この度、川口化学工業株式会社の第123期第1四半期決算報告が公表されました。売上高は19億9千9百万円と前年同期比で2.5%減少しましたが、営業利益は6千7百万円と45.2%増加し、経常利益は6千6百万円と45.7%の増益となりました。この好調な業績は、中国経済の停滞や資材価格高騰の影響を受けながらも、国内自動車生産の回復などが押し上げとなったようです。
企業情報
企業名: 川口化学工業株式会社
証券コード: 43610
決算期: 11月期
川口化学工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
川口化学工業株式会社の決算日は11月30日で、2月上旬に第1四半期決算を発表しています。その後、5月上旬に第2四半期決算、8月上旬に第3四半期決算、そして11月下旬に通期決算を発表しています。
主な事業
川口化学工業株式会社は、化学工業薬品事業と不動産賃貸事業を展開しています。化学工業薬品事業では、ゴム薬品やプラスチック原料となる樹脂薬品、医薬品・農薬の中間体などを製造・販売しています。不動産賃貸事業では、自社所有の土地・建物を賃貸しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の営業利益は6千7百万円で、前年同期比45.2%の大幅増益となりました。売上高営業利益率は3.4%と、前年同期の2.3%から1.1ポイント改善しています。原材料価格高騰などのコスト上昇に対し、製品価格の改定などで対応し、収益性が向上したことがわかります。
売上・利益の推移
売上高は第122期第1四半期の20億5千1百万円から、今期第1四半期は19億9千9百万円と2.5%減少しています。一方で、営業利益は第122期第1四半期の4千6百万円から、今期第1四半期は6千7百万円と45.2%の大幅な増益となりました。利益率の改善が進んでいると言えそうです。
四半期連結貸借対照表について
当社の2024年2月29日時点の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は80億7千4百万円となっています。前期末の83億4千万円から2億6千5百万円減少しました。
資産の部
流動資産は58億3千8百万円と前期末比1億7千7百万円減少しました。主な減少要因は、現金及び預金が1億3千8百万円、受取手形及び売掛金が3億3十五百万円減少したことです。一方で、棚卸資産が2億8千1百万円増加しています。固定資産は22億3千6百万円と前期末比8千3百万円減少しました。
負債の部
負債合計は54億4千8百万円と前期末比2億5十三百万円減少しました。流動負債は主に未払費用や設備支払手形の減少により4千1百万円減少し、固定負債も1千2百万円減少しています。
純資産の部
純資産は26億2千6百万円と前期末比1千2百万円減少しました。利益剰余金が1千1百万円減少したことが主な要因です。
ROAとROE
当第1四半期のROAは0.6%、ROEは1.9%となっています。前年同期と比較するとROAは横ばい、ROEは0.3ポイント上昇しました。資産効率と自己資本効率が改善傾向にあると言えます。業績回復と収益性向上により、ゆっくりですが収益力が高まってきている様子がうかがえます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの状況については開示されていません。しかし、前期の状況を見ると、営業活動によるキャッシュフローが良好であることがわかります。一方で、設備投資によるキャッシュアウトもあり、今期以降の成長投資が期待されます。
配当の支払額
当第1四半期には配当の支払いはありませんが、前期は年間50円の配当を実施しました。株主還元にも力を入れている様子がうかがえます。今後も一定水準の配当が継続されることが期待されます。
今後の展望
川口化学工業株式会社は、中期経営計画『ACCEL2026』に基づき、既存事業の収益力強化と新分野への挑戦を進めています。自動車関連やエレクトロニクス関連の需要回復に合わせて、製品ラインナップの拡充や生産能力増強にも取り組んでいます。今後も収益力の向上と持続的な成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
川口化学工業株式会社の第123期第1四半期決算は、自動車関連や電子材料関連需要の回復を背景に、大幅な増益となりました。製品価格の見直しなどでコスト増に対応し、収益性の改善を実現しています。また、中期的な成長に向けた設備投資にも着手するなど、今後の業績拡大に期待が持てる企業と言えるでしょう。株主還元にも力を入れており、投資家にとっても魅力的な企業といえます。
川口化学工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
川口化学工業株式会社の決算日は11月30日で、第1四半期決算は2月上旬に、第2四半期決算は5月上旬に、第3四半期決算は8月上旬に、そして通期決算は11月下旬に発表しています。
前期は年間配当が50円でしたが、当第1四半期には配当の支払いはありませんでした。今後も安定的な株主還元が期待されます。