この度、高圧ガス工業株式会社の2022年3月期第3四半期決算が発表されました。同社は、産業ガスや化学製品を製造・販売する企業で、大手メーカー向けなどの需要が回復傾向にあるため、売上高と利益が増加しています。
企業情報
企業名: 高圧ガス工業株式会社
証券コード: 40970
決算期: 3月期
高圧ガス工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
高圧ガス工業株式会社の決算期は3月期で、年に1回(3月末)本決算を行っています。また、四半期ごと(6月、9月、12月)に四半期決算を行っています。
主な事業
高圧ガス工業株式会社は、ガス事業と化成品事業を中核としています。ガス事業では、酸素やアルゴンなどの産業ガスや溶接用アセチレンガスなどを製造・販売しています。化成品事業では、接着剤や塗料などの化学製品を製造・販売しています。これら2つの事業が同社の主力となっています。
今期の業績と利益率は?
2022年3月期第3四半期の業績は、売上高が689億円と前年同期比で2.3%増加しました。また、営業利益は45億円と前年同期比で16.0%増加しています。これらの結果から、利益率も高水準で推移していることがわかります。
売上・利益の推移
高圧ガス工業株式会社の売上高は、直近3期で90,906百万円、68,937百万円、68,937百万円と推移しており、増加傾向にあります。利益面でも、経常利益は5,809百万円、5,300百万円、4,503百万円と、順調に増加しています。需要回復や価格改定などが業績拡大につながっていると言えます。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は1,143億円と前期末比68億円増加しています。一方、負債合計は404億円と前期末比23億円増加しました。これに対し、純資産は736億円と前期末比45億円増加しており、財務体質が強化されている様子がうかがえます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が276億円と前期末比14億円増加し、売上債権も210億円と前期末比6億円増加しています。また、有形固定資産が381億円と前期末比21億円増加しており、生産設備の拡充などに投資が行われていることがわかります。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が124億円と前期末比11億円増加し、借入金も102億円と前期末比21億円増加しています。原材料価格高騰などの影響で仕入債務が増加したことが要因と考えられます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が617億円と前期末比26億円増加しており、安定的な収益力を反映しています。また、その他有価証券評価差額金も53億円と前期末比17億円増加しており、保有株式の時価上昇が寄与しています。
ROAとROE
高圧ガス工業株式会社のROA(総資産利益率)は、3.3%と前期の3.7%から若干低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は5.2%と前期の5.7%から小幅な減少となっています。これは、資産や自己資本が増加したものの、利益の伸び率が相対的に低かったことが要因と考えられます。今後はさらなる利益成長が課題といえます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローに着目すると、営業活動によるキャッシュ・フローは47億円のプラスとなっています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは31億円のマイナスとなっており、有形固定資産の取得などに投資を行っていることがわかります。財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増加などで15億円のプラスとなっています。この結果、現金及び現金同等物は277億円と、前期末から14億円増加しました。
配当の支払額
高圧ガス工業株式会社は、株主還元策として配当を実施しています。2022年3月期の年間配当は1株当たり19円となっており、前期比1円増加しました。また、2022年9月期の中間配当は1株当たり9円と、堅調な業績を反映しています。今後も安定的な配当の維持が期待されます。
今後の展望
高圧ガス工業株式会社は、産業ガスの供給網整備や環境配慮型製品の開発などに注力しています。こうした施策を通じて、持続的な成長と収益力の向上を目指しています。また、原材料価格や為替変動などの外部環境変化にも柔軟に対応し、一層の業績拡大につなげていく方針です。
編集部のまとめ
高圧ガス工業株式会社は、産業ガスや化学製品の主力事業を中心に、堅調な業績を収めています。売上高と利益の増加が続き、財務体質の強化にも取り組んでいることから、株主価値の向上が期待できる企業です。今後も環境対応製品の開発や供給網の整備など、中長期的な成長に向けた戦略を着実に実行していくことが重要です。
高圧ガス工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
高圧ガス工業株式会社の決算期は3月期で、年に1回の本決算に加えて四半期ごとに四半期決算を行っています。また、同社は安定的な配当政策を継続しており、2022年3月期の年間配当は1株当たり19円、2022年9月期の中間配当は1株当たり9円となっています。これらの決算スケジュールや配当実績から、同社はステークホルダーへの利益還元にも力を入れている企業といえます。