業)の2つの事業を展開しています。SSS事業では、企業のサイバーセキュリティ対策やIT運用支援など、幅広いサービスを提供しています。SIS事業では、金融や公共分野をはじめとした開発サービスやクラウド関連のソリューションサービスなどを展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は35,290百万円と前年同期比13.2%の増加となりました。営業利益は694百万円と前年同期比41.0%の増加となり、経常利益も618百万円と前年同期比26.9%の増加となりました。
売上・利益の推移
売上高は、セキュリティ製品販売の拡大やシステム開発サービスが伸長したことで増加基調にあります。利益面でも、営業利益や経常利益が増加傾向にあり、収益力の向上が見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は21,345百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,227百万円減少しました。主な要因は現金及び預金の減少と受取手形、売掛金及び契約資産の減少です。一方、負債は6,966百万円となり、前連結会計年度末に比べ785百万円減少しました。
資産の部
流動資産は14,808百万円で、現金及び預金の減少などにより前期末比1,123百万円減少しました。固定資産は6,536百万円で、前期末比103百万円減少しています。
負債の部
流動負債は6,351百万円で、1年内返済予定の長期借入金の減少などにより785百万円減少しました。固定負債は614百万円で、前期末比まとまりの増加はありません。
純資産の部
純資産は14,378百万円で、前期末比441百万円減少しました。主な要因は利益剰余金の減少です。自己資本比率は67.4%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期の△5.6%から1.8%に改善し、ROEも前年同期の△7.6%から2.6%と、収益性の向上が見られます。これは、売上高や利益が増加傾向にあることから、資産効率や株主資本効率が向上してきていると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが973百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが△275百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが△1,699百万円の支出となっています。全体としては、現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末より1,000百万円減少しています。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間において、年間配当金は1株当たり26円を予定しています。これは前期と比べ3円の増配となります。配当性向は約60%となっており、株主還元の強化が図られています。
今後の展望
今後も、企業のデジタル化に伴うセキュリティ需要の拡大やクラウド活用の加速などを背景に、SSS事業とSIS事業が成長していくことが期待されます。特に、検知から対策まで迅速な対応を実現するセキュリティサービスや、公共分野での開発サービスなどが拡大基調にあり、企業価値の向上が期待できます。
編集部のまとめ
株式会社ラックは、ITセキュリティやシステム開発など、幅広い事業を展開する注目の企業です。当第3四半期の決算では、売上高や利益が増加し、収益力の向上が見られました。また、自己資本比率が高水準を維持するなど、財務基盤も健全です。今後も、デジタル化に伴う需要拡大から、さらなる成長が期待できる企業と言えるでしょう。
株式会社ラックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ラックの決算日は3月31日で、決算時期は6月下旬の定時株主総会です。配当については、当期は年間1株当たり26円を予定しており、前期から3円の増配となっています。安定した業績や収益力の向上を背景に、株主還元の充実が図られているといえます。