株式会社電算システムホールディングスの決算報告書をご紹介します。同社は金融や自治体向けのシステムづくりをはじめ、収納代行サービスなどのITサービスを幅広く展開する老舗企業です。直近の四半期決算では、売上高が前年同期比微増の14,653百万円、営業利益は1,119百万円と、安定した業績を維持しています。特に情報サービス事業が堅調で、クラウドサービスや情報セキュリティ商材の需要が伸びていることが好業績につながっています。
企業情報
企業名: 株式会社電算システムホールディングス
証券コード: E36460
決算期: 12月
株式会社電算システムホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社電算システムホールディングスの決算期は12月です。同社は通常、3月に期末決算の四半期報告書を開示しています。
主な事業
株式会社電算システムホールディングスは、金融機関や自治体、製造業などを主なクライアントとして、システムの構築・運用保守から、収納代行サービスなどの決済サービスまで、ITソリューションを幅広く提供しています。情報サービス事業と収納代行サービス事業の2つの柱で事業を展開しており、企業のデジタル化ニーズや地域金融機関の事務効率化ニーズに応えています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上高14,653百万円、営業利益1,119百万円と堅調でした。情報サービス事業、収納代行サービス事業ともに売上は微増、営業利益率は9.6%と高水準を維持しています。デジタル化に伴う需要増や、収納代行サービスの安定収益が業績を下支えしています。
売上・利益の推移
過去3年の連結業績をみると、売上高は59,591百万円、営業利益は4,018百万円と、着実に増収増益を遂げてきました。情報サービス事業は製造業やクラウドサービスなどの堅調な需要を取り込み、収納代行サービス事業は地方自治体の更なる業務効率化ニーズを取り込むことで、好業績を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の連結貸借対照表では、資産合計が57,569百万円、負債合計が36,070百万円、純資産合計が21,498百万円となっています。前期末からの増減では、現金及び預金が1,202百万円増加、買掛金が294百万円減少するなど、財務基盤は健全に推移しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が17,115百万円と前期末から1,202百万円増加、受取手形・売掛金・契約資産が9,477百万円と758百万円減少しています。収納代行サービスに関連した現金預金の増加と、情報サービスの売掛金減少が主な変動要因です。
負債の部
負債の部では、収納代行預り金が18,816百万円と585百万円増加、一方で未払法人税等が312百万円減少しているなど、収納代行サービスに関連した負債が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が16,474百万円と581百万円増加しており、自己資本比率は37.0%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは2.5%、ROEは7.6%となっています。前期と比べてROAは0.3ポイント改善、ROEは1.1ポイント改善しており、収益性と資本効率が高まってきています。事業基盤の強化と資本の有効活用により、収益力と株主価値の向上に取り組んでいます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは1,686百万円の収入、投資活動によるキャッシュフローは278百万円の支出、財務活動によるキャッシュフローは206百万円の支出となりました。収納代行サービスに伴う収支が大きく影響していますが、全体としては良好なキャッシュ創出力を示しています。
配当の支払額
同社は株主還元として、年間配当金を19円としています。第1四半期では205百万円の配当を実施しており、安定配当を維持しつつ、財務基盤の強化にも取り組んでいます。
今後の展望
同社は、デジタル化やセキュリティ需要の高まりを追い風に、情報サービス事業の拡大に注力しています。収納代行サービスでは、既存の自治体をはじめ新規顧客の開拓や、新サービスの導入を通じて、収益基盤の強化を図ります。事業ポートフォリオの最適化と財務体質の一層の強化により、中長期的な企業価値向上に努めていく方針です。
編集部のまとめ
株式会社電算システムホールディングスは、IT系サービス企業として堅調な業績を残し続けています。情報サービス事業と収納代行サービス事業を2本柱に、デジタル化やセキュリティニーズの高まりを確実に取り込んでおり、安定した収益基盤を持っています。また、株主還元にも力を入れるなど、企業価値向上に向けて着実に施策を進めています。今後も同社の動向に注目していきたいと思います。
株式会社電算システムホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社電算システムホールディングスの決算期は12月で、通常3月に期末決算の四半期報告書を開示しています。配当金は年間19円を予定しており、安定配当を維持しつつ、事業拡大と財務体質の強化にも取り組んでいます。引き続き同社の動向に注目していきましょう。