チエル株式会社の2023年度第3四半期の決算報告が公開されました。学習分野と情報基盤分野の好調な業績で、売上高と利益ともに前年同期比で大きな伸びを示しました。事業の裾野が着実に広がっている様子が感じられます。
企業情報
企業名: チエル株式会社
証券コード: 32160
決算期: 2024年3月期
チエル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
チエル株式会社の決算日は3月31日です。従って、第3四半期の決算発表は例年2月14日前後に行われています。
主な事業
チエル株式会社は、学校や行政向けのICTソリューションサービスを中心に事業を展開しています。授業支援ツール「InterCLASS Cloud」や無線LAN最適化ソリューション「Tbridge」などの製品を通じて、学校のDX化を支援しています。また、進路支援サービスや音楽鑑賞会の運営なども手掛けるなど、教育・文化の分野で幅広く事業を行っています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は、売上高3,315,315千円、営業利益389,308千円、経常利益447,983千円、親会社株主に帰属する四半期純利益313,139千円と、いずれも前年同期比で大幅な増加となっています。特に、学習部門と情報基盤部門の好調さが目立ちます。売上総利益率は58.1%と高水準を維持できています。
売上・利益の推移
売上高は2年連続で前年同期比20%以上の増加を果たしました。営業利益も前年同期比ではわずかに減少したものの、依然として高水準を維持しています。利益率も安定的に推移しており、事業基盤の強化が着実に進んでいることがうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
資産は6,195,413千円と前期末から減少しましたが、負債も3,496,047千円と大幅に減少。これにより、自己資本比率は43.3%と健全な水準を維持しています。
資産の部
現金及び預金が596,393千円減少した一方で、ソフトウエアが103,304千円増加するなど、設備投資に取り組んでいるようです。
負債の部
契約負債が426,293千円減少したことが主な要因です。サブスクリプション型の収益モデルの浸透により、収益の平準化が進んでいることがうかがえます。
純資産の部
利益剰余金が222,320千円増加し、自己株式も72,225千円増加するなど、株主還元にも積極的に取り組んでいます。
ROAとROE
ROAは7.1%、ROEは11.6%と、いずれも良好な水準にあります。安定した収益力と健全な財務体質を背景に、資産効率と株主資本効率が優れていることがわかります。この実績は、今後の事業拡大に向けて期待を持てる材料と言えるでしょう。
キャッシュフロー
営業キャッシュ・フローは293,167千円の収入。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは202,419千円の支出となっており、設備投資に積極的に取り組んでいることがわかります。財務活動では株主還元」に注力し、自己株式の取得などに688,141千円を投入しています。
配当の支払額
前期の年間配当金は5円でしたが、今期は中間配当として5円の配当を実施しています。着実な業績拡大を背景に、株主還元にも力を入れていることが分かります。
今後の展望
DX化の進展に伴い、学校・行政市場におけるICTソリューションへのニーズはさらに高まっていくと期待されています。チエル株式会社は、成長領域への投資を強化しつつ、好業績の維持と株主還元に取り組んでいく方針です。今後の更なる業績向上と企業価値向上が期待できる銘柄といえるでしょう。
編集部のまとめ
チエル株式会社は、学校向けICTソリューションを中心に事業を展開し、着実な成長を遂げています。今期の業績は売上高、利益ともに過去最高を記録するなど、順調に推移しています。今後も、教育DXへのニーズの高まりを取り込んでいくことで、更なる飛躍が期待できる企業だと言えるでしょう。
チエル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
チエル株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期の決算発表は2月14日前後に行われています。配当は、前期に年間5円を支払っており、今期も中間配当として5円を実施しています。順調な業績を背景に、株主還元にも注力していることがわかります。