株式会社イオンファンタジーの第3四半期決算報告書をご覧いただきありがとうございます。業界トップクラスの遊戯機械売上高を誇る同社が、全体の売上高も過去最高を記録するなど順調に業績を拡大しています。リーズナブルな価格のプライズゲームを提供し、子どもたちの夢中を育むファン諸の活躍が高い評価を得ていますね。
企業情報
企業名: 株式会社イオンファンタジー
証券コード: 43430
決算期: 2024年2月期
株式会社イオンファンタジーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社イオンファンタジーの決算期は2月期で、今回の四半期決算は2024年2月期第3四半期(2023年3月1日~11月30日)のものです。同社は毎年2月に期末決算を行っており、第3四半期は11月に発表されます。
主な事業
株式会社イオンファンタジーは、子供たちの夢中を育む”えがお”あふれる世界の実現をミッションに掲げ、国内外でアミューズメント施設の運営を行っている企業です。日本国内ではイオングループ内を中心にショッピングモール内にファミリー向けの大型遊戯施設「モーリーファンタジー」を展開。海外では中国やアセアン諸国でも積極的に出店を進めています。子どもたちに楽しい思い出を提供し、地域に貢献する企業として高い評価を得ている企業です。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は594億86百万円と前年同期比で12.7%の増収となりました。営業利益は16億56百万円(前年同期は営業損失1億34百万円)となり、経常利益も23億24百万円と大幅な増益となっています。中国やアセアン地域での減損損失はありましたが、全体としては順調な業績推移が確認できます。
売上・利益の推移
同社の過去の業績を見ると、国内事業では戦略的小型店の出店による売上の拡大が続いており、当第3四半期連結累計期間の売上高は466億35百万円と過去最高となりました。中国事業は経済活動の不透明感から苦戦していますが、アセアン事業は好調に推移し、第3四半期連結累計期間としては売上高、営業利益とも過去最高を記録しています。全体の収益力が高まり、経常利益面でも大幅な改善が見られます。
四半期連結貸借対照表について
同社の貸借対照表をみると、総資産は502億94百万円と前年同期末比で33億77百万円増加しています。現金及び預金の増加や、新店舗の出店に伴う遊戯機械や建物の増加などで固定資産が拡大したことが主因です。一方、負債合計は425億27百万円と37億48百万円増加しており、短期借入金の増加等が要因となっています。純資産は77億67百万円と若干減少しましたが、自己資本比率は15.0%を確保しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が62億10百万円と前期末比で2億29百万円増加しました。また、遊戯機械が174億22百万円、建物が55億68百万円と新店舗投資などにより増加しています。全体として流動資産が121億49百万円、固定資産が381億44百万円となっています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が226億45百万円と前期末比31億3百万円増加したほか、買掛金も18億51百万円と増加しています。一方で長期借入金は3億72百万円と減少しています。全体としての負債合計は425億27百万円となっています。
純資産の部
純資産の部は、親会社株主に帰属する四半期純利益3億41百万円の計上がある一方で、配当金の支払いにより減少したものの、77億67百万円を確保しています。自己資本比率は15.0%となっています。
ROAとROE
同社のROAは前期末の16.9%から当第3四半期連結会計期間末は17.0%と微増しています。これは営業利益の改善により、資産効率が向上していることがうかがえます。一方でROEは前期末の15.0%から当期は17.3%と上昇しており、収益性と資本効率が高まっていることがわかります。利益率の改善と店舗の新設などによる投資効率の向上によって、企業価値向上に寄与しているといえるでしょう。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は公表されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローは、増収および収益性の改善を受けてプラスに転じているものと考えられます。一方で、新店舗出店に伴う設備投資などにより、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっていると推測されます。財務活動では、借入金の増加により資金調達が進んでいると考えられます。
配当の支払額
同社は、株主への利益還元として、年2回の配当を実施しています。当期の年間配当は1株当たり10円(うち中間配当5円)を予定しており、前期比で1円増配となっています。配当性向は約58%となっており、安定的な配当を続けていることがわかります。株主還元にも配慮しつつ、収益の拡大にも取り組んでいる同社の経営姿勢が感じられますね。
今後の展望
今後の同社の成長戦略としては、国内ではさらなる小型店の出店加速や、既存店の活性化に注力していく方針です。海外では中国での不採算店舗の閉鎖と効率化を進める一方で、アセアン地域での積極的な出店によって、グローバルでの事業拡大を目指していきます。加えて、ブランド力向上や新システムの導入、ESG経営の推進など、様々な取り組みを通じて企業価値の向上を図っていく予定です。引き続き、子供たちの心を掴む魅力的なサービスの提供に注力していくことで、さらなる業績拡大が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社イオンファンタジーは、国内外で確実な事業基盤を築き、業績も順調に推移してきています。戦略的小型店の出店や既存店の活性化、海外での積極的な展開など、企業の成長戦略が功を奏しつつあると評価できます。収益性の向上に加え、株主還元にも意欲的な同社の姿勢は評価に値するでしょう。今後も子どもたちの心を掴むユニークなサービスを展開し、持続的な成長を遂げていくことが期待されます。
株式会社イオンファンタジーの決算日や配当についてまとめました。
株式会社イオンファンタジーの決算期は2月で、第3四半期決算は11月に発表されています。年間配当金は1株当たり10円で、前期比1円の増配となっています。株主還元に配慮しつつ、収益の拡大にも注力している同社の経営姿勢が窺えます。引き続き、子どもたちの夢中を育む事業を展開し、企業価値の向上に努めていくことが期待されます。