今期のイーソル株式会社の決算報告をお伝えします。この企業は組み込みソフトウェア開発を主に手がける中堅企業で、主力の自動車向け事業が好調だったことがわかりました。
企業情報
企業名: イーソル株式会社
証券コード: 4420
決算期: 第50期第1四半期(2024年1月1日~2024年3月31日)
イーソル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
イーソル株式会社の決算期は毎年12月31日です。第50期の第1四半期決算は2024年5月14日に公表されました。
主な事業
イーソル株式会社は、組み込みソフトウェアの開発を主力事業としています。自動車、ロボット、医療機器などさまざまな電子機器向けのリアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)の開発と、それを活用したソフトウェアの受託開発を行っています。近年は食肉市場や倉庫・物流業界向けのセンシングソリューションも提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は3,107百万円と前年同期比で39.0%増と大幅に増加しました。利益面でも、営業利益が461百万円、経常利益が467百万円と黒字転換を果たしました。自動車関連事業の好調が主な要因です。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は2023年が62,856百万円、2024年1Q(今期)が3,107百万円と順調に推移しています。利益面でも、2023年は136,720百万円の経常利益を計上しており、今期も大幅な増益となりました。
四半期連結貸借対照表について
イーソル株式会社の2024年3月末の連結貸借対照表では、総資産が7,893百万円となっています。前期末比で257百万円の増加となりました。
資産の部
流動資産は6,207百万円で、主に受取手形・売掛金が増加しています。固定資産は1,685百万円で、前期末比で44百万円の減少となりました。
負債の部
流動負債は1,563百万円で、主に未払法人税等が増加しています。固定負債は409百万円と減少しました。
純資産の部
純資産合計は5,920百万円で、前期末比で259百万円の増加となりました。利益剰余金の増加が主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の△1.08%から2.34%と大幅に改善しました。ROE(自己資本利益率)も前年同期の0.69%から6.37%と上昇しています。自動車関連事業の好調によりプロフィットが上がったことが主な要因です。
キャッシュフロー
現金及び預金残高は前期末比で36百万円減少の3,463百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは444百万円のプラスで、投資活動によるキャッシュ・フローが26百万円のマイナスとなっています。
配当の支払額
イーソル株式会社の年間配当金は1株当たり4円で、前期と同額の水準を維持しています。配当性向は21.8%となっています。
今後の展望
イーソル株式会社は、自動車市場やロボット、医療機器といった成長分野に注力しています。とりわけ自動運転や電動化など、自動車業界の大変革期を捉えてワンストップソリューションを提供していくことが期待されます。また、物流市場向けの新製品投入などにも注力していきます。
編集部のまとめ
今期のイーソル株式会社は、自動車関連事業の好調により大幅な増収増益を達成しました。ROAやROEの改善も目立ち、経営の健全性が高まっているといえます。今後の新規事業展開への期待も高まっています。同社は組み込みソフトウェア分野のリーディングカンパニーとしての地位を一層強化していくことが期待されます。
イーソル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
イーソル株式会社の決算期は12月31日で、第50期第1四半期決算は2024年5月14日に発表されました。年間配当金は1株当たり4円で、前期から据え置きです。健全な財務体質と株主還元に取り組む同社の姿勢がうかがえます。