株式会社アテククの2023年12月期第3四半期決算報告書が公開されました。売上高は2,450百万円と前年同期比10.8%の増収となりましたが、営業利益は113百万円と25.0%減益となりました。増収の一方で、原材料費の高騰や自動車向け部品の需要減少などが影響し、減益となりました。
企業情報
企業名: 株式会社アテクト
証券コード: E01066
決算期: 3月期
株式会社アテクトの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アテクトの決算日は3月31日です。決算公告は5月10日頃に行われ、株主総会は6月に開催されます。
主な事業
株式会社アテクトは、半導体資材事業、衛生検査器材事業、PIM(パウダー・インジェクション・モールディング)事業の3つの事業を展開しています。半導体資材事業では液晶パネル用スペーサーテープの製造・販売を、衛生検査器材事業では培養用シャーレの製造・販売を、PIM事業では自動車部品の製造を行っています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高2,450百万円、営業利益113百万円となりました。売上高は前年同期比10.8%増と好調でしたが、高騰が続く原材料費の影響などにより、営業利益は25.0%減少しています。利益率は、売上総利益率が44.8%、営業利益率は4.6%となっています。
売上・利益の推移
直近の3年間の売上高は、2022年3月期2,961百万円、2023年3月期2,212百万円、2024年3月期第3四半期2,450百万円と推移しています。利益面では、2022年3月期の営業利益は169百万円でしたが、2023年3月期は151百万円、2024年3月期第3四半期は113百万円と減少しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は5,470百万円となっています。前期末比3.1%の減少となっています。
資産の部
流動資産は1,717百万円で、前期末比2.7%の減少。固定資産は3,752百万円で、前期末比3.3%の減少となっています。
負債の部
流動負債は1,595百万円で、前期末比5.4%の増加。固定負債は1,774百万円で、前期末比16.2%の減少となっています。
純資産の部
純資産は2,099百万円で、前期末比4.2%の増加となっています。自己資本比率は38.4%となっています。
ROAとROE
ROAは2023年3月期の5.3%から2024年3月期第3四半期は2.4%に低下しています。これは主に営業利益の減少によるものです。一方、ROEは2022年3月期の7.7%から2024年3月期第3四半期は4.4%に低下しています。これは自己資本の増加に加えて、売上高減少による利益の減少が影響しています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、2023年3月期の270百万円から2024年3月期第3四半期は197百万円と減少しています。これは主に、売上の減少と棚卸資産の増加によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資により支出が増加し、前年同期比で110百万円の悪化となっています。
配当の支払額
2023年3月期の年間配当金は1株当たり10円で、2024年3月期も同額の配当を予定しています。直近の3年間、1株当たり10円の配当を安定的に実施しています。
今後の展望
今後の業績見通しについては、半導体資材事業での需要動向や自動車向け部品の受注動向などを注視していく必要があるため、2023年5月の業績予想の見直しを検討しています。一方、衛生検査器材事業は堅調に推移しており、今後の成長が期待されています。
編集部のまとめ
株式会社アテクトの2023年12月期第3四半期決算は、売上高は好調に推移したものの、原材料費高騰や自動車部品需要の減少などにより減益となりました。キャッシュ・フローや自己資本比率は健全な水準を維持しており、配当も安定して実施されています。今後の事業セグメントの動向に注目していく必要がありますが、衛生検査器材事業の成長が期待できそうです。
株式会社アテクトの決算日や配当についてまとめました。
株式会社アテクトの決算日は3月31日で、株主総会は6月に開催されます。直近3年間、1株当たり10円の安定配当を実施しており、今期も同額の配当を予定しています。企業は健全な財務基盤を維持しつつ、成長事業への投資にも力を入れています。