ハリマ化成グループ株式会社の第3四半期決算が発表されました。売上高は696億6百万円と前年同期比3.1%の減収でしたが、経常利益は1億9千4百万円と大幅な減益となりました。世界経済の回復ペースの鈍化や原材料価格高騰の影響が響いたようですね。市況は厳しい状況が続いていますが、今後の事業展開や業績への期待も高まってきています。
企業情報
企業名: ハリマ化成グループ株式会社
証券コード: 44100
決算期: 3月期
ハリマ化成グループ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ハリマ化成グループ株式会社の決算期は3月期です。第3四半期決算報告書は2024年2月7日に提出されています。
主な事業
ハリマ化成グループ株式会社は、樹脂化成品、製紙用薬品、電子材料、ローターの4つの事業を主力としています。樹脂化成品では塗料用樹脂や印刷インキ用樹脂、製紙用薬品では紙力増強剤やサイズ剤、電子材料でははんだ付け材料や熱交換器用ろう付け材料などを製造・販売しています。これらの事業を通じて、さまざまな産業分野に製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
第3四半期の業績は、売上高696億6百万円、経常利益1億9千4百万円と減収減益となりました。主な要因は、欧州での粘接着剤用樹脂の低迷や中国の紙・板紙生産量減少の影響、エネルギー価格高騰などによる製造原価上昇です。利益率は低下傾向にあり、今期の業績は厳しい状況が続いています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は増加傾向にあり、2022年3月期は945億1千万円まで伸長しています。一方で、経常利益は2022年3月期の25億4千1百万円から大幅に減少しており、今期は1億9千4百万円まで落ち込む厳しい状況です。販売価格の上昇や事業拡大はあったものの、原材料高や物流コストの上昇が利益を圧迫しているようです。
四半期連結貸借対照表について
直近の第3四半期末(2023年12月31日)の連結貸借対照表を見ると、総資産は1,064億3百万円と前期末比139億6千4百万円の増加となっています。流動資産は受取手形・売掛金や原材料の増加などで611億4千2百万円、固定資産は機械装置の増加などで453億6千1百万円となっています。
資産の部
流動資産は611億4千2百万円と前期末比116億5千万円増加しました。固定資産は453億6千1百万円と前期末比23億1千4百万円増加しています。総資産は1,064億3百万円と前期末比139億6千4百万円の増加となりました。
負債の部
流動負債は532億6千1百万円と前期末比116億5百万円の増加、固定負債は110億4千4百万円と前期末比10億8千3百万円の増加となっています。
純資産の部
純資産は420億9千7百万円と前期末比12億2千3百万円の増加となりました。自己資本比率は36.1%と前期末より4.0ポイント低下しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期3.1%から当期0.3%と大幅に低下しています。ROE(自己資本利益率)も前期2.2%から当期△0.3%と大幅な悪化となっています。これは経常利益の大幅な減少が影響しているものと考えられます。同業他社との競争激化や原材料価格高騰など、事業環境の悪化が業績を圧迫している状況がうかがえます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況については開示されていません。キャッシュ・マネジメントの動向も含めて、今後の四半期報告書で確認する必要がありそうです。
配当の支払額
ハリマ化成グループ株式会社は、年2回の配当を実施しています。直近の中間配当は1株当たり21円、期末配当は1株当たり21円の予定となっています。業績悪化の中、株主還元に配慮している姿勢が窺えます。
今後の展望
ハリマ化成グループ株式会社は、中長期的にはグローバル市場での競争力強化や新製品開発、M&Aなどを通じた事業拡大に取り組む方針です。原材料高騰や物流コスト上昇など、事業環境の悪化は続くと見られますが、収益力の向上に向けた施策を推進していく考えです。今後の業績回復に期待が高まっています。
編集部のまとめ
ハリマ化成グループ株式会社の第3四半期決算は減収減益となりましたが、中長期的な事業展開への期待も高まっています。原材料高騰などの外部要因により業績が圧迫された一方で、グローバル展開や新製品開発などの成長戦略にも注力している様子がうかがえます。今後の業績回復に向けた取り組みに注目が集まります。
ハリマ化成グループ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ハリマ化成グループ株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算は2024年2月7日に発表されました。年2回の配当を実施しており、直近の中間配当は1株当たり21円、期末配当も1株当たり21円の予定です。業績が厳しい中でも株主還元に配慮している姿勢が窺えます。