ビフィーナをはじめとした人気製品の売り上げが復調し、堅調な業績を上げている森下仁丹株式会社。直近の決算では売上高9,363百万円、経常利益988百万円と前年同期比で大幅な増収増益となりました。食品・医薬品の製造受託事業や機能性素材販売も好調で、持続的な成長を遂げています。
企業情報
企業名: 森下仁丹株式会社
証券コード: E00941
決算期: 3月期
森下仁丹株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
森下仁丹株式会社は3月期決算を行っています。第3四半期の決算発表は2024年2月8日の予定です。
主な事業
森下仁丹株式会社は、ビフィーナやローズヒップなどの健康食品を中心としたヘルスケア事業と、医薬品・化粧品向けのカプセル製造受託事業を展開しています。近年は新規事業としてジェネリック医薬品の製造販売にも注力しており、多角化を進めています。2023年12月には子会社化したワダカルシウム製薬の製造部門と連携し、医薬品・健康食品の製造技術強化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は売上高9,363百万円、経常利益988百万円と前年同期比で大幅な増収増益となりました。営業利益率は10.1%と高水準を維持しています。ヘルスケア事業の復調と、カプセル受託事業の伸長が好業績につながりました。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、2023年3月期は売上高11,359百万円、経常利益623百万円と前年比で増収増益となり、今期第3四半期も引き続き好調です。健康意識の高まりやインバウンド需要の回復を背景に、主力製品のビフィーナなどが好調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は17,177百万円と前期末比1,073百万円の増加となりました。主な増加要因は、仕掛品の増加と土地・建物の増加です。一方、負債合計は5,147百万円と436百万円の増加で、純資産は12,030百万円と637百万円増加しています。自己資本比率は70.0%と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
流動資産は7,444百万円と前期末比298百万円の増加、固定資産は9,733百万円と775百万円の増加となりました。主な増加は、仕掛品の増加と土地・建物の増加です。事業拡大に向けた設備投資が増加傾向にあります。
負債の部
流動負債は3,237百万円と前期末比419百万円の増加、固定負債は1,909百万円と16百万円の増加となりました。主な変動は、短期借入金の増加と長期借入金の減少です。有利子負債は引き続き管理下にあります。
純資産の部
純資産合計は12,030百万円と前期末比637百万円の増加となりました。利益剰余金が571百万円増加し、自己資本比率は70.0%と高水準を維持しています。健全な財務体質が続いています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は直近4.3%、ROE(自己資本利益率)は6.1%となっています。いずれも前年同期と比べ改善傾向にあり、収益力と資本効率の向上が進んでいます。事業ポートフォリオの最適化や設備投資の効果などが、収益性の向上につながっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、前期は営業活動により1,073百万円のキャッシュを獲得し、設備投資などの投資活動に874百万円、財務活動に268百万円を使用しています。今期も引き続き安定したキャッシュ・フロー創出が期待できそうです。
配当の支払額
2023年6月の期末配当は1株当たり40円、前年同期は1株37.5円でした。利益成長に合わせて安定的に配当を行っており、直近3年間の配当性向は30%前後で推移しています。株主還元にも注力していることが分かります。
今後の展望
今後はインバウンド需要の回復や、海外市場でのビフィーナなどの健康食品の拡販に期待がかかっています。また、ジェネリック医薬品の製造販売や、新規子会社の栄養剤・医薬品製造ノウハウの取り入れなどにより、更なる収益力強化が期待されます。健康志向の高まりを捉えた事業展開で持続的な成長が見込めそうです。
編集部のまとめ
森下仁丹株式会社は、健康食品や機能性素材、医薬品受託製造などを事業展開する企業です。直近の決算では9,363百万円の売上高、988百万円の経常利益と大幅な増収増益を達成し、2023年12月には製造子会社も子会社化するなど事業拡大に注力しています。健康意識の高まりをおいしい製品やサービスで捉え、収益力と資本効率の向上に取り組む同社の今後の成長に期待が高まります。
森下仁丹株式会社の決算日や配当についてまとめました。
森下仁丹株式会社は3月期決算を行っており、第3四半期決算は2024年2月8日に発表予定です。また、同社の配当は過去3年間で1株当たり37.5円~40円を維持しており、配当性向は30%前後で推移しています。健全な財務体質のもと、株主還元にも力を入れている企業といえます。