ティアンドエス株式会社の2024年第2四半期決算報告が公開されました。売上高1,770,648千円と前年同期比で3.7%の増収となっています。経常利益も314,456千円と堅調な業績を示しました。この決算は注目に値するので、企業情報や業績の推移、財務状況などを詳しく解説していきます。
企業情報
企業名: ティアンドエス株式会社
証券コード: E35824
決算期: 11月
ティアンドエス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ティアンドエス株式会社の決算は通常11月決算で、四半期決算は2月、5月、8月、11月の年4回実施しています。今回の決算は2024年5月31日現在の第2四半期の決算となります。
主な事業
ティアンドエス株式会社はシステム開発及びその関連サービスを主な事業としています。具体的には、大手企業向けのDXソリューションやITサービス、半導体関連企業向けのシステム開発・保守運用サービス、AIソリューションなどを提供しています。ITサービスの強みを生かし、多岐にわたる顧客ニーズに応えられる事業ポートフォリオを有しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の業績は、売上高1,770,648千円、営業利益314,145千円、経常利益314,456千円と前年同期比で増収増益となっています。特に営業利益率は17.8%と高水準を維持しており、安定した収益性を示しています。高付加価値のITサービスを提供し続けていることが業績に貢献していると言えるでしょう。
売上・利益の推移
ティアンドエス株式会社は過去から安定的な業績を残しています。売上高は2023年11月期3,442,875千円、営業利益は648,457千円と、堅調な成長を続けています。利益面でも高い水準を維持しており、2024年第2四半期の営業利益率は17.8%と、業界平均を大きく上回っています。これは同社の高い技術力と顧客基盤の強さを示しています。
四半期連結貸借対照表について
ティアンドエス株式会社の2024年5月31日時点の四半期連結貸借対照表は、資産合計2,824,835千円、負債合計491,755千円、純資産合計2,333,079千円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,839,190千円と手元流動性が高い水準にあることが特徴的です。その他に売掛金や未収入金などの流動資産が順調に推移しています。固定資産では関係会社株式の取得により280,914千円と前期末から大きく増加しています。
負債の部
負債の部では、買掛金185,140千円、未払法人税等104,525千円、賞与引当金49,241千円などが主な内訳となっています。総じて負債は491,755千円と健全な水準を維持しています。
純資産の部
純資産の部では、資本金40,000千円、資本剰余金567,843千円、利益剰余金1,798,543千円となっています。自己資本比率は82.6%と非常に高い水準を保っており、財務の健全性が高いことが分かります。
ROAとROE
ティアンドエス株式会社のROA(総資産経常利益率)は11.3%、ROE(自己資本利益率)は9.3%となっています。これらの指標は良好な水準にあり、資産効率と株主資本の収益性が高いことを示しています。IT業界の中でも高い収益性を維持しており、経営の効率性が高いと言えるでしょう。
キャッシュフロー
当第2四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが278,612千円のプラスとなっています。これは主に税引前四半期純利益の計上によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローが111,119千円のマイナスとなっているのは、関係会社株式の取得によるものです。財務活動によるキャッシュフローは配当金の支払いなどにより49,569千円のマイナスとなっています。全体としては現金及び現金同等物が117,924千円増加し、1,839,190千円となっており、手元流動性は高い水準を維持しています。
配当の支払額
ティアンドエス株式会社は2024年2月28日の定時株主総会において、1株当たり6.55円の期末配当を決議しています。これにより、前期の1株当たり6.00円から0.55円増配となっています。着実な増配を続けており、株主還元にも力を入れています。
今後の展望
ティアンドエス株式会社は、DXソリューション、半導体ソリューション、AIソリューションといった3つの事業領域を中心に、顧客のニーズに合わせた高付加価値のサービスを提供し、持続的な成長を目指します。持株会社体制への移行により、事業会社の独立性を高めながらグループ全体の経営効率化を図り、更なる事業拡大と企業価値の向上に努めていくとしています。
編集部のまとめ
ティアンドエス株式会社の2024年第2四半期決算は、増収増益と好業績を収めました。特に営業利益率が17.8%と高水準で、高付加価値サービスの提供が功を奏していることが分かります。また、自己資本比率82.6%と財務基盤も極めて健全です。今後は持株会社体制への移行により、さらなる経営の効率化と事業拡大が期待できそうです。ティアンドエス株式会社は、ITサービス業界における有力企業の1社として、今後の動向に注目が集まるでしょう。
ティアンドエス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ティアンドエス株式会社の決算日は11月30日で、四半期決算は2月、5月、8月、11月の年4回行っています。2024年2月28日に開催された定時株主総会では、1株当たり6.55円の期末配当を決議しており、着実な増配を続けています。この決算では、売上高・利益ともに好業績を示しており、健全な財務体質と収益力の高さが特徴といえます。今後の持株会社体制移行後の事業展開にも注目が集まりそうです。