JSR株式会社の2023年度第3四半期決算報告をお知らせします。半導体材料やバイオ医薬品の受託製造など、多角化が進む同社の業績は順調に推移しています。新製品の開発や事業買収など、成長戦略を着実に実行しているJSR株式会社の今後の展開に期待が高まります。
企業情報
企業名: JSR株式会社
証券コード: 4185
決算期: 2023年3月末(第79期)
JSR株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
JSR株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日が基準日となります。四半期決算の発表時期は、2月と5月、8月、11月の3か月決算発表時期となります。
主な事業
JSR株式会社は、半導体材料、ディスプレイ材料、バイオ医薬品の受託製造など、幅広い分野で高機能製品を提供しています。特に半導体やバイオ医薬品関連の事業が好調で、成長ドライバーとなっています。今後も事業ポートフォリオの最適化を進め、収益性の向上を目指していきます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上収益は3,018億円と前年同期比3.6%減少しました。一方で、コア営業利益は148億円と前年同期比52.9%の大幅な減少となりました。利益率は4.9%となっています。需要の減少を受けて、売上と利益の両面で厳しい状況となりました。
売上・利益の推移
JSR株式会社は、半導体材料やバイオ医薬品の受託製造などの事業が好調に推移しています。一方で、スマートフォンやパソコンなどの電子機器需要の減少の影響を受けて、売上と利益は前年同期を下回りました。中長期的には、デジタルソリューション事業やライフサイエンス事業の成長によって、業績の回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
JSR株式会社の総資産は7,602億円となり、前期末から426億円増加しました。これは主に、営業債権及びその他の債権の増加によるものです。一方、負債合計は3,667億円で、前期末から301億円増加しました。これは主に、社債及び借入金の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が776億円と前期末から50億円増加しました。また、有形固定資産が1,729億円、無形資産が1,943億円となっています。資産全体としては堅調に推移しています。
負債の部
負債の部では、営業債務及びその他の債務が799億円、社債及び借入金が1,921億円となっています。金融負債が大幅に増加したことが特徴的です。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する持分が3,673億円と、前期末から126億円増加しました。これは主に、その他の資本の構成要素の増加によるものです。自己資本比率は48.3%となっています。
ROAとROE
JSR株式会社のROA(総資産経常利益率)は1.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は1.5%と、前期から低下しています。これは、売上や利益が前年を下回ったことによるものです。しかし、中長期的には事業ポートフォリオの最適化や成長投資によって、ROAとROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間の営業キャッシュ・フローは170億円の収入となり、前年同期比大幅に増加しました。一方で、投資キャッシュ・フローは349億円の支出と、前年同期と比べて大幅に増加しました。これは主に有形固定資産の取得によるものです。財務キャッシュ・フローは205億円の収入となりました。
配当の支払額
JSR株式会社は、年間配当金を1株当たり70円と予想しています。第3四半期時点での配当金支払額は、1株当たり35円となっています。株主還元に積極的な企業といえます。
今後の展望
JSR株式会社は、半導体材料やバイオ医薬品の受託製造事業の伸長に期待しています。一方で、一時的な電子機器需要の減少の影響も大きいため、事業ポートフォリオの最適化を推進し、収益性の向上に取り組んでいきます。中長期的にはデジタルソリューション事業やライフサイエンス事業の成長が、同社の業績を牽引すると見られています。
編集部のまとめ
JSR株式会社は、半導体材料やバイオ医薬品の受託製造など、注目分野での事業展開が功を奏しています。一時的な電子機器需要の減速がありましたが、中長期的には事業ポートフォリオの最適化と成長投資によって、業績の回復が期待されます。株主還元にも積極的な同社の今後の動向に注目が集まっています。
JSR株式会社の決算日や配当についてまとめました。
JSR株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日が基準日となります。年間の配当金は1株当たり70円を予定しており、第3四半期時点では1株当たり35円の配当が支払われています。同社は株主還元にも注力しており、今後の業績回復とともに、配当の増加が期待されます。