日本曹達株式会社の最新決算が発表されました。創業から100年以上の歴史を持つこの老舗化学メーカーは、環境やアグリカルチャー分野での製品を強化し、企業価値の向上に努めています。今期の業績は売上高が前年同期比で15.2%減少したものの、利益面では持ち直しの傾向が見られます。今後の展望にも期待が持てそうですね。
企業情報
企業名: 日本曹達株式会社
証券コード: 40410
決算期: 2023年3月31日まで
日本曹達株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本曹達株式会社の決算は、3月31日を期末としています。同社は第3四半期(2023年12月31日まで)の決算報告書を2024年2月14日に提出しました。
主な事業
日本曹達株式会社は、化学製品の製造・販売を主な事業としています。ケミカルマテリアル、アグリビジネス、トレーディング&ロジスティクス、エンジニアリング、エコソリューションの5つのセグメントで事業を展開しています。多岐にわたる製品群を持ち、幅広い産業分野に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の連結業績は、売上高が1,053億55百万円と前年同期比15.2%減少しました。一方で、営業利益は97億74百万円、経常利益は152億86百万円と、利益面では前年同期を下回ったものの、推移は良好でした。利益率も安定的に推移しています。
売上・利益の推移
日本曹達株式会社の直近3年間の売上高は172,811百万円(2022年3月期)、124,253百万円(2022年12月期第3四半期)、105,355百万円(2023年12月期第3四半期)と推移しています。利益面でも、経常利益は26,456百万円(2022年3月期)、20,849百万円(2022年12月期第3四半期)、15,286百万円(2023年12月期第3四半期)となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期の四半期連結貸借対照表は、資産合計が2,761億44百万円、負債合計が949億7百万円、純資産合計が1,812億36百万円となっています。前期末から資産は247億93百万円増加、負債は145億16百万円増加、純資産は102億77百万円増加しています。
資産の部
資産の部は、前期末から247億93百万円増加しました。主な増減要因は、棚卸資産が160億4百万円増加、投資有価証券が96億9百万円増加したことなどです。
負債の部
負債の部は、前期末から145億16百万円増加しました。主な増減要因は、長期借入金が73億81百万円増加、短期借入金が61億円増加したものの、賞与引当金が53億76百万円減少したことなどです。
純資産の部
純資産の部は、前期末から102億77百万円増加しました。自己資本比率は65.0%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は、2022年3月期が10.5%、2022年12月期第3四半期が12.6%、2023年12月期第3四半期が7.8%と推移しています。一方、ROE(自己資本利益率)は、2022年3月期が10.0%、2022年12月期第3四半期が8.2%、2023年12月期第3四半期が6.7%となっています。利益率は第3四半期で低下しましたが、依然として高水準を維持しています。
キャッシュフロー
詳細なキャッシュフロー情報は開示されていませんが、第3四半期連結累計期間の四半期報告書では、営業活動によるキャッシュフローが前年同期から減少していることが確認できます。投資活動によるキャッシュフローは正の値となっています。財務活動によるキャッシュフローは借入金の増加などにより増加しています。全体としては、手元流動性は十分な水準を維持しているものと考えられます。
配当の支払額
日本曹達株式会社は、2023年11月8日の取締役会で、中間配当金として1株当たり120円を支払うことを決議しました。前期実績の1株当たり150円と比較すると若干減少しましたが、依然として高水準の配当を実施しています。
今後の展望
日本曹達株式会社は、新型コロナの影響から経済活動が持ち直しつつあるなか、原材料価格高騰などの課題に直面しています。しかし、2021年に策定した長期経営ビジョンと新中期経営計画の着実な遂行により、さらなる企業価値向上を目指しています。環境対応製品の拡充やデジタル化の推進など、先行投資を続けながら持続的な成長を目指します。
編集部のまとめ
日本曹達株式会社は、化学メーカーとして確固たる地位を築いてきました。経営環境が厳しさを増す中でも、中期的な視点に立って成長への投資を続けており、今後の業績にも期待が持てそうです。また、株主還元も安定的に行われていることから、投資家にとっても魅力的な企業といえるでしょう。引き続き、同社の動向に注目していきたいと思います。
日本曹達株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本曹達株式会社は3月31日を決算期末としており、2023年12月期第3四半期の決算報告書を2024年2月14日に提出しました。直近の配当金は1株当たり120円で、依然として高水準となっています。今後の事業展開や株価動向に注目が集まっています。