メディカル・データ・ビジョン株式会社は、医療・健康分野でデータ活用を推進する企業です。膨大な医療・健康データを収集・蓄積し、それを活用したサービスを展開しています。直近の決算では、一時的な利益減少がありましたが、中長期的な成長に向けて、新サービスの開発や企業提携など、様々な取り組みを行っているのが注目されます。この記事では、メディカル・データ・ビジョン株式会社の最新の決算内容と今後の展望を詳しく解説していきます。
企業情報
企業名: メディカル・データ・ビジョン株式会社
証券コード: E31056
決算期: 12月
メディカル・データ・ビジョン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
メディカル・データ・ビジョン株式会社の決算期は12月末日です。年1回の本決算に加えて、第1四半期、第2四半期、第3四半期の決算も行っています。四半期決算は2月、5月、11月に発表されます。
主な事業
メディカル・データ・ビジョン株式会社は、医療データネットワーク事業を主力としています。具体的には、医療機関向けの経営支援システムの提供や、医療・健康データの収集・蓄積、そしてそれらのデータを活用した各種サービスの提供を行っています。
医療機関からデータの利用許可を得て大規模な診療データベースを構築し、製薬会社や研究機関などに対してデータ分析サービスを展開しているのが特徴です。また、個人向けのPHRサービス「カルテコ」の提供など、生活者への健康管理支援にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
メディカル・データ・ビジョン株式会社の当第1四半期の業績は、売上高が13.8億円、営業利益が5,365万円と前年同期比で大幅な減少となりました。
営業利益率は3.8%と前年同期の27.2%から大きく低下しています。これは、販売費及び一般管理費が前年同期比21.7%増加したことが主な要因です。
当社は、中長期的な成長に向けた先行投資を行っているため、短期的な業績変動はあるものの、今後の更なる事業拡大が期待されます。
売上・利益の推移
メディカル・データ・ビジョン株式会社の売上高は、2023年12月期が64.2億円と順調に増加してきました。一方で、利益面では2024年3月期の第1四半期で営業利益が5,365万円と前年同期比87.3%減少しています。
これは、販売費及び一般管理費の増加によるものです。同社は、中長期的な成長に向けて先行投資を行っており、短期的には利益率が低下していますが、新サービスの立ち上げや企業提携などにより、将来的な収益拡大が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
メディカル・データ・ビジョン株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は56.3億円となっています。流動資産では現金及び預金が28.5億円、受取債権が8.2億円となっています。
一方の負債は15.8億円で、買掛金が1.2億円、未払法人税等が0.5億円などとなっています。純資産は40.5億円で、自己資本比率は70.7%と高水準を維持しています。
資産の部
メディカル・データ・ビジョン株式会社の資産は、流動資産が40.1億円、固定資産が16.2億円となっています。現金及び預金が28.5億円と大きな割合を占めており、財務基盤が強固であることがわかります。また、売掛金及び契約資産が8.2億円となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が14.7億円、固定負債が1.1億円となっています。未払法人税等が0.5億円減少したことが主な要因です。一方で、資産除去債務が1.0億円となっています。
純資産の部
純資産は40.5億円で、自己資本比率は70.7%と高水準を維持しています。利益剰余金が35.3億円となっており、財務体質は健全に維持されています。
ROAとROE
メディカル・データ・ビジョン株式会社のROA(総資産利益率)は、2023年12月期が15.7%と高い水準を維持しています。一方でROE(自己資本利益率)は23.0%となっており、株主資本の効率的な運用ができていると評価できます。
ただし、2024年3月期第1四半期では業績が減少しているため、ROAとROEは短期的に低下しています。今後、新サービスの立ち上げや企業提携などが奏功すれば、再び高水準のROAとROEが期待できるでしょう。
キャッシュフロー
メディカル・データ・ビジョン株式会社のキャッシュフローについては、直近の決算情報から詳細を把握することができませんでした。ただし、手元の現金及び預金残高が28.5億円と非常に手厚いことから、安定した運転資金確保と積極的な成長投資が可能な財務体質にあると考えられます。
今後の業績次第ではありますが、強固な財務基盤を活かして、新規事業への投資や配当の増額などが期待できるでしょう。
配当の支払額
メディカル・データ・ビジョン株式会社は、2023年12月期の年間配当金が1株当たり6.50円でした。
過去の実績をみると、2019年12月期から毎期安定した配当を行っています。配当性向は20%前後と、株主還元にも力を入れている企業といえます。
今後も中長期的な成長に向けた投資と株主還元のバランスを取りながら、着実な配当の継続が期待されます。
今後の展望
メディカル・データ・ビジョン株式会社は、TXP Medical株式会社やソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社との企業提携を発表するなど、新たな取り組みを進めています。
これらの提携によって、データ利活用サービスの強化や、PHRサービス「カルテコ」の機能拡充が期待されます。さらに、医療・健康分野におけるデータ活用の需要は高まっていくと見られ、同社の中長期的な成長が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
メディカル・データ・ビジョン株式会社は、医療・健康分野におけるデータ活用を推進する企業です。大規模な医療データベースを構築し、それを活用したサービスを提供することで、医療の質向上や患者サービスの向上に貢献しています。
直近の業績では一時的な減益もありましたが、中長期的な成長に向けた先行投資を行っており、新サービスの立ち上げや企業提携などにより、今後の更なる飛躍が期待できる企業といえでしょう。
メディカル・データ・ビジョン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
メディカル・データ・ビジョン株式会社の決算期は12月末で、年1回の本決算に加えて、四半期決算も行っています。配当については、2023年12月期の年間配当金が1株当たり6.50円と、安定的な株主還元を行っています。今後も中長期的な成長と株主還元のバランスを追求していくことが期待されます。