株式会社JDSCは、最先端のデータサイエンスやAI技術を活用し、企業のDXを推進する注目のベンチャー企業です。最近では、ダイレクトメール(DM)発送代行などのマーケティング支援事業に参入し、業容を大きく拡大しています。今回の四半期決算では、売上高が前年同期比500%以上の大幅増加を記録しました。これは主力のAIソリューション事業だけでなく、新たな連結子会社化によるマーケティング支援事業の貢献が大きかったことが要因です。今後も企業変革に向けたAI×DXサービスを中心に、更なる成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社JDSC
証券コード: E37175
決算期: 2023年6月期
株式会社JDSCの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社JDSCの決算は年2回行われており、第2四半期(2023年12月期)と通期(2023年6月期)の決算が発表されています。今回の決算は2023年12月31日時点の第2四半期決算となっています。
主な事業
株式会社JDSCは、AIソリューション事業、フィナンシャル・アドバイザリー事業、マーケティング支援事業の3つの事業を展開しています。主力のAIソリューション事業では、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するAI関連ソリューションを提供しています。また、フィナンシャル・アドバイザリー事業ではスタートアップ企業への投資アドバイスなどを手がけ、新たな収益源としても期待されています。更に、2023年10月にメールカスタマーセンター株式会社を連結子会社化し、マーケティング支援事業に参入しています。
今期の業績と利益率は?
この第2四半期決算では、売上高5,634,201千円、営業利益5,216千円、経常損失28,130千円、親会社株主に帰属する四半期純損失73,078千円となりました。売上高は前年同期比で505.2%増と大幅な伸びを示しましたが、利益面では先行投資によるコスト増加の影響から赤字となりました。しかし、新たな連結子会社化によってマーケティング支援事業が増収に寄与しており、今後の業績拡大に期待がかかっています。
売上・利益の推移
株式会社JDSCの売上高は、主力のAIソリューション事業や新規参入したマーケティング支援事業の伸長により、直近の2期で500%以上増加しています。一方で、利益面では先行投資に伴うコスト増加の影響から、営業利益は前年同期比で90.3%減となりました。今後は新規事業の収益化と固定費の抑制により、業績の伸長が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社JDSCの四半期連結貸借対照表をみると、総資産は前期末比3,550,730千円増加の7,771,838千円となりました。これは主に連結子会社化したメールカスタマーセンター株式会社の買収に伴い、受取手形、売掛金及び契約資産が2,032,130千円、のれんが646,254千円増加したことによるものです。一方、負債合計は4,216,559千円と大幅に増加し、純資産は3,555,278千円となりました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が2,819,753千円と手元流動性が高く、また、連結子会社化に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が大幅に増加しています。このほか、のれんや顧客関連資産など無形固定資産も大きく積み上がっています。
負債の部
負債の部では、主に連結子会社化に伴い買掛金が1,698,865千円、長期借入金が1,758,446千円と大幅に増加しています。これらは子会社の事業に必要な運転資金と投資資金の調達によるものです。
純資産の部
純資産の部では、資本金が11,619千円、資本剰余金が3,763,019千円となっています。一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失73,078千円の計上により、利益剰余金は減少しています。
ROAとROE
株式会社JDSCのROA(総資産利益率)は、前年同期比で大幅に低下しており、経常損失の計上により収益性が悪化しています。一方でROE(自己資本利益率)は、自己資本が増加した一方で親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したことから前年同期比で低下しています。今後は新規事業の収益化と経費の抑制により、収益性の改善が期待されます。
キャッシュフロー
株式会社JDSCの当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローをみると、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナス348,206千円と資金が流出しています。これは主に売上債権の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローもマイナス1,721,025千円と大きく流出しており、これはメールカスタマーセンター株式会社の買収に伴う支出によるものです。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローはプラス1,742,570千円となっており、長期借入れによる資金調達が大きく寄与しています。
配当の支払額
株式会社JDSCは当期において、四半期配当の支払いはありませんでした。企業成長の過程にあるため、内部留保の確保に注力しているものと考えられます。今後については、業績動向や資金需要等を勘案しながら、株主還元策を検討していくと思われます。
今後の展望
株式会社JDSCは、AIソリューション事業、フィナンシャル・アドバイザリー事業、マーケティング支援事業の3つの事業領域で事業展開を加速させています。特に、2023年10月にメールカスタマーセンター株式会社を子会社化したことで、オフラインマーケティング領域でのサービス提供力が大幅に強化されました。今後は各事業の相乗効果を最大化し、企業変革支援ソリューションを通じた更なる成長が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社JDSCは、AI技術を活用したDX支援やスタートアップ投資アドバイス、ダイレクトメール発送代行などを手掛ける注目のベンチャー企業です。今回の決算では、連結子会社化によるマーケティング支援事業の寄与で大幅な増収を果たしました。一方で、先行投資に伴うコスト増加から赤字決算となりましたが、今後は新事業の収益化と固定費の抑制により業績の改善が期待されます。 今後の成長に注目が集まる企業だと言えでしょう。
株式会社JDSCの決算日や配当についてまとめました。
株式会社JDSCの決算は年2回(第2四半期と通期)行われており、今回の決算は2023年12月31日時点の第2四半期決算です。配当については、現時点では行っていませんが、今後の業績推移を見ながら検討していくものと思われます。企業成長に向けて内部留保の確保に注力しているのが現状です。