株式会社ドリームインキュベータの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高3,785百万円と前年同期比18.0%減、営業損失1,089百万円と黒字からの転落となりましたが、投資先企業の価値下落による減損の影響が大きかったようです。一方で、コンサルティング事業は堅調に推移しており、中期的には業績回復が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社ドリームインキュベータ
証券コード: 43100
決算期: 2023年3月31日
株式会社ドリームインキュベータの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ドリームインキュベータの決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
株式会社ドリームインキュベータは、大企業向けの事業創造支援やM&Aファイナンシャル・アドバイザリーなどのコンサルティングサービス、およびスタートアップ企業等への投資育成事業を手がけています。特に、新プラクティス「Technology & Amplify」を本格始動させるなど、コンサルティング事業の強化に力を入れています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高3,785百万円、営業損失1,089百万円と減収減益となりました。投資先企業の価値下落による減損計上の影響が大きかったためです。一方で、コンサルティング事業の売上高は3,451百万円と前年同期比27.8%増と好調に推移しています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比18.0%減と減収となりましたが、コンサルティング事業は27.8%増と堅調に推移しています。一方で、ベンチャー投資事業での減損計上を受け、営業損失1,089百万円となりました。中期的にはコンサルティング事業の成長が期待できるものの、投資事業の収益性改善が課題です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期の連結貸借対照表は、総資産が18,236百万円と前期末比41.7%減となりました。主な要因は、現金及び預金、有価証券(合同運用指定金銭信託)の減少によるものです。一方で、負債は2,130百万円と前期末比77.3%減と大幅に減少しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が6,420百万円、有価証券(合同運用指定金銭信託)が5,300百万円と大きく減少しました。一方で、投資有価証券は4,503百万円と前期末から若干減少しています。
負債の部
負債の部では、未払法人税等が54百万円と大幅に減少しました。これは、第2四半期に支払った税金の影響です。その他の負債も減少しており、財務体質の改善が進んでいます。
純資産の部
純資産は16,106百万円と前期末比26.5%減となりました。主な要因は、配当金の支払いによる利益剰余金の減少と、自己株式の取得によるものです。自己資本比率は86.3%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期末から4.4ポイント低下し、7.8%となりました。ROEも前期末比12.4ポイント低下し、△8.2%となっています。これは主に投資先企業の価値下落による減損の影響が大きかったためです。今後は投資事業の収益性改善が課題となっています。
キャッシュフロー
営業キャッシュフローは1,572百万円の支出となりました。主な要因は税金の支払いです。投資キャッシュフローも1,459百万円の支出となり、自己株式の取得が影響しています。この結果、現金及び現金同等物は6,420百万円まで減少しました。
配当の支払額
2023年6月に1株当たり191円11銭の特別配当を実施しました。これは当社の強固な財務基盤を背景に、株主への還元を行ったものです。今後も適切な利益配分に努めていく方針のようです。
今後の展望
今後は、コンサルティング事業の更なる強化に取り組むとともに、投資事業の収益性改善に努めていく方針です。特に新プラクティス「Technology & Amplify」の推進により、顧客ニーズの変化に合わせた付加価値の高いサービスを提供していきます。一方で、投資先企業の収益力向上に向けて支援を強化し、業績の回復を目指します。
編集部のまとめ
株式会社ドリームインキュベータの2023年12月期第3四半期決算は、コンサルティング事業が好調に推移したものの、投資先企業の減損計上の影響が大きく、最終的には減収減益となりました。しかし、財務基盤は依然として健全で、コンサルティング事業の更なる強化や投資事業の収益性改善に取り組んでいくことで、中期的には業績回復が期待できるでしょう。
株式会社ドリームインキュベータの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ドリームインキュベータの決算日は3月31日で、第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。また、2023年6月には1株当たり191円11銭の特別配当を実施しており、今後も株主還元に努める方針のようです。引き続き、同社の動向に注目していきましょう。