株式会社カネカの2023年度第3四半期決算が発表されました。減収減益ながらも、需要の回復傾向が見られています。この決算報告を見ていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社カネカ
証券コード: 41180
決算期: 2023年3月期 第3四半期
株式会社カネカの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社カネカの決算日は3月31日です。第3四半期の決算期間は2023年4月1日~2023年12月31日となります。
主な事業
株式会社カネカは、化学製品の製造・販売を主な事業としています。その中でも、機能性プラスチック素材、ファイバー製品、ライフサイエンス分野などに注力しています。化学品事業、食品事業、医療事業など、幅広い分野で事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高564,728百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益21,611百万円(同21.8%減)、経常利益19,351百万円(同27.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益13,438百万円(同28.9%減)となりました。減収減益ながら、第3四半期連結会計期間は業績が第2四半期を上回る回復傾向となりました。
売上・利益の推移
前年同期と比べ、売上高が0.4%減、営業利益が21.8%減、経常利益が27.3%減、親会社株主に帰属する四半期純利益が28.9%減となりました。ただし、第3四半期連結会計期間は第2四半期に比べ、回復傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は850,620百万円となり、前連結会計年度末に比べ67,980百万円増加しました。負債は395,111百万円と48,894百万円増加、純資産は455,509百万円と19,086百万円増加しています。
資産の部
流動資産は425,628百万円、固定資産は424,992百万円となっています。主な増加要因は、棚卸資産の増加、設備投資による有形固定資産の増加、為替変動の影響による海外グループ会社の資産増加などです。
負債の部
流動負債は294,448百万円、固定負債は100,663百万円と増加しています。主な増加要因は、借入金および社債の増加などです。
純資産の部
純資産は455,509百万円と前連結会計年度末に比べて増加しています。為替換算調整勘定の増加や保有株式の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加などが主な要因です。
ROAとROE
ROAは前期の5.1%から4.4%に、ROEは前期の8.7%から6.4%に低下しています。これはコストの上昇や需要の減少により収益性が低下したためです。今後はグローバルな事業展開や付加価値の高い製品の販売強化により、収益力の向上を図っていく方針です。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、当期のキャッシュフローの推移は不明です。ただし、設備投資の拡大により固定資産が増加していることから、営業活動によるキャッシュ・インが減少し、投資活動によるキャッシュ・アウトが増加したと考えられます。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間では、年間配当金1株当たり110円(前期比10円増配)を実施しました。株主還元は継続的に行っていく方針です。
今後の展望
世界経済の先行きは不透明ながら、当社グループではポートフォリオの変革を着実に進めていくとしています。高機能素材や医療・バイオ事業など、成長分野への投資を強化し、新製品開発や販路拡大に取り組むことで、収益力の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社カネカは、化学製品を中心に多岐にわたる事業を展開する企業です。当期は需要の回復遅れにより減収減益となりましたが、第3四半期では業績が改善傾向にあります。今後はハイテク素材やライフサイエンス分野への注力により、持続的な成長を目指していく方針です。引き続き同社の動向に注目していきましょう。
株式会社カネカの決算日や配当についてまとめました。
株式会社カネカの決算日は3月31日、第3四半期の決算期間は2023年4月1日~2023年12月31日です。また、当期の年間配当金は1株当たり110円と前期から10円増配されました。今後も安定的な株主還元を継続していく予定です。