協和キリン株式会社は、医療用医薬品の製造・販売を行う大手製薬企業です。売上収益は1,056億円と前年同期と比べ12.9%の増収となりました。コア営業利益は174億円と2.5%の増益を達成しています。中核事業の医薬事業が好調に推移しているようですね。
企業情報
企業名: 協和キリン株式会社
証券コード: 41510
決算期: 2024年12月期
協和キリン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
協和キリン株式会社の決算日は12月31日です。そのため本決算は2024年5月7日に発表されています。
主な事業
協和キリン株式会社は、医療用医薬品の研究開発、製造、販売を行う総合製薬企業です。主力事業は、慢性疾患治療薬、がん治療薬、希少疾患治療薬などの開発・販売です。特に、X染色体連鎖性低リン血症治療剤Crysvitaや抗悪性腫瘍剤Poteligeoなどが好調に推移しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上収益は1,056億円と前年同期比12.9%の増収となりました。また、コア営業利益は174億円と2.5%の増益を達成しています。高採算のグローバル戦略品の拡大や技術収入の増加が、売上及び利益の増加に貢献しているようです。
売上・利益の推移
売上収益は前年同期から12.9%増の1,056億円となりました。グローバル戦略品の伸長に加え、技術収入の増加が寄与しています。一方で、コア営業利益は2.5%増の174億円となっており、研究開発費の増加があったものの、売上総利益の増加により増益となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は、前期末に比べ399億円増加し1兆658億円となりました。これは主に、Orchard Therapeutics社の買収に伴いのれんや無形資産が増加したことによるものです。
資産の部
非流動資産は5,122億円と前期末から974億円増加しました。これは主に企業結合により増加したのれんや無形資産によるものです。一方、流動資産は5,536億円と前期末から575億円減少しました。現金及び現金同等物の減少などが要因です。
負債の部
負債は2,219億円と前期末から324億円増加しました。これは主に、企業結合によりOrchard Therapeutics社の繰延税金負債が増加したことによるものです。
純資産の部
純資産は8,440億円と前期末から76億円増加しました。利益剰余金の増加などがプラスに寄与した一方で、自己株式の取得がマイナス要因となっています。
ROAとROE
ROAは前期末の81.5%から当第1四半期末には79.2%と低下しました。これは、Orchard Therapeutics社の買収に伴い総資産が増加したことが要因です。一方でROEは前期末の151.03%から当第1四半期末には27.26%と大幅に低下しています。これは、利益剰余金の増加が小幅だったことと自己株式の取得が影響しているためです。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは192億円の収入となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは503億円の支出となり、主にOrchard Therapeutics社の株式取得によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは413億円の支出で、主に自己株式の取得と配当金の支払いによるものです。現金及び現金同等物の期末残高は3,331億円と前期末から700億円減少しています。
配当の支払額
当第1四半期における配当金の支払額は156億円で、1株当たりの配当金は29円です。前期の年間配当金は27円であったため、当期の配当は増加しています。
今後の展望
今期の業績見通しは、売上収益1,200億円、コア営業利益260億円を目指しています。引き続き、高成長が期待されるグローバル戦略品の拡大とOrchard Therapeuticsの買収効果が業績の主な牽引役になると期待されます。また、造血幹細胞遺伝子治療の開発も加速されると見られます。
編集部のまとめ
協和キリン株式会社は、医療用医薬品の製造・販売を中核事業とする大手製薬企業です。当第1四半期は売上収益、コア営業利益ともに前年同期を上回る好業績を収めています。グローバル戦略品の伸長と新規事業の拡大が業績の牽引役となっています。また、Orchard Therapeutics社の買収も長期的には同社の成長につながると期待されます。今後の事業展開に注目が集まるでしょう。
協和キリン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
協和キリン株式会社の決算日は12月31日で、2024年5月7日に当第1四半期の決算を発表しました。1株当たり配当金は29円と前期より増加しています。安定的な配当政策を維持しつつ、成長投資にも積極的に取り組む同社の姿勢が伺えます。引き続き同社の動向に注目していきましょう。