株式会社クラウドワークスの2023年度第1四半期決算が発表されました。売上高が前年同期比37.0%増加するなど、企業業績がまずまずの好調ぶりを示しています。
今期の業績や四半期連結貸借対照表、そして今後の展望などを紹介していきます。
企業情報
企業名: 株式会社クラウドワークス
証券コード: E31019
決算期: 9月末
株式会社クラウドワークスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社クラウドワークスの決算日は9月30日です。第1四半期はその9月30日を終了した翌年の12月31日までの3ヶ月間となります。
主な事業
株式会社クラウドワークスはマッチング事業とビジネス向けSaaS事業を主力としています。
主力のマッチング事業では、企業とフリーランスをオンラインでつなぐプラットフォームを運営しており、登録ユーザー数は606.2万人、登録クライアント数は95.6万社と業界トップクラスの規模を誇っています。
また、ビジネス向けSaaSサービス「クラウドログ」の提供も行っており、人的資本経営の機運の高まりから導入企業が増加しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の連結業績は、売上高が4,077,806千円と前年同期比37.0%増となりました。
また、売上総利益は1,839,516千円と31.7%増、営業利益も346,094千円と53.6%増加するなど、全体として好調な業績を示しています。
これにより、営業利益率は8.5%と順調に推移しているといえます。
売上・利益の推移
過去3期の業績推移を見ると、売上高は前期の1,238,339千円から大幅に増加しており、同様に経常利益も前期の168,713千円から2倍以上に伸びています。
こうした業績の拡大は、主力のマッチング事業の好調や、SaaS事業の成長によるものと考えられます。
今後も企業のDX化やリモートワーク、副業の拡大などを背景に、さらなる業績拡大が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は10,617,996千円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が6,028,659千円と非常に手厚い現預金を持っています。
また、買掛金や未払金などの運転資金をまかなえる売掛金も1,306,031千円と潤沢です。
一方で、のれんが1,478,182千円と多額計上されているのが特徴的です。
負債の部
負債の部では、主に運転資金を賄う短期借入金が532,596千円、未払金が1,093,730千円となっています。
長期借入金も245,106千円あり、一定の有利子負債を抱えています。
純資産の部
純資産は6,189,655千円と健全な水準を保っています。
自己資本比率は55.2%と財務健全性も高いと言えます。
ROAとROE
ROAは3.1%、ROEは3.5%となっています。
ROAはやや低めですが、ROEは前期の2.8%から1%以上改善しています。
これは経常利益の伸長に加え、一定の有利子負債を抱えながらも自己資本が健全な水準にあるため、自己資本利益率が改善したためと考えられます。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書はありませんが、手元の現預金が6,028,659千円と非常に潤沢であることから、営業活動によるキャッシュ・フローは順調に推移していると見られます。
今後の事業投資や借入返済、配当などにも十分な余力があると考えられます。
配当の支払額
当第1四半期においては、配当金の支払はありませんでした。
前期は1株当たり年間配当金が10円と、業績に応じた適切な水準の配当を実施しています。
今期も同様の配当方針が続くと見られますが、業績動向を見ながら決定されるものと思われます。
今後の展望
株式会社クラウドワークスは、企業と個人のマッチングプラットフォームに加え、SaaS事業の展開など、事業の多角化と成長戦略に着実に取り組んでいると言えます。
政府の副業支援策やDX推進の後押しもあり、今後も登録ユーザーやクライアント企業の拡大が見込まれます。
さらなる業績拡大と企業価値向上に期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社クラウドワークスの2023年度第1四半期決算は、売上高、営業利益ともに大幅増加と良好な業績となりました。
マッチング事業とSaaS事業が順調に拡大しており、自己資本比率も高く、財務基盤も健全です。
今後も副業支援やDX需要の高まりなどを取り込み、企業の成長が期待できそうです。
株式会社クラウドワークスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社クラウドワークスの決算日は9月30日で、第1四半期は10月1日から12月31日までの3ヶ月間となります。
配当は前期実績が1株10円と適切な水準を維持しており、今期も同様の方針が続く見込みです。
今後の業績拡大や成長戦略に期待が高まる企業と言えるでしょう。