生化学工業株式会社の第3四半期決算が発表されました。同社は主に医薬品の開発・製造・販売を行う製薬会社で、特に関節機能改善剤や眼科手術補助剤などが主力製品となっています。今期の業績は、海外医薬品の販売増やロイヤリティー収入の増加により、売上高が前年同期比4.7%増と好調な結果となりました。一方で、原価率の上昇や販管費の増加により、営業利益は31.6%減となりました。今後の課題としては、製品の適正使用に向けた取り組みや、新製品の開発・上市への期待が高まっています。
企業情報
企業名: 生化学工業株式会社
証券コード: 45480
決算期: 2023年3月期
生化学工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
生化学工業株式会社は、3月31日が決算日となっています。第3四半期は2023年12月31日までの3か月間となります。
主な事業
生化学工業株式会社は、医薬品事業を中心に、LAL事業も展開しています。医薬品事業では、関節機能改善剤やコンタクト用眼科手術補助剤など、糖質科学に特化した独創的な医薬品の開発・製造・販売を行っています。一方、LAL事業では、医薬品原薬や医薬品の受託製造を手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が27,384百万円と前年同期比4.7%増加しました。一方、営業利益は2,328百万円と31.6%減少しています。売上高に対する営業利益率は、8.5%と前年同期の13.0%から大幅に低下しました。これは、原価率の上昇や販管費の増加が影響しています。
売上・利益の推移
売上高は、関節機能改善剤や中国向け医薬品の増加などから、前年同期比4.7%増と好調に推移しました。一方、利益面では、原価率上昇や販管費増加の影響から、営業利益は27.7%減、経常利益は27.7%減、当期純利益は25.6%減と減益となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は、79,886百万円と前期末比4,260百万円増加しました。これは主に投資有価証券と有形固定資産の増加によるものです。一方、負債は8,167百万円と240百万円減少しました。純資産は71,718百万円と4,501百万円増加しています。
資産の部
流動資産は現金及び預金、商品及び製品、原材料及び貯蔵品などが増加し、42,761百万円となりました。固定資産は投資有価証券が大幅に増加し、37,125百万円となっています。
負債の部
流動負債は買掛金や未払金の減少により、5,932百万円となりました。固定負債は繰延税金負債の増加などから、2,235百万円となっています。
純資産の部
純資産は、利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の増加などから、71,718百万円となりました。自己資本比率は89.8%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
当第3四半期におけるROA(総資産経常利益率)は3.8%、ROE(自己資本当期純利益率)は5.0%となっています。前年同期に比べROAは1.3ポイント、ROEは1.5ポイント低下しています。これは、経常利益や当期純利益の減少により、収益性が低下したことが主な要因です。
キャッシュフロー
第3四半期の連結キャッシュ・フローは開示されていませんが、前年同期は営業活動によるキャッシュ・フローが3,561百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,408百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1,693百万円の支出となっています。手元流動性は安定した水準を維持しているものと推察されます。
配当の支払額
生化学工業株式会社の配当については、中間配当として1株当たり13円、期末配当として13円が予定されています。前期は合計26円の配当を実施していましたので、今期も安定した配当政策を継続しているといえます。
今後の展望
生化学工業株式会社は、自社の強みである糖質科学技術を活かして、既存製品の適正使用の推進や新製品の開発・上市に取り組んでいきます。特に、腰椎椎間板ヘルニア治療剤や癒着防止材の承認取得に向けた取り組みが注目されます。また、中国などの海外市場での販売拡大も重要な課題となっています。今後の業績動向に期待が高まっています。
編集部のまとめ
生化学工業株式会社の第3四半期決算は、売上高が前年同期比4.7%増加と好調でしたが、利益面では原価率上昇や販管費増加の影響から大幅な減益となりました。一方、財務面では総資産が増加し、自己資本比率も良好な水準を維持しています。今後は新製品の承認取得や海外市場での販売拡大に期待が寄せられています。同社の業績動向に注目していきたいと思います。
生化学工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
生化学工業株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日までの3か月間の内容となっています。配当については、1株当たり26円の年間配当を予定しており、株主還元に力を入れている企業です。今後の新製品開発や海外展開の動向に期待が高まっています。