キッセイ薬品工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。増収増益と良好な業績を収めており、医薬品、情報サービス、建設請負、物品販売の各事業が伸長しました。売上高は578億5900万円、経常利益は61億円と、前年同期比で大幅な増加となっています。国内医薬品の新製品や再編成された事業ラインナップの成果が表れています。今後も事業領域の拡大や新製品発売が見込まれ、安定成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: キッセイ薬品工業株式会社
証券コード: 45470
決算期: 3月期
キッセイ薬品工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
キッセイ薬品工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算期は12月31日となります。 2023年2月13日に第3四半期決算報告書を提出しました。
主な事業
キッセイ薬品工業株式会社は医薬品事業、情報サービス事業、建設請負事業、物品販売事業の4つの主要事業を展開しています。医薬品事業では、医療用医薬品の研究開発、製造、販売を手掛けており、主力製品には高血圧治療薬や睡眠障害治療薬などがあります。また、情報システムの開発から保守管理、建設工事の施工、医療機器などの販売にも取り組む総合企業グループです。
今期の業績と利益率は?
キッセイ薬品工業株式会社の2023年12月期第3四半期の業績は増収増益となりました。売上高は578億5900万円(前年同期比12.1%増)、営業利益は41億6400万円(前年同期比745.9%増)、経常利益は61億円(前年同期比188.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は83億3700万円(前年同期比25.0%増)と、大幅な増益となっています。利益率では、営業利益率が7.2%、経常利益率が10.5%、当期純利益率は14.4%と、いずれも前年同期を上回る水準となりました。
売上・利益の推移
キッセイ薬品工業株式会社の直近の3年間における売上高と利益の推移は以下の通りです。
2022年3月期:売上高674億9300万円、経常利益5億9800万円
2023年3月期:売上高674億9300万円、経常利益105億2800万円
2024年3月期第3四半期:売上高578億5900万円、経常利益61億円
主力の医薬品事業が好調に推移した結果、3年連続で増収増益となっています。特に2023年3月期は経常利益が大幅に増加しました。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
キッセイ薬品工業株式会社の2023年12月末の連結総資産は2,284億5300万円となり、前期末比72億5300万円の増加となりました。流動資産は1,022億4900万円(前期末比16億800万円増)、固定資産は1,262億300万円(同56億4400万円増)と、ともに増加しています。主な増加要因は、受取手形・売掛金の増加と投資有価証券の増加です。
負債の部
負債合計は308億6100万円となり、前期末比44億7500万円の増加となりました。流動負債は172億2900万円(前期末比22億7100万円増)、固定負債は136億3200万円(同22億400万円増)と、ともに増加しました。主な増加要因は、未払金や法人税等の増加によるものです。
純資産の部
純資産は1,975億9200万円となり、前期末比27億7700万円の増加となりました。自己資本比率は86.0%と、健全な水準を維持しています。また、1株当たり純資産は4,332円70銭と、高い水準にあります。
ROAとROE
キッセイ薬品工業株式会社の直近3年間のROA(総資産経常利益率)とROE(自己資本利益率)の推移は以下の通りです。
2022年3月期 ROA:0.3% ROE:0.3%
2023年3月期 ROA:5.1% ROE:5.5%
2024年3月期第3四半期 ROA:2.7% ROE:4.2%
2023年3月期に大幅に改善し、高い収益性を示しています。これは、医薬品事業を中心に業績が拡大したことが主因です。今後も収益性の維持・向上が期待できます。
キャッシュフロー
キッセイ薬品工業株式会社の2024年3月期第3四半期のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは52億9500万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは21億4300万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは32億5600万円の支出となりました。全体としては現金及び現金同等物が前期末から19億4000万円減少し、199億700万円となっています。営業活動によるキャッシュ・フローが堅調に推移しており、財務面でも安定した状況が続いています。
配当の支払額
キッセイ薬品工業株式会社は、株主への利益還元を重視しており、安定配当を継続しています。2023年6月期の年間配当金は81円(うち中間配当41円)、2024年3月期第3四半期の中間配当金は41円となっており、高水準の配当を維持しています。今後も、企業価値向上と株主還元のバランスを図りながら、適切な利益配分を行っていくと見られます。
今後の展望
キッセイ薬品工業株式会社は、「医薬品事業の持続的成長」と「新規事業の創造」を柱として、さらなる収益力の向上を目指しています。主力の医薬品事業では、「新薬の上市とラインナップの拡充」「海外展開の推進」に取り組み、国内外市場での地位強化を図ります。また、情報サービス・建設請負・物品販売事業の収益力向上にも注力し、全体としての安定成長を目指しています。今後も多角的な事業展開により、持続的な成長が見込まれるでしょう。
編集部のまとめ
キッセイ薬品工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、新製品の上市や既存製品の販売好調などにより、大幅な増収増益を達成しました。総資産も着実に増加しており、借入金がほとんどない優良な財務基盤を持っています。引き続き医薬品事業を中心に好調な業績が見込まれ、株主還元も充実していることから、今後の成長が期待できる企業といえます。
キッセイ薬品工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
キッセイ薬品工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算期は12月31日となります。 2023年2月13日に第3四半期決算報告書を提出しました。
また、同社は株主への利益還元を重視しており、安定配当を続けています。2023年6月期の年間配当金は81円、2024年3月期第3四半期の中間配当金は41円と、高水準の配当を維持しています。今後も企業価値向上と株主還元のバランスを図りながら、適切な利益配分を行っていく方針です。