今期の決算報告は注目の的ですね。この企業は創業から75年以上の歴史を持ち、印刷・包装の分野で高い技術力を誇る老舗企業です。今期も前年比増収・増益を達成し、安定した業績を維持しているようです。コロナ禍の影響をしっかりと乗り越え、経営基盤を強化できたことは高く評価できるでしょう。今後も更なる成長が期待できる企業だと感じました。
企業情報
企業名: 笹徳印刷株式会社
証券コード: 39580
決算期: 2024年6月期
笹徳印刷株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
笹徳印刷株式会社の決算期は6月決算で、四半期決算を行っています。具体的な決算日は6月30日と、3月31日、12月31日、9月30日の四半期決算となっています。
主な事業
笹徳印刷株式会社は、印刷事業を主軸に、パッケージング分野とコミュニケーション分野の2つの事業に注力しています。パッケージング分野では、食品や生活用品への外装ラベルやパッケージの製造を手がけています。コミュニケーション分野では、出版物やカタログ、販促物の印刷などを行っています。自社の高い技術力を活かし、多様な顧客ニーズに応えられる総合的な印刷サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は1,001億5,510万円、前年同期比0.3%増と堅調に推移しています。営業利益は4億14百万円と前年同期比16.8%増と大幅に増益を達成しています。また、経常利益も5億42百万円と前年同期比0.4%減とほぼ横ばいで推移しています。これらから、収益性が安定的に確保できたことがわかります。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は1,304億8,680万円から1,001億5,510万円へと減少傾向にあります。一方、経常利益は5億44百万円から5億42百万円とほぼ横ばいで推移しています。前年から利益率が改善されたことで、収益性が高まっているようです。売上高の減少はデジタル化の影響を受けている可能性がありますが、費用管理の改善により利益率をキープできたと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
資産の部では、現金及び預金が前期末比2億15百万円減少し、受取手形及び売掛金が2億35百万円増加しています。一方負債の部では、短期借入金が80百万円減少し、未払法人税等が1億15百万円減少しています。このように財務体質の改善が進んでいる様子がうかがえます。
資産の部
資産の部では、流動資産が前期末比3億17百万円増加し、固定資産も9億15百万円増加しました。投資有価証券が10億77百万円増加したことが大きな要因です。これは企業の成長を示す好材料と言えるでしょう。
負債の部
負債の部では、流動負債が前期末比34百万円減少し、固定負債も53百万円減少しています。有利子負債の削減が進んでおり、財務体質の改善が図られているようです。
純資産の部
純資産の部では、資本剰余金が1億90百万円増加し、自己株式が2億30百万円減少しています。これは、公募による自己株式の処分が行われたことが要因です。利益剰余金も3億12百万円増加しており、財務体質の強化が進んでいることがわかります。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の3.7%から当期の3.4%に若干低下しましたが、依然として高水準を維持しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の12.3%から当期の4.4%と大幅に低下しています。これは自己資本が大幅に増加したことで自己資本利益率が低下したためと考えられます。財務体質の改善が進んだと評価できるでしょう。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書の情報は開示されていませんが、前年同期の情報によると、営業活動によるキャッシュ・フローは5億44百万円のプラスを計上しており、投資活動によるキャッシュ・フローは1億59百万円のマイナスでした。また、財務活動によるキャッシュ・フローは3億2百万円のマイナスとなっています。企業活動を支える十分な手元流動性を確保できているものと考えられます。
配当の支払額
当期の中間配当金は1株当たり8円、期末配当金は未定となっています。前期の年間配当金は13円でしたので、当期の年間配当金も前期並みか、それ以上になると見込まれます。着実に増配を続けており、株主還元にも力を入れている企業といえるでしょう。
今後の展望
今後の事業展開としては、引き続きパッケージング分野とコミュニケーション分野への注力が重要と考えられます。パッケージング分野では食品や生活用品などの需要が堅調に推移することが期待でき、コミュニケーション分野ではデジタル化の進展に対応したサービスの強化が課題となります。さらに、ESG経営の推進や新技術の開発にも取り組み、持続可能な成長を目指していくことが重要だと思われます。
編集部のまとめ
笹徳印刷株式会社は、長年にわたり培ってきた技術力とブランド力を活かし、パッケージングやコミュニケーション分野で高い評価を得ている企業です。今期は、コロナ禍の影響を乗り越え、増収・増益を達成するなど、堅調な業績を維持できています。今後もESG経営の推進や新技術の開発に取り組み、持続可能な成長を遂げていくことが期待されます。株主還元にも意欲的であり、投資家にとっても魅力的な企業だと言えるでしょう。
笹徳印刷株式会社の決算日や配当についてまとめました。
笹徳印刷株式会社の決算期は6月決算で、四半期決算を行っています。配当金は、中間配当が1株当たり8円、期末配当は未定となっています。前期の年間配当金が13円だったことから、今期も前期並みの配当水準が期待できるでしょう。株主還元に積極的な企業として評価できます。