日本新薬株式会社の2023年12月期第3四半期の決算報告が発表されました。この決算報告では、売上収益が前年同期比2.6%増加するなど、堅調な業績をあげていることが分かります。医薬品事業と機能食品事業の両事業がさらに伸長しており、販売好調が続いていることが特徴です。
企業情報
企業名: 日本新薬株式会社
証券コード: 45160
決算期: 2023年3月期
日本新薬株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本新薬株式会社の決算期は3月期です。第3四半期の決算報告は毎年2月に行われます。
主な事業
日本新薬株式会社は医薬品事業と機能食品事業を展開しています。医薬品事業では、泌尿器系治療剤、血液がん治療剤、難病・希少疾患治療剤、婦人科系治療剤などを生産・販売しています。一方の機能食品事業では、健康食品素材、品質安定保存剤、プロテイン製剤、サプリメントなどを手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績では、売上収益が1,127億2,800万円と前年同期比2.6%の増収となりました。また、営業利益は304億5,000万円と前年同期比8.8%の増益、税引前四半期利益は309億7,300万円と前年同期比9.0%の増益、親会社の所有者に帰属する四半期利益は240億2,000万円と前年同期比5.9%の増益となっています。これらの利益の伸長により、収益性が向上していることがうかがえます。
売上・利益の推移
直近3年の売上収益と主要な利益指標の推移を見ると、いずれも年々増加傾向にあることがわかります。特に、2023年3月期第3四半期の業績が堅調で、前年同期比で売上が増加し、各利益指標も二桁成長を達成しています。このように、同社は順調に業績を伸ばし続けていると評価できるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
四半期連結貸借対照表を見ると、資産は前期末比103億7,800万円増の2,478億3,000万円となっています。流動資産は30億2,800万円増の1,609億1,000万円、非流動資産は73億5,000万円増の869億2,800万円となりました。一方、負債は90億400万円減の325億1,300万円、資本は193億8,300万円増の2,153億1,600万円と、財政状態は健全に推移していることが分かります。
資産の部
資産の部では、流動資産が前期末比で30億2,800万円増加しました。これは主に営業債権や棚卸資産の増加によるものです。また、非流動資産も73億5,000万円増加しており、その他の金融資産が増加したことが要因です。この結果、総資産は前期末比103億7,800万円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が35億9,000万円減少し、非流動負債は1億1,000万円減少しています。これは主に未払法人所得税や営業債務の減少によるものです。この結果、総負債は前期末比90億400万円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が増加したことにより、資本合計は前期末比193億8,300万円増加しています。これにより、親会社所有者帰属持分比率は86.8%と高水準を維持しています。
ROAとROE
同社の収益性指標を見ると、ROA(総資産利益率)はやや上昇傾向にあり、前期末の9.6%から当第3四半期は10.0%と改善しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期末の11.6%から12.1%と上昇しています。このように、収益性が高く、資産効率や株主資本効率も良好な水準を維持していると評価できます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが81億2,600万円の収入となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは26億5,400万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは90億4,600万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の期末残高は573億2,300万円となっています。
配当の支払額
同社は、株主還元として配当金を積極的に実施しています。当第3四半期では、中間配当として1株当たり62円が支払われ、配当総額は4,175百万円となりました。この水準は前年同期比で増加しており、株主への利益還元に注力していることが分かります。
今後の展望
今後の事業展開では、主力製品の販売好調が続くことが期待されます。特に、肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」やデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「ビルテプソ」などが好調に推移していることから、引き続き販売拡大が見込まれます。また、機能食品事業においても、プロテイン製剤やサプリメントの販売が好調に推移しており、同事業の成長が期待されています。
編集部のまとめ
日本新薬株式会社の2023年12月期第3四半期決算では、売上収益、各利益指標が前年同期比で増加しており、順調な業績を収めていることが分かりました。特に、主力製品の販売が好調に推移していることが大きな要因となっています。また、財務体質も健全で、収益性指標も良好な水準を維持しています。今後も販売好調が続けば、さらなる業績拡大が期待できそうです。
日本新薬株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本新薬株式会社の決算期は3月期で、第3四半期の決算は毎年2月に行われます。また、同社は株主還元に注力しており、当期の中間配当は1株当たり62円と前年同期比で増加しています。このように、同社は安定的な業績と着実な財務基盤を有しており、今後も期待が持てる企業だと言えるでしょう。