サスメド株式会社の決算内容をご紹介します。
この企業は「ICTの活用で’持続可能な医療’を目指す」というビジョンのもと、デジタル医療プラットフォームを活用した治療用アプリの開発や、臨床試験システムの提供などを手がけています。
今期は事業拡大に向けて着実に成果を上げており、投資家の皆様に注目されている企業と言えるでしょう。
企業情報
企業名: サスメド株式会社
証券コード: 42630
決算期: 2023年6月30日
サスメド株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
サスメド株式会社は、6月30日を決算日としています。
四半期決算は9月30日、12月31日、3月31日の年4回行っており、四半期報告書を提出しています。
主な事業
サスメド株式会社は、自社構築のデジタル医療プラットフォームを活用した治療用アプリ開発を行う「DTxプロダクト事業」と、汎用臨床試験システムや機械学習自動分析システムの提供、およびこれらシステムを活用したDTx開発支援を行う「DTxプラットフォーム事業」の2つを主な事業としています。
これらの事業を通じて、ブロックチェーン技術やAI技術の応用で医療業界に新たな価値を生み出し、社会課題の解決を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期累計期間の業績は、事業収益265,190千円、営業損失97,599千円、経常損失90,767千円、四半期純損失91,397千円となりました。
DTxプロダクト事業では、不眠障害治療用アプリの保険適用と製品上市に向けた準備を進めるなど、着実な進捗が見られました。一方、研究開発費の先行投資により営業損失となっていますが、長期的な収益の最大化を目指しています。
売上・利益の推移
過去2年間の推移を見ると、2022年6月期は事業収益63,171千円、経常損失187,766千円と厳しい状況でしたが、2023年6月期第2四半期では事業収益265,190千円、経常損失90,767千円と大幅に改善しています。
これは、DTxプロダクト事業の進展により事業収益が増加したことや、研究開発投資の効果が表れつつあるためです。今後も事業拡大に向けた投資を続けながら、収益性の向上を目指していくと見られます。
四半期連結貸借対照表について
サスメド株式会社は単体決算のため、四半期連結貸借対照表は作成していません。
単体の四半期貸借対照表では、資産合計5,172,011千円、負債合計330,464千円、純資産合計4,841,547千円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金5,081,649千円と手元流動性が非常に高い状態です。
固定資産は38,511千円と小さく、事業の特性上、ソフトウェアや投資等に資金が投下されていることがうかがえます。
負債の部
負債は主に契約負債234,102千円で構成されています。これは顧客からの前受金や開発マイルストン収入等が計上されたものです。その他の負債は少額となっています。
純資産の部
純資産は4,841,547千円と非常に健全な水準を維持しています。
この背景には、これまでの増資等により資本金や資本剰余金が積み上がっていることが挙げられます。
ROAとROE
ROAは2022年6月期が-3.7%、2023年6月期第2四半期が-1.8%と改善傾向にあります。これは資産効率の向上が進んでいることを示しています。
一方でROEは2022年6月期が-3.9%、2023年6月期第2四半期が-1.9%と低い水準にあります。これは四半期純損失の計上により、自己資本利益率が低下していることが要因です。
今後は収益性の向上により、ROAとROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが21,447千円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローが3,697千円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが15,061千円の増加となりました。
手元流動性が厚く、研究開発投資などの積極的な事業展開を支える資金を確保できている状況にあります。
配当の支払額
サスメド株式会社は、配当を行っていないため、1株当たり配当額の記載はありません。
今後の成長投資に資金を充当するため、当面は無配となる見通しです。
今後の展望
サスメド株式会社は、自社のデジタル医療プラットフォームを活用した治療用アプリの開発や、ICTを活用した新薬開発支援などに積極的に取り組んでいます。
不眠障害治療用アプリや耳鳴治療用アプリなど、複数の製品パイプラインが順調に進展しており、今後の事業拡大が期待されます。
また、ブロックチェーン技術やAI技術の応用など、先進的な取り組みにも注目が集まっています。
編集部のまとめ
サスメド株式会社は、デジタル医療の分野で新たな価値を生み出すことを目指す注目企業です。
今期は研究開発投資が先行しているものの、事業収益は大幅に増加しており、中長期的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。
不眠障害治療用アプリをはじめとするパイプラインの進捗や、ブロックチェーン技術の活用など、今後の動向にも注目が集まっています。
サスメド株式会社の決算日や配当についてまとめました。
サスメド株式会社の決算日は6月30日で、四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日の年4回行っています。
また、同社は配当を行っていないため、1株当たり配当額の記載はありませんが、今後の成長投資に資金を充当するため、当面は無配となる見通しです。