株式会社クイックの直近の四半期決算が発表されました。営業利益は前年同期比7.5%増と好調な業績を維持しています。人手不足に悩む企業の採用支援を中心とした同社の主力事業が堅調に推移しているようです。新型コロナの影響はほぼ収束し、企業の採用意欲の高まりも同社の業績を後押ししています。今後も人材サービスやリクルーティングなどの事業が順調に推移し、企業の人材課題解決に貢献していくことが期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社クイック
証券コード: E05232
決算期: 3月期
株式会社クイックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
決算日は3月31日で、四半期毎に業績を開示しています。通期の決算発表は例年6月頃に行われています。
主な事業
株式会社クイックは、人材紹介、人材派遣、アウトソーシングなどの人材サービス事業と、求人広告やコンサルティング等のリクルーティング事業、生活情報誌の発行などの情報出版事業、人事・労務に関する情報ポータルサイトの運営などのHRプラットフォーム事業を展開しています。国内外で幅広い人材ソリューションを提供しており、企業の人材課題解決に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は22,240百万円と前年同期比5.6%増、営業利益は4,519百万円と7.5%増と好調な結果となりました。新型コロナ感染症の収束に伴い、主力の人材サービス事業や海外事業などが堅調に推移しています。特に、人材サービス事業の営業利益は前年同期比11.9%増と大きく伸びています。
売上・利益の推移
直近3年間の業績推移を見ると、売上高は27,794百万円、経常利益は4,543百万円と堅調な業績を維持しています。新型コロナの影響で一時的に落ち込みましたが、徐々に回復基調にあります。人材サービス事業を中心に、企業の人材採用ニーズの高まりを背景に、着実に業績を伸ばしています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社クイックの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は20,233百万円となっています。前期末と比べると54百万円増加しています。負債合計は4,327百万円と2,126百万円減少しており、自己資本比率は78.6%と高水準を維持しています。手元流動性も十分にあり、健全な財務基盤が確認できます。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が12,295百万円と前期末から増加しています。投資有価証券も1,894百万円と大きく増加しています。これらにより流動性が高く、安定した財務基盤が確認できます。
負債の部
負債の部では、賞与引当金が161百万円と大幅に減少しました。未払法人税等も632百万円減少するなど、負債が全体的に圧縮されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が14,137百万円と着実に積み上げられています。自己株式が343百万円あり、財務健全性も高いことが確認できます。
ROAとROE
株式会社クイックのROAは16.3%、ROEは22.8%と高い水準を維持しています。営業利益率も20.3%と高収益体質を維持しており、効率的な事業運営が行われています。これは人材サービス事業等のコア事業の高収益性が寄与しているものと考えられます。今後も高い収益性を維持しながら、成長を続けていくことが期待されます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは4,519百万円のプラスとなっています。投資活動によるキャッシュ・フローは△542百万円のマイナスですが、手元資金は十分に確保できています。財務活動によるキャッシュ・フローは△1,497百万円のマイナスとなっており、これは配当金の支払いが主な要因です。全体として、手元現金が12,295百万円と高水準を維持しており、今後の事業展開にも十分な余力があります。
配当の支払額
株式会社クイックは、年2回の配当を行っています。当期は1株当たり80円(年間)の配当を実施する予定です。これは前期に比べ6円増額しており、配当性向は47.6%となっています。株主還元にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。
今後の展望
株式会社クイックは、人手不足が続く中で企業の人材採用支援ニーズの高まりを背景に、人材サービス事業や海外事業を中心に好業績が続くことが期待されます。また、人事・労務領域のDX化への取り組みを強化し、HRプラットフォーム事業の拡大にも注力しています。今後も事業ポートフォリオの最適化と収益性の向上に努め、持続的な成長を目指していくものと考えられます。
編集部のまとめ
株式会社クイックは、人材に関するさまざまなソリューションを提供しており、堅調な業績を維持しています。特に、人材サービス事業や海外事業が好調に推移しており、企業の人材ニーズの高まりを受けて今後の成長が期待されます。財務基盤も健全であり、配当性向も高く株主還元にも力を入れていることから、安定的な企業と評価できます。今後のさらなる事業拡大と収益力強化に期待したいところです。
株式会社クイックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社クイックは3月31日を決算日とする上場企業で、年2回の配当を実施しています。当期は1株当たり80円(年間)の配当を実施する予定で、配当性向は47.6%となっています。安定した財務基盤の中で、株主還元にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。