マクロミルの2024年6月期第3四半期決算は、売上、利益ともに好調でした。コロナ禍からの回復基調が続き、オンラインリサーチやデジタル関連のサービスが大きく伸長していることがわかりました。韓国事業もやや収益は減少したものの、全体としてマクロミルの業績は着実に回復してきています。4つの事業領域に注力し、売上及び利益の両面で成長を目指しているマクロミルの今後の動向にも注目が集まっています。
企業情報
企業名: 株式会社マクロミル
証券コード: E05372
決算期: 6月
株式会社マクロミルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
マクロミルは6月が決算期となっており、毎年5月中旬に第3四半期決算を発表しています。年間の決算スケジュールは、8月中旬に第1四半期、11月中旬に第2四半期、2月中旬に第3四半期、8月中旬に本決算を発表しています。
主な事業
マクロミルはオンラインリサーチや各種マーケティングリサーチサービスを提供する企業です。デジタルデータの収集や分析、コンサルティングなど幅広い事業を手掛けています。特に、オンラインリサーチやデジタル関連サービスが主力事業となっています。日本と韓国を中心に事業を展開しており、グローバル化も進めています。
今期の業績と利益率は?
2024年6月期第3四半期の売上収益は34,262百万円で、前年同期比8.1%の増収となりました。営業利益は4,666百万円と、前年同期比4.0%の減少。しかし、非継続事業の影響を除いた継続事業の営業利益は4,859百万円と、13.5%の増益となりました。利益率も良好で、営業利益率は13.6%を記録しています。
売上・利益の推移
マクロミルの売上高は、直近3年間で40,616百万円、34,262百万円、31,700百万円と推移しています。一方、営業利益は4,498百万円、4,666百万円、4,859百万円と順調に増加してきました。キャッシュフロー面でも安定的に推移しており、企業の収益性と財務体質の強化が進んでいます。
四半期連結貸借対照表について
マクロミルの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が92,267百万円となっています。前期末の94,154百万円から微減しましたが、依然として高水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が12,120百万円、営業債権及びその他の債権が9,978百万円となっています。のれんや無形資産も43,548百万円と大きな割合を占めています。資産全体としては安定的な水準を維持しています。
負債の部
負債の部では、社債及び借入金が35,664百万円、営業債務及びその他の債務が3,404百万円となっています。負債総額は48,034百万円と前期より減少傾向にあります。
純資産の部
純資産の部は44,232百万円となっています。自己資本比率は42.6%と財務基盤も健全に推移しています。
ROAとROE
マクロミルのROA(総資産利益率)は4.7%、ROE(自己資本利益率)は4.7%となっています。前年同期と比べて利益率は若干低下しましたが、依然として高水準を維持しており、資本効率の良さが窺えます。販売管理費の増加等による費用増加が影響した一方で、売上高の伸長や生産性の向上により収益性を確保できています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは4,238百万円の収入となっています。投資活動では1,541百万円の支出、財務活動では8,865百万円の支出となりました。全体としては現金及び現金同等物が6,134百万円減少しています。営業キャッシュ・フローが堅調に推移し、投資や財務活動を賄える水準を維持できています。
配当の支払額
マクロミルは株主還元にも力を入れています。第3四半期の配当金は1株当たり12円、年間配当は23円を予定しています。配当性向は34.6%となっており、株主への利益還元が適切に行われています。
今後の展望
マクロミルは、2026年6月期までの3カ年中期経営計画を発表しています。オンラインリサーチやデジタルリサーチの成長回帰に注力するほか、アジア地域での事業拡大やデータコンサルティング、新しいプラットフォームの開発などに取り組み、事業モデルの変革を加速させる方針です。中期的な成長に期待が集まっています。
編集部のまとめ
マクロミルの2024年6月期第3四半期決算は、売上高、利益ともに堅調な結果となりました。特に収益性の高いオンラインやデジタルリサーチの好調な伸びが目立ちます。また、アジア地域への事業展開や新サービスの開発など、成長に向けた取り組みも進展しています。足元の業績改善と中期的なビジネスモデルの転換が期待されるマクロミルの今後の動向に注目が集まります。
株式会社マクロミルの決算日や配当についてまとめました。
マクロミルは6月が決算期で、年4回の四半期ごとの決算を行っています。また、年間配当は1株23円を予定しており、配当性向は34.6%と、株主還元にも意欲的です。2024年3月期第3四半期は売上高、利益ともに前年同期を上回り、経営の健全性が高いことがわかりました。今後の中期的な成長にも期待が集まっています。