この度、Institution for a Global Society株式会社(証券コード:42650)が2023年12月31日を期末とする第14期第3四半期の決算を発表しました。
同社は個人の能力を評価し、教育や人材育成を支援するサービスを中心に展開しており、近年では新たにWeb3事業にも取り組むなど、社会課題解決に寄与する企業として注目を集めています。今期の業績は厳しい状況もありましたが、今後の成長への期待感は変わらないといった内容でした。
企業情報
企業名: Institution for a Global Society株式会社
証券コード: 42650
決算期: 3月
Institution for a Global Society株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
Institution for a Global Society株式会社の決算期は3月です。第14期第3四半期(2023年12月31日時点)の決算を発表しました。
主な事業
Institution for a Global Society株式会社は、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」ことを企業パーパスとしており、個人の能力を科学的に評価するシステムや、その評価データに基づいた教育コンテンツの提供、さらにはWeb3を活用したプラットフォームの開発などに取り組んでいます。
主力事業はHR事業と教育事業で、近年ではWeb3事業にも注力しているのが特徴です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が431,769千円、営業損失が254,119千円、経常損失が253,724千円、親会社株主に帰属する四半期純損失が253,311千円となりました。
主力のHR事業と教育事業は堅調に推移しましたが、新規事業のプラットフォーム/Web3事業への先行投資が大きく影響し、全体としては利益確保には至っていない状況です。
売上・利益の推移
当社は第1四半期連結会計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較はできませんが、セグメント別にみると、HR事業は売上高が197,135千円、セグメント利益が48,870千円と堅調に推移しています。
教育事業も売上高が234,311千円、セグメント利益が88,178千円と健闘しました。一方で、プラットフォーム/Web3事業は売上高が322千円、セグメント損失が228,817千円と、先行投資の影響が大きく出ている状況です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が917,303千円、負債が135,182千円、純資産が782,121千円となっています。
資産の部
資産の部の主な内訳は、現金及び預金が670,078千円、受取手形及び売掛金が172,518千円となっています。手元流動性は高い水準を維持しつつ、売上債権も順調に推移しているようです。
負債の部
負債の部の主な内訳は、未払金が59,077千円、前受金が60,809千円となっています。運転資金の調達は順調に行えているようです。
純資産の部
純資産の部の主な内訳は、資本金が96,985千円、資本剰余金が1,063,537千円、利益剰余金が△378,712千円となっています。株主資本は健全な水準を維持しており、財務基盤は安定しているといえます。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROAは-27.6%、ROEは-32.3%となっています。利益水準が低い中で投下資本の収益性は高くないものの、今後の成長に向けた先行投資が進められているためこのような結果となっています。今後の業績改善に期待がかかっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結会計期間のキャッシュ・フローについては開示がありませんでしたが、貸借対照表から見ると手元流動性が670,078千円と健全な水準を維持しており、今後の事業展開に活用できる状況にあるといえます。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間における配当の支払はありませんでした。当期は大幅な損失を計上しており、内部留保の確保に注力しているものと推察されます。
今後の展望
主力のHR事業と教育事業は引き続き堅調に推移する見込みですが、新規事業であるプラットフォーム/Web3事業への先行投資の影響が大きく、当期は赤字計上となりました。
ただし、同社はこれらの新規事業にも大きな成長の可能性を見出しており、今後の業績回復に期待がかかっています。
編集部のまとめ
Institution for a Global Society株式会社は、個人の能力を科学的に評価し、その能力開発を支援する教育サービスを展開するHR事業と教育事業が堅調に推移しています。
一方で新規事業のプラットフォーム/Web3事業への先行投資が大きく響き、当期は赤字決算となりましたが、今後の成長に向けた布石として位置付けられています。手元流動性も高く、財務基盤は健全に維持できている企業です。
Institution for a Global Society株式会社の決算日や配当についてまとめました。
Institution for a Global Society株式会社の決算期は3月です。当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~12月31日)の業績は厳しい結果となりましたが、主力事業の健闘と新規事業への先行投資を積極的に進めるなど、中長期的な成長戦略を推し進めています。また、当期は配当の支払いはありませんでした。